70年代USプログレお得意の発掘音源で、自主レーベル Anvil Recordsからリリースされた76年唯一作が初CD(オフィシャルで)化されたのでGETしました。 70年代初期にイリノイ州で結成され、76年にアルバムがリリースされて18ヵ月後に解散してしまった短命なバンドな上、オリジナルLP盤は1,000枚のみプレスという正に“幻のUSA産Progressive Rockバンド”と呼べる(このドマイナーなトコがマニア心をくすぐるんスよねぇ♪)超レア・コレクターズアイテムとして有名で、以前から何度かブート紛いの板起こし盤がリリースされて来たのでその音や名を耳にした方も多いと思われるグロプレ・マニア向けバンドであります。 オフィシャルでのリイシューではありますが、残念な事にこのCDも板起こし音源で定番のピチパチノイズや音割れ等のノイズ満載ですね…('A`) まぁ、恐らくマスターは既に存在しないんでしょう… メンバー解説のライナーによると、CATHEDRAL、MIRTHRANDIR、BABYLON、PENTWATER等の同時代の自主制作マイナーUSプログレバンドとは違って彼等はメジャー指向が強かったようだが、当時から北米で人気のあったYESのフォロワーバンドの1つと周りからは捉われていた(STARCASTLEと比べるまでもなく、全然そんな風には聞こえない)らしく、それが不満なご様子。でも、モロにまんまYESのフレーズをパクってる曲もあるんスけどね(汗 さらに同郷のCheap Trick(ドラムスのBun E.Carlosとメンバーが従兄弟だとか…)のブレイクとディスコブーム到来で彼等の居場所が(インディーなら、まだ生き残れたかもね…)失われてしまい全然アルバムが売れなかった! と不幸を嘆いているけれど、残念ながらそれは他の同時代のグレ・バンド群も同じ憂き目に遭ってる訳だし、もう時代の流れとしか言いようが無いような… メンバーが影響を受けたのは、YES、KING CRIMSON、GGENTLE GIANDT、DIXIE DREG、GENESIS等らしく、Mark Dahlgren(Key)の操るオルガンを筆頭に、シンセやRMIエレピ、ハープシコードにメロトロン等でウェイクマンやバンクスを彷彿とさせるプレイが聴かれ、一部のキーボードサウンドなどを意識的にエマーソンの音に近くなるように工夫してプレイした等の事が記述されている。 残念ながら一般聴衆にブレイクする事は無かったのも頷ける、不器用というか垢抜けぬとっ散らかったそのサウンドは如何にも黎明期のアメリカン・プログレというイメージ通りのキャッチーさに欠けた洗練されておらぬ野暮ったさばかりが耳につく楽曲なものの、多彩にして重厚なプレイを変拍子を絡めハードに怒涛の如く突き進むキーボードを中心に、EL&PとYESを合体させたようなサウンドを目まぐるしく展開するこのバンド、決してプレイは下手ではないし、メロトロンやパイプオルガン等の濃厚(バタつくけど)なアレンジが地味に耳に残り、明朗かつドラマティックでスケールの大きなプログレ・サウンドが楽しめる一枚なのは間違いなく、コレクターズ・アイテムに甘んじるべき作品ではありません。 ユーロテイスト漂う仄暗さとクラシカルさも兼ね備えたその独特なサウンドは自主制作とは思えぬハイ・レヴェルなクオリティを誇り、もし当時メジャーデビューを果たせていたならとか、インディ活動へ方向転換して地道な活動を継続させていたなら一体その後どんな展開を見せてくれたのか、と妄想してしまいますね。 叶うならマスターテープからのデジタルリマスター音源でのリイシューを願いたいです…orz
by malilion
| 2014-10-01 07:00
| 音楽
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