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STRATOVARIUSの新譜早くも登場! でもまだリハビリは終わってないっぽいね…


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通算13作目になる彼等の新作が、前作より約2年という短いインターバル(彼等くらいの大物が、という意味で)を置いてリリースされた。

で、一聴しての感想は、前作「Polaris」では唯一のオリジナル・メンバーで中心人物にして独裁者だったTimo Tolkki(G)抜きでのStratovariusが十分機能する事を証明するのにポイントを置いた、ある意味セルフカバーのようなイメージで制作されたアルバムのように個人的には感じられたわけだが、今回はちゃんと後任の若手Matias Kupiainen(G)が最初っから全面的に楽曲創りに参加しての心機一転な作品と感じられてなによりでした。いやぁ、ホント一安心(汗

今まで彼等が培ってきた要素、スピーディでファストな曲想に、斬り込んでくるヘヴィなギターサウンド、そこに絶妙に絡む美麗なキーボード、そして近年になって特に強みを増してきたプログレ要素等々が全体的に上手く溶け込んだ非常にメロディアスな楽曲でありつつ、新加入のMatias Kupiainen(G)が持ち込んだ新世代らしいモダンな要素と整合性あるバランス感覚がアルバム全体を支配していて、前作のような不自然なまでの「旧ストラト節」は影を潜めていて、こっちの方が清々しいし実に心地よいです。

勿論、今までのような”北欧独特なB級臭い”ネオクラ要素が消え失せた事や、いわゆるヘビィメタル然とした荒々しい音像(プログレ要素の増大による影響だろうか?)は皆無に(まぁ、これはトルキ在籍時より起ってた変化だけど…)なり、非常に整ったある意味でクリーン過ぎて“生っぽ”さや“熱さ”を感じさせない今の彼等の音像に不満を持つ旧来のファンが生まれる事が容易に想像出来る音造りだし、そのせいでかスケールはデカイもののアルバムが全体的に地味になってしまってるのも否めない事実だが、このモダン(そしてドライ)な作風が彼等の求める新たなる目標であるのだろうし、まだまだ大きな試練を乗り越え生まれ変わったばかりの彼等にいきなり全てを求め過ぎるのも酷な話だと、そこはファンならもうちょい我慢して彼等の行く末を見守ってやってもいいんじゃないだろうか? いや、別に擁護してるわけじゃないんですけど(汗

まぁ、それでももうちょい楽曲にフックというか、キャッチーさが有ってもいいんじゃないかとは思いますけどね。
特にVoメロの魅力が旧ストラト風っぽい楽曲や展開じゃないと感じられないってのが…頭の数曲だけはいいけど、その後が…まぁ、全体的にメロが弱いっていうのが最たる原因でしょうか。
彼等が捨て去った従来のストレートなパワメタ風なトコ(そして脱退した元リーダーが生み出していた陰りのあるメロディ)に大きな魅力が有ったんだなぁ、と再認識出来て少し切ないですね…(つд`)

月並みですけど次作でこそ、悶絶するような美メロのキラーソングが収録されているだろうと期待して待ちますか。

そうそう。前作「Polaris」も美麗ジャケアートでしたが、今回も同じアーティストによる秀逸で美麗なジャケが目を惹きつけますね。やはり美しい音楽にはそれ相応のジャケが必要なのだと再確認。
アルバムはアートでありバントにとって1つのパッケージ要素であると考えると、ジャケアートは捨てられない要素だと個人的には思ってますので、昨今のDLオンリー音源だけでOKな風潮は信じられないし馴染みません。
各曲バラ売りなんてアルバムの起承転結がなくなっちゃうじゃないですか? それとも今のリスナーはそんなポイントに面白みを見出さないのだろうか? 謎というか不憫というか、不思議だ…
by malilion | 2011-01-20 16:46 | 音楽 | Trackback
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