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80年代中期にアルバム一枚だけ残し消えたUSハードポップ・バンドLIFE BY NIGHTの未発2ndアルバムが初CD化で限定リリース!!

80年代中期にアルバム一枚だけ残し消えたUSハードポップ・バンドLIFE BY NIGHTの未発2ndアルバムが初CD化で限定リリース!!_c0072376_20414363.jpgLIFE BY NIGHT 「Glass Walls」'21

去年、彼等の85年リリースとなる唯一作がリイシューされ80年代USハードポップ・バンド好きを歓喜させたが、本作はその後にCapitol Records傘下のManhattan Recordsとのメジャー契約を失った結果からかメンツを大幅に入れ替え、新たなメジャー契約を得ようと89年に録音されながら未発表だった幻の2ndアルバム用音源がこの度2021年度デジタルリマスターを施され初CD化&ナンバリング1000枚限定(私のは0497でした)で発売されたので即GET!

記念すべきデヴュー作は、RATTの Juan Croucierの実弟 Tom Croucier(Roger Romeo's ROMEO、Bobby Dazzler、Vic Vergat、AIR PAVILION、etc...:Bass、Vocals) とREO Speedwagonのドラマー Bryan Hitt(Stan Bush、Jef Scott、etc...) が中心となり80年代初頭に結成されたツインギター&ツインキーボード5人組編成であったが、メジャーからドロップ(経緯等は前作の紹介をご覧ください)した後の本作は Tom Croucier以外のメンツを総入れ替えし、新たにキーボード入り4人編成バンドとして制作されている。

所々でノイズが聴き取れたり音がヨレたりヴォリュームがフラついたりする所を見るに、本作は正式な2ndアルバムとして録音されたのではなく、あくまで2ndへ向けて各レコード会社へのプロモーションとしてのデモ音源だったのだろう。

デモ音源とは言え、さすがにメジャー契約を一度は交わしていたバンドだけあって楽曲の質は総じて高く、前作の80年代初期の David Bowieに強く影響を受けてロックとニューウェーブを融合させた80年代初期ユーロ・ポップス風な感触のウェットなメロディとデジタリー・サウンドと同一な路線のサウンドなものの、より洗練されアーバンテイストとAOR風味が強まったラジオフレンドリーなハードポップ・サウンドになっており、当時のUSメジャー・シーンを賑わしていたバブリーで華やかなアメリカンHMバンドのサウンド等も考慮してか前作以上にハードエッジでフラッシーなギターとゴージャスで煌びやかなキーボードがフィーチャーされたコンパクトでキャッチーな楽曲へバンドサウンドが幾分か変化している。

メジャーからドロップしてバンド崩壊後に一番初めに Tom Croucierと合流したのがギタリストの Gene Blackだった事もあって、デヴュー作よりギターが大きく楽曲の中での位置を占めているのは、楽曲制作スタート時点でギタリスト主導だった事が伺え、前作との変化がどのようにして起こったのかが分って面白いですね。

また、本作中で80年代USポップチャートの常連だったE.L.Oのちょっとアンニュイな感触のある『Can't Get Her Out Of My Head』をカヴァーしているのだが、オリジナルで聴けたストリングスを廃してハードなギターと煌びやかなシンセ、そしてお洒落なアレンジがなされたセンスあるAOR風な佳曲へお色直しされており、完全に自分達のカラーに染めあげたサウンドは言われなければカヴァーと気が付かない、当時まだ名の無い彼等が既にこの時点でかなりのスキルを有していた事が分かり大変興味深い点と言えるだろう。

とは言え、結局メジャー契約を手にする事が出来なかった事からも分かるように、よりUSメジャー・シーンへ接近した洗練されたサウンドへ路線を修正したせいでか、CHEAP TRICKの Robin ZanderのロートーンとSAGAの Michael Sadlerのロートーン(歌い方もチョイ似てる)を足して二で割ったイメージの Tom Croucierのどうしょうもなくユーロ・ポップなテイストを醸し出す穏やかでセンチメンタルな歌声が、朗らかで能天気なUSハードポップ・サウンドと上手くアジャストせず前作以上に違和感を強く感じさせる結果になってしまったように思えて、どうして彼等が次なるメジャー契約を得る事が出来なかったかの原因が透けて見えるような気がします…

