CAST 「Arsis」'14 南米メキシカン・シンフォの大ヴェテランバンドCASTの3年振りとなる(多分…)17thアルバムをGET! 現在はサキスフォン・プレイヤを含む男女ツインVo体制の7人組バンドとなり、本作はゲスト・ヴァイオリニストが一曲プレイに参加する、7パートから成るインスト組曲を含む全3曲(! まぁ、前作は全1曲の組曲だったけどw)からなる大作志向のアルバムで、定番のめくるめくKeyプレイとGパートの怒濤の展開が延々と楽しめる(汗)聴き応え満点の会心作となっている。 前作でこれまでの古色蒼然としたサウンドから一気に現代HM風味へ接近し『すわ夢劇場か!?』と驚かされたフレッシュな若々しさを取り戻した彼等だが、その原動力となったのは間違いなく『Com.Unio'n』'07から加入したClaudio Cordero(G)のプレイスタイルが劇的に変化した影響が筆頭だろう。 本作でも再びそのClaudio Cordero(G)がリーダーのAlfonso Vidales(key)のプレイを押しのけんばかりに前作での鮮烈な印象もそのままに、更にドラマティックに、更にスピーディに、暑苦しいパッションを叩きつけるかのようにギターを掻きむしり、畳みかける変拍子の中でメタリックなGを派手に弾きまくっており、疾走するダイナミックな展開に耳が惹きつけられっぱなしになります。 ただ、Gプレイの方向性は前作を引き継いでいるし前作で復帰したBobby Vidales(Vo)が再び熱唱するものの、本作では英語歌詞から再びスペイン語に戻しての歌唱(の割に殆どインストって…)となり、さらに楽曲構成も従来の大作志向へ再び戻りコレがどうにも楽曲の魅力を散漫にしているように感じられ、個人的には少し残念な出来かな… 長い歴史がある彼等のアルバム全てに耳を通している旧来からのファンの皆さんならお気づきだろうが、前作で聞けたコンパクトな楽曲志向の方が、ややもすると取り留めも無く緊張感の無い演奏をダラダラ聴かせるパターンに陥り易い(汗)このバンドのマイナスイメージを払拭し、本来バンドが持っているスリリングでテクニカルな魅力を何倍にも輝かせるのには向いてると思うんだけどなぁ~('A`) とは言え、以前の野暮ったい古典グロプレスタイルで奏でる大作とは違い、現代的なヘヴィネスを加味した前作『Art』'11 以降のサウンドアプローチなので、前作で彼等を気に入った方や旧来のファンにも十分訴求する叙情感たっぷりな緩急に富むシンフォ・アルバムであるのは確かですのでチェックお忘れ無く! PS. まぁ、昔から大雑把な所が多々ある彼等ですから今更驚きもしませんが、ピチパチとノイズが乗ってる箇所があったり、極めつめがブックレットの楽曲数を間違えて(たった3曲なのに、なんで間違うんだよ…)印刷してたりと、トホホ…な所が散見するんですよねぇ… そーいうの、活動歴30年を超える大ヴェテランなんだからもう少しなんとかした方がいいと思うんスけど…
by malilion
| 2014-05-26 01:09
| 音楽
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