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まったり、秋の夜長に聞く音は……


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ハンガリーのトラッド・バンド(海外じゃ、ユーロフォークだとかバルカン・ジャスってカテゴリーっぽいけど…)の新作を入手したので、ご紹介を。
前作(計3枚のアルバムをリリースしてる?)は、かなりコンテンポラリー寄りの大衆受けしそうな要素が前面に出てた作風だったように記憶しているが、今回の新作は一気にマイナー調の幽玄で妖しいトラッド・アルバムとなってます。
ゴリゴリのテクで押す系じゃないけど、そこかしこにジャス風味もあるチェンバー・サウンドっぽい音でもあるので、そっち系が好みの方もイケるんじゃないかと。
それにしても、浪々とたゆたうようなフェメール・ボイスのスキャットともコーラスともつかぬ不思議な浮遊感のある美声に導かれ、バナキュラーなタブラのリズムと、ちょっとアラビアンな怪しげで物悲しい音階をつま弾く弦楽器の、幻惑的なフレーズに耳を傾けてるのって、妙に秋の夜長、特に雨の夜にはマッチしますねぇ…

上手く説明出来ないのですけど、このアルバム聞いてると、味わいの変わらぬお気に入りのビンテージ・コーヒー豆を挽いた時のような仄かな香りを楽しむあの感覚を思い出すような、と申しましょうか…いつ聞いても、じっくり聞き込んでも、きっとこの味わい深い感覚は変わらないでしょうね。

これ系統のマイナーバンドのアルバムは輸入される枚数も、プレスされる枚数も少ないので欲しい方はお早めに。
by malilion | 2010-09-28 01:03 | 音楽 | Trackback
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