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新世代北欧シンフォ期待の星、FREDDEGREDDE登場!


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一聴して5人編成以上のメンバーがいるバンドの音だが、本作はFREDRIK LARSSONというスウェーデンのマルチ・ミュージシャンがDs以外のパートをこなして(Dsはヘルプ要員)一人シンフォバンド状態で造り上げたデビュー・ソロ作なのだ。

プログレ系全般に言える(ポンプ系は特に!)事だし、マルチ系の作品で一番の気がかりはVoパートなのだけど、本作のFREDRIK LARSSON氏は甘くマイルドな声質で、取り立てて巧いわけでもないが曲をブチ壊す程も酷くない雰囲気モノって感じなマズマズの歌声で、その点はは一安心。

軽やかなアコギや華麗なピアノが湿り気たっぷりの叙情感を演出し、分厚いオーケストレーションを再現するkeyが壮麗なドラマチックさを描き出す様を聞いていると、ホントに一人でコレ全部こなしてるのかと驚かされる事確実。

マルチプレイヤだから当然こだわりの作り込み系な音が予想されたが、案の定でバンドにある特有の“間”のようなモノが無く、ちょっと“押し”な所ばかり耳について隙間無く音を詰め込み過ぎた感がするものの出来は悪くなく、そこらのマイナーB級シンフォモノに手を出すよりは、暗さと重みそして深みが足りない一人北欧シンフォ・モノだけどこちらをGETしておく方が断然お薦めでしょう。

所々で聞こえるアコーディオンのひなびた音色といい、懐古に陥る事ないスリリングに響き渡るシンセや、ややもすると根暗で軟弱になり易い全体像をピリリと引き締めるべく斬り込んでくる非メタル系の泣きのGといい、如何にも新世代の北欧シンフォって音で、デビュー作としてはかなりの出来映えで次作を早くも期待してしまう。

まぁ、マルチ系って事だし望み薄だろうけど、出来る事なら専任Voや各パートのメンバーとちゃんとしたバンドを組んだ音を聞いてみたいものですね。
by malilion | 2011-10-13 19:27 | 音楽 | Trackback
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