ただ、前作はリズム隊がバンド立ち上げだった為にリズムパートが悪目立ちしていたが、大幅にメンバーチェンジした事もあってかしっかり派手に弾きまくるギターの硬質なサウンドとデジタリーなシンセサウンドをメインに楽曲が展開していくバランスの取れた非常にキャッチーな完成度の高いハードポップ・サウンドになっており、もし本作がメジャー契約を交わしてちゃんとしたプロデューサーの元で録音され、当時の流行りの造り込まれた産業ロック的スタジオワーク増し増しなオーバー・プロデュースと分厚く爽快な80年代USロックお約束なバッキングヴォーカルを加えた加工等が施されていたならば、決してチャートアクション的に悪い結果を残すような駄作にはならかったのではないかと予想出来るなかなかに良い出来の、類型的なUSハードポップ勢の中でも一際目立つ独特なサウンドで聴衆を魅了出来たんではないかと思えるだけに、本音源が幻の2nd音源として長らくお蔵入りしていたのが非常に残念でなりません…

知名度的に低い彼等ではありますが、当時陽の目を見る事がなかった幻の80年代メロディアス・バンドのレア・アイテムが今回こうして限定とはいえ再発されたのは大変喜ばしい事ですので、80年代USメロディアスロック・マニアな方は一度チェックしてご自身の耳でその出来の程を確かめてみて下さい。

Track List:
01. Anything Can Happen
02. Give Me One More Night
03. Catch You In My Dreams
04. Fade To Blue
05. Can't Get Her Out Of My Head
06. Glass Walls
07. I Was That Man
08. Say It
09. Living On The Edge
10. Bridge Of Love
11. I Fall In Love With You
12. This House Is Not A Home

LIFE BY NIGHT Musiciens:
Tom Croucier  (Lead Vocals & Bass)
Mark Nelson   (Drums: ex-DEVICE、Phil Cristian、Randy Hansen、etc...)
Gene Black   (Guitars: ex-DEVICE、ex-BERLIN、Rod Stewart、Tina Turner、Holly Knight、Gowan、Joe Cocker、etc...)
Pat Regan    (Keyboards: ex-EYES、ex-HARLOW、ex-STREAM、etc...)

結果的に本作はリリースされる事なくバンドも短期間で空中分解してしまいましたが、その後元メンバーはセッションやツアー要員、スタジオ・ミュージシャン等で今も各方面で活躍を続けており、各メンバーのプレイや名前を記憶されている方は彼等が若かりし頃に成功を夢見て結成したバンドの音をチェックしてみるのも宜しいのではないでしょうか?

P.S.
Pat Reganが以前在籍していたEYESは Jeff Scott Sotoでお馴染みなあのHMバンドのEYESではありません、念の為。




# by malilion | 2022-01-13 20:42 | 音楽 | Trackback

スイスから期待の新人メロディアスHRバンドSECOND REIGNがデヴュー作をリリース!!

スイスから期待の新人メロディアスHRバンドSECOND REIGNがデヴュー作をリリース!!_c0072376_20494437.jpgSECOND REIGN 「Gravity」'21

2017年の半ばに結成されたスイス産4人組メロディアスHRバンドが、ゴリゴリのダークネスHM勢ばかりリリースしてきたMASSACREレーベルから、まさかのデヴュー作をリリースしたので即GET!

