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北欧メロハーの雄 ART NATIONが2年ぶりとなる再始動第二弾作5thアルバムをリリース!!

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ART NATION 「Chapter V: The Ascendance」'25

数多くのバンドやプロジェクト (CROWNE、NITRATE、ex:CREYE、etc...)へ参加し見事なその歌声を披露のみならず、現在は地元スウェーデンの国営TVやラジオを中心に大衆受けの良いソロ活動やコンテンポラリー・ミュージック界隈の著名アーティスト達とのコラボ活動の方が寧ろメインになりつつある気配(市場規模が違い過ぎるし仕方が無いが…)もあり、そんな事もあってかFrontiers Recordsお抱えミュージシャン Alessandro Del Vecchioと今や若干ポジションが似通って感じるシンガー&ソングライター Alexander Strandell 自身が率いる北欧スウェーデンはヨーテボリを拠点に活動するモダン・メロハー・バンド ART NATIONが前作『Inception」』'23 以来となる5thアルバムを2年ぶりにリリースしたのをちょい遅れてGETしたのでご紹介。

これまで本バンドはやたらメンバーチェンジが起きてきた経緯があり、前作『Inception」』リリース前の休止期間 (実質、解散状態)を経てオリジナル・ギタリストで元TASTE、そしてART NATION脱退後にAMARANTHE、ANTHRAX、EVERGREY、OSUKARU等の同郷バンドのみならずワールドワイドで活躍するバンド達とも仕事をこなし今やプロデューサーとしても名高い Christoffer Borg (Guitars)が復帰、更に『Inception」』レコーディング前にバンドに加わった、深いグルーヴと複雑なベースラインを操る卓越した演奏力と高い音楽性で知られ数多くのミュージシャン達と共演し元ANTHRAXのヴォーカリ スト Neil Turbin率いるDEATHRIDERSにも籍を置く Richard Svarsd (Bass)、同じく前作レコーディング後にバンドに加わった元DEVILICIOUSの Alexander Lundgren (Drums)の新4人編成へ落ち着き『今からバンドの新章がスタートだ!』と Alexander Strandell が意気揚々と語っていたにも関わらず再び Alexander Lundgrenが脱退、と本当にこのバンドはデヴュー当時からリズム隊メンツが安定しない状態が続きますねぇ…何か創作面かバンド運営上で問題を抱えてるんでしょうか? (´~`)クレジットの問題ナノ?

そんな訳でドラマー不在の3人が現在パーマネント・メンバーとなっており、本作はLIVE時のサポート・ドラマーを務める2人 Gabriel Gomerと Rickard Johnssonを招いて叩かせている完全なバンド体勢での制作では無いがそこはプロデュース業で名を馳せて来た Christoffer Borgと、数多くの課外事業で歌唱力だけでなくスタジオ作業等もスキルアップを図り今やソロシンガーな扱いを本国で受けている Alexander Strandell の手によって些かの不備も感じ無い素晴らしい仕上がり具合となっている。

3rdアルバムまで目まぐるしくメンバーが変わるのに合わせるかの様にサウンドの方もモダンさやポピュラリティーの向上による音楽性の拡散が著しかった彼等だが、前作から意図的に初期の所謂トラディショナルな北欧メロハー的スタイルに寄せるサウンドを聴かせたが、本作では北欧バンド特有な憂いと叙情を帯びた美旋律にシンフォニックな壮大感と今まで以上にメタリックな重厚さ、そして爽快さと躍動を伴った疾走感を加味し、ティピカルな北欧HMと00年代メロディアス・ハードの良いトコ取りのMIXサウンドをベースに、突き抜けるパワフルで情熱に満ちた Alexander Strandellのハイトーン・ヴォーカルと Christoffer Borgのリフにソロにとメロディアスでエッヂある卓越したギター・ワークを活かした、随所にモダンでデジタリーなアレンジとシンセの音色をまぶす事で最近巷に溢れているオクトジェニックなメロディアスHM勢と一線を画す、ART NATIONの典型的なトレードマークを失う事なく洗練されたドラマチックなメロディとダイナミックで限りなく美しいサウンドをエネルギッシュに轟かせる北欧HMシーン屈指の傑作を届けてくれた。

