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たまにはお洒落なレトロフューチャー・ポップもいいよね


EATLIZ 「All Of It」'14 c0072376_075054.jpg

リードVoを Lee Triffon嬢からSivan Abelson嬢にチェンジして初となる、イスラエルはテルアビブ出身のダークで妖しい雰囲気漂うオルタナティブ・ロックバンドEatliz(イートリズ)が通算3枚目の自主制作フルアルバムをリリースしたのでGET!

結成は2001年で、数多のメンバー・チェンジを経て Lee Triffon嬢(Vo)をフロントに、Guy Ben Shetrit(G)がリーダーの Amit Erez(G)、Or Bahir(G)、Hadar Green(B)、Omry Hanegby(Ds)となるトリプルGを擁する6人編成バンドでデビューしたが、1st「Violently Delicate」'05 時点のサウンドはメタリックでノイジーなギターリフが聞ける、薄っすらプログレッシヴな香り漂うモダンで洒落たオルタナティブ・ロックバンドだった。

ヨーロッパ・ツアーも敢行する等のLIVE活動を続けながらもアルバム制作を進め、2009年にEP「Delicately Violent」、そして2010年の年末にセカンド・フルアルバム「Teasing Nature」をリリースしてきたが、その時点で1stのマーブル模様な如きポップで雑多な音の交錯する様やメタリックなGリフ等は影を潜め、ほんのりダークで屈折した毒気を孕むものの普遍的ロックサウンドへより洗練されていた訳だが、今回の大きなメンバーチェンジを経てリリースされた新作では、その変化具合をさらに大幅に加速させているのが見て取れる。

音楽的変化は、リーダーとリズム隊だけ残し他メンツを一新し、ツインG編成の5人組バンドへと構成が様変わりした事からも窺えるが、今回の新作は最早別バンドと言える音に仕上がっていて、きっと古参ファンほどその戸惑いの度合いは大きい事だろう。

ドライでデジタリーなリズムに乗って幻想的に浮遊する甘いフェミニンな香りを漂わせたアンニュイな歌声と、メランコリックな叙情と仄かにダークさを漂わす繊細なメロディが綴る、淡く美しいレトロ・ポップサウンドにかつての面影は少ない。

無機質に突き進むパワフルでロック的なリズムにこれまでの影が色濃いものの、彼等の楽曲にしてはメロディやリズムが淡泊で平坦に感じられ、所謂普通のロックサウンドに聞こえてしまているのは、新Voの声質は典型的フィメールヴォイスで前任者が感じさせたちょっとコケティッシュな歌声の魅力は無く特筆する程の個性が感じられない影響も大きいかもしれない。

デビューしたての頃の万華鏡のように様変わりする捉え所の無い不可思議なサウンドより、よりボピュラリティが高いシンプルなサウンドへ洗練され聞きやすくなったと言えばいいが、それを没個性に感じさせてしまうのは如何なものかと思うのだが…

個人的好みから言えば、この新作の方が聞きやすくていいのだが、バンドの個性として考えるとデビュー当時にもっていたひねくれたオルタナティブ・ロックバンド的なダーク・サウンドの方が、このバンドを他と差別化させていたように思う。

フランスのDELUSION SQUARED辺りも連想させる、って謳い文句を頼りに購入してみたけれど、ちょっとそんな風には聞こえませんでしたね…

シャレオツなフィメールVoが聞ける今風のオルタナティブ・ポップが好きな方なら、また違って高評価なのかもしれない、そんな一枚でした。
by malilion | 2014-11-29 00:03 | 音楽 | Trackback
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