ブックレット内の一癖ありそうなメンバーの風貌が語っているかのようにローカル・シーンで腕を磨いてきたメンバーが集って結成されただけあって、デヴュー作と思えないツボを心得た楽曲構成や細かなアレンジ、そして流暢なプレイ具合は新人バンドととても思えぬレベルで、バンドコンセプトの『80年代ロックを現代的なタッチでパワフルに蘇らせる』に即した80年代テイストをそこかしこから感じるメロディアスでキャッチーなユーロ・ロックにモダンな感覚を施したエネルギッシュでエキサイティングなサウンドを聴かせてくれている。

スイスのバンドらしいウェットでリリカルなメロディが活かされているだけでなく、パーティー・ロック風の朗らかさやアリーナ・ロック風のスケール感も感じさせるUSAロック風なテイストも隠し味にしつつ、シンプルながら考え抜かれたアレンジとラウドながら繊細なメロディ使いが耳を惹く、キーボードやシンセサイザー・サウンドを程々にフィーチャー(ほんのりPURPLEッポかったりして最高♪)したタイト且つパワフルなドラミングとソリッドでメロディアスなベースラインが交差するドライヴ感満点なHRサウンドが、エッジあるコンパクトなギター・ワークに導かれてクライマックス目掛けて一気に駆け抜けていく様は本当に痛快だ!

ベーシストも兼ねるフロントマンの Stephan Lippの歌唱はミドルレンジ主体ながら実に伸びやか(ヴォーカルの訛りについて海外レビューのいくつかで触れられていたが個人的には気にならない)で、バッキング・コーラスを上手く用いたポリフォニックなヴォーカルと魅力的なメロディーが実にキャッチーな事もあって、程好い派手さを演出するキーボードサウンドに彩られたハードロックとAORが融合したかのような瑞々しい感性が息づく極上の80年代風モダン・メロディアスHRサウンドに軟弱さや古臭さは一切感じられず、よりコンテンポラリーな層へアピール可能なAORへのアクセシビリティを備えた本作のメロディックHRサウンドは、このバンドが秘めた無限のクリエイティビティを示唆していると言えよう。

また、世界中を襲ったパンデミックの影響で本作はメンバーがスタジオに一同に集う事なく制作が最後まで進められたかなり特殊な状況で制作された作品となっており、本当ならデヴュー作に相応しい制作環境でないのは明白ながら、スイスのヴィンタートゥール出身で80年代後半に活躍したHRバンドで“スイスのBON JOVI”ことCHINAの5thアルバム『Light Up The Dark』'10 からギタリストとして加入していた Mack Schildknecht(CHINAがオリジナルメンツで19年にリユニオンした為、現在は脱退)がアルバムの録音とミキシング、そしてプロデュースをバンドと共同で担当しただけでなく、レコーディング中は5人目のメンバーとして本デヴュー・アルバムのサウンドを次のレベルへと進化させバンドの限界を押し上げるべく尽力し、サウンドやアレンジに対する彼の助言が活かされ、いくつかの楽曲はレコーディング中にリアレンジされより洗練された楽曲になったのだそうで、デヴュー作にして彼等のサウンドがここまでハイレベルなのは、優れたプロデューサーに巡り会えた幸運も関係しているのは間違いない。

もっと80年代風な感じを出すのならば派手で長いギター・ソロや華麗なキーボード・ソロなんかがフィーチャーされると個人的に大変嬉しかったのですが、そこはそれ2021年に相応しいモダンさやコンパクトさの為かその手のバランスを無視したインタープレイ等やソロ・パートは飛び出してこないんですよね…ちょっと残念だなぁ…

後は少しリズムパターンに幅が無いのでは、という気がしたが、あえて今回はバンドカラーの幅を狭めて散漫なイメージにならないようにしたのかも、とも思ったりして。

しかし『次の王』なんてバンド名が実に中二病っポクていいですねぇ(w こんなトコにまで80年代風なコケ脅しをブッ込んでくるとは(w

幾分か生っポイ感触やエモーショナルな緊張感に欠ける点はあるものの、総じてキャッチーな楽曲ばかりで、とても印象的なサウンドのユーロHRアルバムなのは間違いなく、同郷スイスのSHAKRAやGOTTHARD等のメロディアスなHRバンドが気に入っている方ならチェックしても決して損はしない一作でありますし、キャッチーなユーロHRファンな方も是非本作をチェックしてみて下さい。

