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ルクセンブルク大公国から期待のニューカマー LIGHT DAMAGEデビュー♪


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プログレ系リスナーには NO NAMEでお馴染み(?)な欧州の中心、ルクセンブルク大公国から期待のニューカマー・ツインG&Keyな五人組がデビューしたので即GET!

ドイツ、フランス語が主流な国ながら NO NAMEと同じくヴォーカルは英詩で謳っているので、その辺りを気にする方にも全く問題なく聞けるバンドかと。

評論家筋にはドイツ産叙情派プログレッシヴ・ロックバンド SYLVANや、UKポンプ群のPENDRAGON、IQ、MARILLION等との類似を指摘されているようだが、恐らくそれは PINK FLOYD、GENESIS等一連の70年代プログレを源流とするユーロ・シンフォ系共通な影響だろうから取り立ててこのバンドだけ騒ぐ程の類似点でもないだろう。

マイルドな声質で上も良く伸びるVoの歌メロを中心に、ゆったり目なリズムのメランコリックな楽曲で哀愁たっぷりにロングトーンの泣きを聞かせる流暢なギタープレイと小洒落たピアノや趣味の良いシンセのバッキングを中心に進む典型的な叙情派ユーロ・シンフォ・サウンドで、強烈な個性や歪みのような灰汁も感じさせない代わりに手堅く美麗に纏まった作品だと思うので、このアルバムを聴いて嫌悪を示すグレ系ファンは少ないのでは?

ただ、最近の新人バンドによくある個性の欠如というか、メタル色やパワーは感じないしポンプサウンドを今風にしたと言う訳でもなくドシンフォと言う訳でもない、実にオーソドックスで透明感ある欧州風シンフォサウンドを奏っているなぁ、としか言えない…

所々で耳を惹く美しいメロディや楽曲展開があるものの、このバンドならでは、という強烈な個性はまだまだ弱い。
まぁ、逆に言えばこんなに素直で基本的なユーロ・シンフォサウンドをストレートにプレイしてるバンドは昨今では希少とも言えるので、その点では差別化出来ているのだろうか?

ユーロ圏の色々な要素が合わさって逆に尖った辺境サウンド的特徴を消し去って、スタイリッシュに纏まってしまった小綺麗なサウンドが没個性を招いているように思えるので、次作では英米のバンド群とは一味違った“何か”を是非聞かせて欲しいですね。
by malilion | 2015-02-03 01:38 | 音楽 | Trackback
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