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苦労人の彼に幸アレ……


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ジェイソン・ボーナム(Ds)は流石に抜けた様ですが、後任にブライアン・ティッチー(BLACK LABEL SOCIETY他)を迎え、ジェフ・ピルソン(B exDOKKEN)なんかもいつのまにか加入しちゃってて、もうオリジナルメンバーはミック・ジョーンズ只一人となった状態で制作された、「まだやってたの? 」とか言われる事必至な、ご存じ産業ロックの代名詞バンド、フォリナーが前作「Mr.MOONLIGHT」'95 から約14年(!)ぶりという久々の新作を発表!
購入したウォルマート限定の3枚組は(新作CD+REMIXベストCD+新作のメイキングとヨーロッパ・ツアー等を収めたライヴDVD)と、かなりの豪華盤デスが、彼等程の大物の復活作となればコレくらいは当然の対応でしょうね。

今作は05年に加入したケリー・ハンセン(Vo exHURRICANE)をフィーチャーした最初のオリジナル・アルバムというのも記念的ですが、オリジナルVoのルー・グラムの出たり入ったりのゴタゴタやメンバーチェンジに次ぐチェンジと、前作でさえよくリリース出来たなぁ、という感想だったのでファンとしては内容がどうのこう(勿論、ファンの期待を裏切る事のない内容に仕上がってます!)の前に、まずはちゃんと新作が発売された事を素直に喜びたい。(汗

んで内容の方はと言うと、安心印のベテラン作らしく冒頭タイトルソングから、フック満載のメロディをスカッ、とエネルギッシュに「これぞアメリカンハードポップ!」という具合に奏でていて、本当に14年ぶりの新作なの?! と思っちゃうくらい素晴らしい出来です。いやぁ、さすがのヒットメロディメイカーですねぇ。

で、注目の新Voケリーですが、ちょっとルーを意識したっぽいような歌い方をしてるものの、アメリカンロック的なドライな爽快感と甘いポップさがいい具合にミックスされた上質な楽曲を、持ち前の確かな歌唱力でキャッチーに歌い上げててまずはお見事、といった出来でしょうか。

しかし、彼等ならではの高いハードルからすれば、往年の哀愁を帯びたメロディーで一世を風靡した、一回聞いたら耳にこびりついて離れないような超絶甘々唄メロは今作には見当たらない(ハードなアメリカンさが強調されてて、叙情性が後退してる感じ??)ので、そこだけがちょっと惜しいかなぁ……という贅沢な悩みくらいが不満点でしょうかね。

でもKelly Hansentといえば、LIONとの来日のゴタゴタがケチのつき始めで、以降お手軽なトリビュート盤への多数参加やどこかのメロハーバンドでVoが脱退したんで代打として2代目Voを名乗ったり、ヘルプで急遽バンドに加入してすぐ止めたりとか、そのままバンドが消失しちゃったとか、とかくルックスも良いし実力はあるし巧いVo聞かせるのに何故か報われないオタスケマン、なイメージがあって彼の声が好きな人やファンはヤキモキしていた事でしょうが、晴れて老舗バンドのフロントマンにこうして収まる事が出来た訳なんだし、今度こそ彼の幸運が長続きして欲しいと切に願わずにおれないのです…
by malilion | 2009-12-18 15:11 | 音楽 | Trackback
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