Track List:
01. Uninvited
02. The Truth
03. Let Me Breathe
04. Fire
05. Falling
06. Borderline
07. Wrong
08. Another Night
09. You'll Never Catch Me (When I'm Gone)
10. Dark Matter
11. Uncover
12. The Big Lie
13. Home

SECOND REIGN Line-up:
Stephan Lipp  (Vocals、Bass)
Alain Schneble  (Guitars、Backing Vocals)
Bo Rebsamen  (Keyboards、Backing Vocals)
Dan Hammer   (Drums)


# by malilion | 2022-01-06 20:49 | 音楽 | Trackback

ドイツの白蛇ことWICKED SENSATIONが7年ぶりに新作をリリース!!

ドイツの白蛇ことWICKED SENSATIONが7年ぶりに新作をリリース!!_c0072376_01312900.jpgWICKED SENSATION 「Outbreak」'21

99年結成と結成20年越えの古株ながら、そのアルバムの素晴らしい出来映えと裏腹に長らくマイナーな存在に甘んじて来た6人組ドイツ産メロディアスHRバンドの7年ぶりとなる5thアルバムがリリースされたので即GET!

WHITESNAKEの David CoverdaleやY&Tの Dave Menikettiを彷彿とさせる、そのソウルフルでディープな抜群の歌声と歌唱力を誇るフロントマン Robert Soeterboekの熱いヴォーカルが売りの本バンドであったが、14年リリースの前作『Adrenaline Rush』ではその Robert Soeterboekが体調不良でレコーディングに不参加となり、急遽助っ人でBANGALORE CHOIR(ex:ACCEPT、BONFIRE、etc...)の David Reeceがヴォーカリストとして参加し、彼のそれまでのキャリアでは余り聞かれない Robert Soeterboekを強く意識した Paul Rodgers風のブリティッシュ風味あるポップで伸びやかな歌声を聞かせた訳だが、何がどうしたのかこのインターバルで Robert Soeterboekが脱退し(涙)、代わって代役だった David Reeceが正式にフロントマンとなり、前作からのリズム隊もゴッソリと入れ替わった(リズム隊は当初から安定しないんだよなぁ…)新体制で初となるスタジオ音源となっている。

看板ヴォーカリストの脱退はかなりの痛手ではあるが、本作では David ReeceがWICKED SENSATIONに合わせた渋めなディープ・ヴォイスを駆使した歌唱を聴かせ、歌メロはアメリカンでキャッチーなもののバックの白蛇風味溢れるサウンドと擦り合わせるような工夫をしており、一応これまでのバンドイメージをブチ壊すようなヴォーカル・アプローチはしていないのが救いであります…

そうそう、本作から参加の Alex Hlousek(ex:S.I.N.、FOREVER) のパワフルでソリッドなドラミングがバンドサウンドのアグレッシヴさや華やかさ、そしてスリリングな楽曲のスピード感を際立たせており、今回のリズム隊の変更が功を奏した形となっている、けど…いつまで彼が在籍してくれるのか今から心配だなぁ…orz

Robert Soeterboek脱退は健康面の問題等あって仕方がない結果だったのかもしれませんが、前作から一時脱退していたオリジナル・ギタリストで本バンドの両輪のもう一人である Sang Vongが復帰し、本作でもそのまま在籍して達者なプレイを聴かせてくれているのが救いでありましょうか?

さて、本作のサウンドの方ですが、奇しくも David Reeceがシンガーとなって二枚目のアルバムとなり、前作で彼が持ち込んだだろうソレまでのバンドカラーと少し違うブライトなカラーがバンドサウンドに変化をもたらした結果なのか、前作の80年代白蛇がモダンでちょいダークになったかのようなサウンドから派手でメタリック、そしてキャッチーでコンパクトさが増した楽曲が増えた方向性の延長線上にあるサウンドとなっており、アメリカで大成功を収めた80年代WHITESNAKEサウンドをモダンに進化させ、ちょっとダークでミステリアスなテイストを加えたアメリカンHRサウンドと言える方向性は、最近デヴューした80年代リスペクトな新人メロハー・バンドと同一路線とも言えるが、伊達に長いキャリアを積んでいない彼等の方が隅々まで気を使ったアレンジやコンポーズが成されており、刺激や勢いでは劣るかもしれないが楽曲の完成度やプロダクション具合で断然勝っている、よりハードに骨太に、さらにキャッチーな仕上がりの、80年代白蛇リスペクトな豪快で朗らかな歯切れ良いUSロック・サウンドが心地よい一作だ。

