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なにがあったん?RING OF MYTHアコースティック化!?

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RING OF MYTH 「RING OF MYTH」'11 
 
Vo&B&key、G、Dsのトリオ編成でUSグロプレと来ればELP風かRUSH風かというのが定番パターンですが、予想に反して思いっ切り病んだYES風サウンドを聴かせていた彼等の6年ぶりとなる3rdが登場!

疾走感はあるものの徹底して非メロディック&アンキャッチーで、変態的に屈折したRUSHがYES張りに展開の激しく構築度の高い曲をゴリゴリと偏屈メロをテクニカルに、ソリッドに演奏しまくってる、といったアバンギャルドなイメージが強かった彼等ですが、ここに来てどんな心境の変化が起きたのか、一曲目からして幾分爽やか(!!)で軽やかなアコースティカル歌モノ・サウンドが飛び出してきて、バンドを間違えたかと本気で焦ってしまいました(笑)

しかし、何があったんでしょうねぇ~ホントに。
USAグロプレバンドがポップ化するのは良くある事なのでそのパターンなら別段そこまで驚きはしないんですが、彼らの場合は時代を反映してハードになったと言うより妙にダークでレイドバックしたというか渋く枯れたと言いましょうか…
彼等のような異様なテンションと無茶ぶりなスピード展開が売りのバンドはUSA勢グレモノに多々いるわけですが、よりにもよって今回は正反対なベクトルへ進んだというか…なんでこんなにローテンポで非シンフォな方向へいっちゃったん?(笑)
元々YES風味な所はあったのでアコースティカルになるのも頷けるんだけど、ここまでヘッポコ歌モノ風になっちゃうとは予想外でした。

でも、歌モノになるとやはりVoの弱さ(というか声質も、か)や貧弱なコーラス等が浮き彫りになってしまうのがいただけませんよね。
うーん、このバンドのこんな音は誰も欲しがってないんじゃないかなぁ、というのが正直な感想でしょうか。

歌モノにしてはVoが弱くコーラスも美しくない、さりとてキャッチーでポップというわけでもなく、テクバリバリのハイテンション演奏をアグレッシヴにたたみかけるわけでもなく、変に屈折してる曲(スローなせいか調子っぱずれにも聞こえる)を奏ってるけど妙に肩の力が抜けた、まるで炭酸の失せたヌルいコーラのような…これじゃ、どこへ訴求したかったのか皆目検討つきませんわ。
元々、彼等の音を支持してる数は少なかったはずですが、今回のこの方向性を誤ったとしか言いようのないこのアルバムでは、旧来のファンさえも根こそぎ失いかねないのじゃないかなぁ?

まぁ、まだ完全にグロプレチックな箇所が消えたわけでもなく、テクが衰えた風でもなく、変則的なリズムパターンの屈折した展開の早いパートのある箇所や曲も聞ける事は聞けるので、もしかして次は元の変態展開グロプレな方向へ戻ってくるかもしれない、と希望を持ちつつ次なる新作を待ちますか…
by malilion | 2011-04-25 10:24 | 音楽 | Trackback
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