MR.SO&SO「Sugarstealer」'09 まさかの12年振りの新譜となる、Dsとkeyをメンバーをチェンジしたけど、前作から参加の女性バックVoもちゃーんとメンバに残ってるのが驚きの5人編成バンド(BがVoも兼任)な彼等の4thアルバムが登場! って言っても、今さら誰も覚えてないって!(w 以前はアメリカのグロプレインディレーベルCYCLOPSからアルバムをディストリビューションしてましたが、今回はさすがにUK自主制作盤でリリースのようです。そりゃそうだ。 音の方は、以前の典型的SI系ポンプ臭さが抜け(でも、相変わらずリードVoの歌はそんなに巧くないしポンプ臭いけど…)Keyも控えめな、軽やかで爽快感あるアコースティカルなシンフォで若干グロプレ風味、って感じでしょうか。 元々コーラスを前面に押し出してたバンドだけに、コンテンポラリーなポップスとも聞こえるメランコリックでリリカルなサウンドを今回も奏っとります。 以前との大きな違いは、バッキングだけだった女性Voがリードを取るようになった曲が数曲ある事で、それでハッキリしたのが、フィメールVoはあまり好みじゃないけどこの男性リードvo(Bだけに成ればいいのに…)だったらこの美声の女性バッキングVoをリードへ昇格させた方がアルバムとしては完成度が増すんじゃないか、っ事でしょうか…… まぁ、何はともあれ懐かしいバンドの懐かしいサウンドを久しぶりに聞けて、なかなか感慨深かったです。 WINGER「Karma」'09 華やかだった80年代メタルを奏ってたバンドが急に90年代グランジーの洗礼を受けて流行に乗ったサウンドへバンドサウンドを変更した場合、多くのバンドはその後哀れな末路を辿る事になった。 WINGERもその典型で、3rdでそれまでのラジオフレンドリーなキャッチーで煌びやかだったサウンドを、いきなり流行の陰鬱アングリー路線へ変更し、多くのファンの失望と失笑、そして新規ファンの獲得に失敗し消えていったわけですが…… せっかく近年再結成を果たしたものの、以前のような煌びやかなサウンドへ戻る事もなく、かといって失敗したグランジー路線なわけでもなく、メロはいいのにイマイチどっち付かずな音を出してたわけだが、再結成2作目となる今作の5thは驚くべき変化を遂げていて、大興奮の連日ヘビロテをしておりまするよ。ええ。 初期のキャッチーさと解散前のグランジー要素を絶妙にミックスし、以前にはなかった重く荒々しい疾走感を加味して何か吹っ切れたように美メロを奏で、ストレートに突っ走るヘヴィ叙情路線とでも言うサウンドがメチャカッコイイのです。 復帰組は数あれど、初期の華やかなポップさとは決別し、その代りに軽薄さも消え失せて、テクニカルなプレイはそのままに、メロディの深みと美しさに一層に磨きをかけ、メタルな疾走感とヘヴィネスなインパクトを増した、よりアグレッシヴに進化を遂げたこんなサウンドをひっさげて再結成作をリリースしたバンド、ちょっと思いつかないですよ。 メロは美しいもののダークネスな残り香が漂う、これだけカッコイイ音を出してる今のWINGERを『80年代組の再結成作だろ? 古くせぇ』なんて馬鹿にして聞かないなんて、大損ですよアナタ! コレは是非聞くべき1作です! 因みに国内盤と外盤ではボートラが違う曲なので音源マニアは抜かりなくどちらも購入する事をお薦めする。
by malilion
| 2009-11-29 02:03
| 音楽
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