結果的にだがVAN HALENの David Lee Rothと比較される事もあるカラッとした声質でストレートなアメリカンロック風な歌唱を得意とする David Reeceの歌声(アメリカ人だから当然なんだけど)を得た事によって、よりメジャーシーンで大ブレイクを果たした80年代白蛇のゴージャスで華やかなサウンドへ近づく事が可能になった訳で、私のように Robert Soeterboekの歌声に執着している者以外、きっとバンドメンツも今回の交代劇によってさらに自身の望む音楽性へ近づけたと感じているんではないかと思えます…いい出来のアルバムだけど、だけどね…orz

無論、彼等は単なる白蛇フォロワーではなく、PINK CREAM 69やBONFIRE、JADED HEART、VICTORY風な要素もチラリと垣間見えるドイツの所謂メジャー所のメロディアス・ロック要素も加味しつつ、お手本バンドのサウンドをベースに独自の英国HRと米国HRの折衷的なメロディアスHRサウンドを構築しており、奇をてらう事無いシンプルでストレートな楽曲なれど、タイトでソリッドなサウンドで構築されているのは明らかで、本作は一時期本バンドにベーシストとして参加もし、長らくプロデューサーであり友人でもある Dennis Ward(ex:PINK CREAM 69、MAGNUM、etc...)がミキシングとマスタリングを担当しており、そうした長年の協力関係が彼等の独特なケミストリーを生み出す手助けになっているのは明らかだろう。

前々作ではHELLOWEENの Andi Derisがゲストで歌ったのが話題だったが、前作も Mathias Dieth(ex:U.D.O. ex:SINNER)がギターソロを担当し、テクニカルで重厚なプレイを披露した他、Harry Hessのソロ・プロジェク トFIRST SIGNALでリーダーの Michael Kleinがギター・プレイでヘルプした関係でか、バックコーラス全編に Harry Hessが参加したりと毎回注目のゲストプレイヤーが参加する彼等のアルバムですが、本作にはあの Gus G(FIREWIND、ex:Ozzy Band)がゲスト参加して一曲で華麗なギター・プレイを披露しており、久しぶりの新譜に華を添えているので彼のファンは要チェックだ。

所で本作のアルバムジャケのデザインについてだが、コンセプトを含むアートワークのインスピレーションは、銀河系で発生した『Outbreak(集団発生)』に、本作のリードトラックである『Mission Timewalker』で語られているタイムウォーカーが歴史に介入する為に2019年に送り込まれるが、タイムマシンが暴走して…という現在世界中を襲っているパンデミックから着想を得た導入となっており、英国の多くのアーティスト達が陰鬱なコンセプトのダークなサウンドのアルバムをリリースして来たのに対して、ドイツの彼等はSFチックな切り口で現状を創作活動のポジティブなヒントに利用している所に国民性の違いをヒシヒシと感じてしまいますね(゚∀゚)

白蛇風の豪快でキャッチーなモダンHRが好きな方やユーロ・メロハー好きな方にお薦めなのは間違いなく、知名度も低くマイナーながら素晴らしいアルバムをリリースし続けて来た本バンドのサウンドを是非一度ご自身の耳でチェックしてみて欲しいですね。

Track List:
01. Mission Timewalker
02. Starbreaker
03. Child of Sorrows
04. Light in the Dark
05. Satisfy Temptation
06. Breaking Away
07. Face Reality
08. Hide Away
09. Jaded Lady
10. Step Into the Light
11. Tomorrow

WICKED SENSATION Line-up:
David Reece   (Vocals)
Michael Klein  (Guitars)
Sang Vong   (Guitars)
Alex Hlousek   (Drums)
Mitch Zasada   (Bass)
Bernd Spitzner  (Keyboards)




# by malilion | 2022-01-03 01:31 | 音楽 | Trackback

東欧ポーランドのシンフォ・バンドQUIDAMのデヴュー作が21年度最新リマスターでリイシュー!!

