ﾏｲﾅｰだけど見逃せない、独産ﾌﾟﾛｸﾞﾒﾀﾙﾊﾞﾝﾄﾞ MORPHELIA

MORPHELIA　｢Waken the Nightmare｣'09

ﾄﾞｲﾂ産ﾌﾟﾛｸﾞﾚﾒﾀﾙ・ﾊﾞﾝﾄﾞの現時点で最新作の2nd、2枚組ｱﾙﾊﾞﾑを引っ張り出して聞いておりました。

前身ﾌﾟﾛｸﾞﾚ･ﾊﾞﾝﾄﾞPEACOCKで15年活動した後、同ﾊﾞﾝﾄﾞﾒﾝﾊﾞｰを中心に1999年に結成され、現在までに2枚のﾌﾙ･ｱﾙﾊﾞﾑをﾘﾘｰｽしている彼等、HPは現存しているものの、ｻｲﾄ更新が12年を最後に途絶えているので、もしかするともしかするかも…('A`)

1st「Prognocircus」'03　の頃は初期ﾎﾟﾝﾌﾟﾊﾞﾝﾄﾞで良く聞けた木訥な(素人臭い)Voを中心に若干のﾒﾀﾙ色の有るｽｹｰﾙの小さなｼﾝﾌｫｻｳﾝﾄﾞを聞かせる退屈で凡庸なD級PROG METALという印象で、影響を受けたという　DREAM THEATERやSAGA、PINK FLOYDにMARILLIONの影も形も聞こえてこなかった訳だが、続くこの2ndでは流石に6年のｲﾝﾀｰﾊﾞﾙが開いた事でﾌﾟﾚｲﾔｰのﾃｸﾆｯｸが向上したのもさることながら、未成熟だった楽曲のｽｹｰﾙや完成度が増して魅力的になり、自主制作盤ながら上質なB級PROG METAL系という、殆ど別ﾊﾞﾝﾄﾞと言っても差し支えない成長を遂げた。

1st時点でも感じられたが、ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝとﾃｸﾆｯｸの向上でより顕著にｻﾝﾄﾗ風な壮大な楽曲の構成の妙と完成度が増したのを感じられ、ﾕｰﾛﾌﾟﾛｸﾞﾚ系お得意のﾀﾞｰｸ且つ壮大で複雑に展開していく勇壮な構成が光る27分超えの大曲なども含め、各楽器のｱﾝｻﾝﾌﾞﾙとﾒﾛﾃﾞｨｰで聴かせるｱﾚﾝｼﾞも良く練られていて、聞き応え十分な2枚組ｱﾙﾊﾞﾑに仕上がっている。

元々持っていたﾒﾀﾙ色がぐぐっと後退して、よりｵｰｿﾄﾞｯｸｽでﾕｰﾛﾌﾟﾛｸﾞﾚな音像へ近づいた今回の2nd、所謂定番なPROG METAL系を好む方にはちょっとﾍｳﾞｨさやｽﾋﾟｰﾄﾞが足りないでしょうが、ここまで魅力的な楽曲を届けてくれるなら路線変更も文句は言えないでしょう(w

出来る事なら、早く3rdを届けて欲しいものです…