東欧ポーランドのシンフォ・バンドQUIDAMのデヴュー作が21年度最新リマスターでリイシュー!!_c0072376_23340399.jpegQUIDAM 「Same 2021 Remaster Version」'21

その後に多くの分派バンドを生んだCOLLAGEと並び90年代ポーランド産プログレッシヴ&シンフォ系ロックを代表するバンドの、未だにファンの間で傑作と語られ続ける彼等の96年デヴュー・アルバムがこの度21年度リマスターを施されリイシューされたのを少々遅れてGET!

彼等をデヴュー作から追いかけている忠実なファンの方ならご存じでしょうが、06年にリイシューされたデヴュー作リリース十周年記念盤に続いて本作は今回で二度目の再発盤となっており、私も御多分に漏れず買い直し(涙)が二度目になります…('A`)

以前の十周年記念盤は、オリジナル盤ジャケのミュシャ風の飾りが消え、バンドロゴの一部とジャケのイラストのデザインが一部変更されており、さらに追加でボーナスCDが付いた豪華二枚組仕様となっており、ディスク1はボーナス映像を追加したエンハンスドCD仕様で、ディスク2には未発曲やLIVE音源、CAMELのカヴァーなどを収録している06年度リマスター盤な上に限定紙ジャケット仕様であった事もあり、元々ポーランド盤はプレス数も少ない事もあって即完売したファン泣かせな一品でありました。

入手しそこなったファンの声にやっと応えて08年に通常二枚組プラ・ケース仕様盤がリリースされたものの、その08年盤も今では入手困難になっていただけに今回の21年最新リマスター&リイシューは近年QUIDAMのサウンドの虜になった方には嬉しい一報だった事でしょう。

さて、今21年度リイシュー盤のジャケは06年リリースの十周年記念盤と同じデザインとなっており、ボーナスディスクの類いは付属していないので見ようによっては08年プラケース盤の廉価版の様に見えるが、目玉としてデヴュー・アルバムの中でも人気のリードトラック『Sanktuarium』を、十数年前に惜しくも脱退してしまった抜群のルックスを誇った歌姫 Emila Derkowska嬢を再びフィーチャー(!!)して新録された21年度ヴァージョンとなる最新音源が追加されていますので、当時国内盤もリリースされたオリジナル盤や十周年記念盤をお持ちの方でも見逃せぬリイシュー盤となっておりますのでお見逃しなく!(゚∀゚)

改めて本作に耳を傾けると、長らく90年代東欧シンフォの傑作と評価されて来たのも頷ける東欧系ならではの冷ややかな透明感と憂い漂う寂寞感を備えた味わい深く壊れ物の様に繊細なそのサウンドは、ゆったりと美しい華やかなシンセと叙情的でセンチメンタルなギターワーク、そして少し芝居がかった優し気な美声のポーランド語で歌われ、Steve Hackett在籍時代のGENESISを彷彿とさせる幻想的で優美な雰囲気とほんのり鄙びた物悲しいメロディーが感動的なまでに美しく、そして切ない美旋律の数々が眩く輝いており、本作をQUIDAMの最高作に推すファンも多いのも納得の魅力的な一枚と言えましょう。

随所でフィーチャーされる甘いストリングスや、主役級の大活躍を見せる清らかなフルート、そしてセンチメンタルな音色を終始紡ぎ続けるギターとキーボード、その全てが叙情的で美しい世界を構築しており、それに輪をかけるようにセンシティヴで優し気な Emila Derkowska嬢のヴォーカルがアンビエントに物語を綴っていく姿は、その後 Emila Derkowska嬢が脱退し、男性ヴォーカルを得てよりHR敵なテイストとパワフルさが増していくQUIDAMから失われてしまった多くの要素がしっかりと本作には息づいており、初めて本作を耳にした時の新鮮な喜びが蘇ってくるようで非常にノスタルジックな想いに囚われてしまいました…(*´∀`*)アノコロハヨカッタナァ…

因みに目玉のボーナス曲ですが、基本的にアレンジ等はオリジナルに倣った創りになっているものの、この25年で研鑽を積んだキャリアが随所で活かされたシンフォ・サウンドになっており、スケール感と優美さ、そしてサウンドの艶やかさは21年度新録版の方が勝っているように聴こえます。

まずはリズム隊のパワフルさが上がりサウンドの立体感が増したのが顕著に分る変化なのと、再び招かれその美声を披露する Emila Derkowska嬢も歌唱スキルが上がっているのか、以前より幾分か力みのようなものが抜けた自然体の伸びやかな瑞々しい歌声を聴かせており、以前のちょっと掠れた芝居がかった歌唱アプローチもアリだったけど、今回のコレはコレで実に良く耳に馴染むストレートな歌唱になっているように思えますが、まぁ、その辺りは好みの差といった所でしょうか?

フィメール・ヴォーカルが苦手な自分ではありますが本作が素晴らしい一枚なのを微塵も否定などしません、もし本作を耳にした事が無い方で女性ヴォーカル・シンフォ・ファンな方がいるならば是非に一度本作をチェックして御購入を検討してみて下さい、きっと後悔しないと思いますよ。



# by malilion | 2022-01-02 23:34 | 音楽 | Trackback

南欧ユーロ・ポップス+USクリスチャン・ロック=爽快メロディアス・ポップ・プロジェクト AFTER ADAMがデヴュー作をリリース!!

南欧ユーロ・ポップス+USクリスチャン・ロック=爽快メロディアス・ポップ・プロジェクト AFTER ADAMがデヴュー作をリリース!!_c0072376_16163790.jpgAFTER ADAM 「Cosmonaut Cowboys」'21

復活してからの近年作は毎回豪華なゲストが多数参加して話題になっていたUSクリスチャンHRプロジェクト LIBERTY N' JUSTICEを率いる Justin Murr(Bass)と、南欧スロベニアでデヴュー早々にヒットシングルを連発して人気沸騰中の兄弟ポップ・デュオ BQLの片割れ Anej Piletic(Vocal、Guitars)によるメロディアス・ポップ・プロジェクトのデヴュー作をちょっと遅れてGET!

マイナーながら良バンド作をリリースし続ける米メロハー専門レーベル Kivel Recordsからのリリースなので、デヴュー前の情報やネットで公開されていたサンプル音源を聴くにある程度のレベルは保証されていた本プロジェクトですが、そんな予想に違わぬ良作を届けてくれました。

キャッチーなメロディと爽快なヴォーカルが終始軽快に展開するアコースティカルな楽器の鳴りが活かされた楽曲の出来は総じてよろしく、Justin Murrの持ち味である爽快感あるクリスチャン・ロック要素と Anej PileticがBQLで披露しているダンサンブルでモダンな歌モノ・ポップ要素が巧くMIXされた楽曲を彩るフックあるセンチメンタルな歌メロは実に素晴らしく、CCM界のみならずメロディアス・ロック界隈まで含む多岐に渡る Justin Murrの人脈が国外のポップ・ミュージシャンである Anej Pileticと彼を引き合わせたのだろうが、本当にこの素晴らしいコラボの実現には神に感謝してもいいくらいだ(w

ヨーロッパの南欧スロベニアで活動する Anej Pileticが持ち込むユーロ・テイストあるヴォーカル・メロディが、USクリスチャン・ロックがベースの Justin Murrの創作する楽曲とMIXされて実に良い塩梅にウェットな歌メロと爽快なUSロックの折衷サウンドになっており、シンプルで奇をてらわぬストレートなサウンドがより一層に本プロジェクトが紡ぐ独特な美旋律を浮き彫りにしており、その素朴過ぎるノスタルジックなサウンドはロック的なスリリングさに乏しいけれども、AOR的なアプローチや細かなアレンジ、そしてコンパクトにまとめられたポップス的メロディが実に耳に馴染んで終始心地よく、いつまでも何度も聴き続けられるスルメ的良作だと言えましょう(*´∀`*)

意図的にか80年代UKポップ的なメロディやどこかで聴いた事のあるアレンジなんかも顔を出しつつ、デジタリーでカッチリした今風のモダン・サウンドにまとめ上げられているサウンドなれど無機質で冷たいイメージは無く、その辺りの最近チャートを賑わすデジタリーで音圧高めで固いサウンドにならぬ押し引きさ加減やサウンドの適度な隙間やアコースティカルな感触は、本作のプロデュースは Anej Pileticが行っているクレジットがあるがキャリア30年越えで様々なアーティストとコラボレーションして来たベテランである Justin Murrの手腕が活かされているのは間違いない。

この手のメロディアス・プロジェクトの楽曲はキャッチーなメロディばかりに比重が置かれてリズムが単調になりがちなのが気になる事が多々あるが、本作は Justin Murrがベーシスト、Anej Pileticがドラムをプレイとその辺りの問題も解消されている事から、本当に心地よい爽快なメロディと屈託なく弾むリズムに身を委ねて心ゆくまでアルバムを楽しめる、この手のプロジェクト作には珍しい隙の無い一枚だ♪ ('(゚∀゚∩

BQLではフロントマンを兄弟に任せている Anej Pileticの甘い声質の歌声は実に滑らかで瑞々しく、黒っぽいファルセットも駆使するポップス向きで穏やかな歌唱スタイルで、妙に自身のスキルに見合わぬハードエッジあるメロハー・サウンドへ足を踏み入れぬのは賢い選択だし、恐らく年齢的にもバブリーな黄金の80年代音楽を直に体験していないのだろうから、本作の00年代以降に主流な歌唱スタイルや幅広く普遍的な音楽性の選択は当然とも言えるのだろう。

お互い本隊バンドがあるのも影響してか、肩の力の抜けた非常にリラックスしたコラボレート作である本作には妙な気負いもプレッシャーも感じられず、そういった要素も本作のサウンドを軽快なものにしている一要因なのかもしれない。

もうちょっと Justin Murrの持ち味であるCCM系の分厚く爽快なコーラスがフィーチャーされてても本作の素晴らしい楽曲をより良くするように思えるが、そこはヴォーカルパートは全て Anej Pileticに任されているのと、サウンドのバランス的に幾分か Anej Pileticの持ち込んでいる要素の方が強めに本作を構築しているのが原因なのだと思われる。

これだけキャッチーで爽快な素晴らしいデヴュー作をリリースしたのだし今後の活動にも俄然期待が高まるメロディアス・ポップ・デュオな訳だが、なんと今年9月に Justin Murrがコロナウイルス感染により神の元へ召されてしまった(!?)との事で、残念ながら本プロジェクトは本作のみで終了してしまった模様だ・・・orz

LIBERTY N' JUSTICEをはじめCCM系ロックがお好きな方やBQLファンの方にもお薦めな本作ですが、恐らくそういったアクシデントもあって本作はプロモーションされず人知れず廃盤になってしまうだろうから、ご興味あるようならお早目に入手する事をお薦めします。

まぁ、DLなら Kivel Recordsがツブれない限りいつでも入手可能なんだろうけど…でもインディ・レーベルはホントいつまでもつか誰にも分かりませんから…

Track List:
01. The One And Only
02. Wave Of Hope
03. Love Like Disco
04. Angel Baby
05. Gum Shoe In A Deep Sleep
06. Lemon Shakeup
07. Days Of Aqua Net
08. Born Again
09. Paper Airplane
10. Play The Game
11. Rosie Grace
12. Completely Yours

AFTER ADAM Musicians:
Anej Piletic    (Lead Vocals、Guitars、Piano、Drums)
Justin Murr    (Bass、Keyboards、Backing Vocals)

R.I.P. Justin Murr...


# by malilion | 2021-12-21 16:16 | 音楽 | Trackback