大雑把に言って2019年の活動休止前は同郷バンドH.E.A.T.っぽい方向へ音楽性が拡散し不確かで不安定にブレはじめていたが、本作に置いては敢えて音楽性の幅を狭めて焦点を絞ると同時に説得力を高め、SONATA ARCTICA風な聖歌隊やオーケストラ・パートを加味してシンフォニックで仄かにファンタジックな雰囲気を醸し出した、それでいて洗練度と壮大感は増したスピーディでアンセミックな北欧メロハー・サウンドが新生ART NATIONの止まる所を知らぬ鮮烈な勢いと迸る創造性の基礎となって凛として眩く輝き鳴り響いていると言えよう。

前作が原点回帰作だとしたら本作はシンフォニック要素とHMらしい疾走感を付け足した、より明確なヴィジョンを伴ってモダンで美しくプロデュースされた初期SONATA ARCTICAを更に洗練させた新基軸サウンドと言え、80年代に憧憬を抱く凡百のメロハー・バンドなら単なる過去の焼き直しや有名バンドのオマージュに留まる所だが Alexander Strandellと Christoffer Borgはそこから一歩進めて、北欧パワー・メタルに近い音圧高めでよりメタリックになった音色をフィーチャーしつつボトムのヘヴィさや全体的なアグレッシヴさはソコソコに抑え、キャッチーさとポピュラリティを保つ絶妙のバランス加減とシャープでエネルギッシュな楽曲をコンパクトに無駄なく纏め上げ、北欧らしい透明感ある美麗な音使いで『これぞ北欧HM!』という安心と満足感と、デジタリーで手の込んだアレンジを施したフックある美旋律の数々で『進化したモダンHMだ!』というエキサイティングな手応えも感じさせる、新旧のみならず攻守にも隙無しの、より現代的でメロディック志向のソリッドでエネルギッシュな満足感ハンパない欲張りサウンドが詰め込まれたアルバムだ。

ただ、前々作から専任キーボーディストを在籍させぬ体勢になったのを残念に思っていたが、本作での全編でキーボード・サウンドが鳴り響いているものの完全にバッキングがメインでアレンジや楽曲に彩りや華やかさ、雰囲気を変化させる使われ方をしているのを聴くに、初期には重要な作曲メンバーでもあったがもうバンドメンバーとして個性的な音色を奏でるキーボーディストをART NATIONは必要として居ないと分かってそこは少し悲しかったですね…北欧メロハー・バンドには煌びやかな音色を弾く個性的なキーボーディストが居て欲しいと願ってしまうから…

紛れもなく素晴らしく高品質な作品なのは間違いないが、個人的にはモダンさやポピュラリティ具合が活かされたサウンドはソロ活動の方で満足させてバンド作であるART NATIONの方ではもう少しバランスを崩して所謂HMらしいヘヴィなボトム・サウンドが地響きの様に轟きツーバス・ドコドコで炸裂する頭の悪そう(失礼!)なメタリック・サウンドなんかも聴かせて欲しい、余りに垢抜けてオサレ度が上がり過ぎるとメロハーや北欧HMらしい〝マイナー臭″や〝不器用な味わい″が抜けてアッサリ気味な軽い音に聴こえてしまうんですよね…これだけ緻密で創り込まれた美しいサウンドのアルバムに対してトンでもない暴言だし『ならそーいうジャンルの作品聴けよ! 最先端の北欧メロハー ART NATIONに求めるな!』と突っ込まれる事も重々承知ですけど、北欧勢に特有なカラーと言うか翳りのある響きってあるじゃない? 個人的にそこら辺にも異様に心惹かれ仰け反る(笑)くらい魅力的に感じてしまうものでして…無いものネダリの典型みたいで申し訳ない(汗

ART NATIONの2025年は、ヨーロッパ大陸全体と英国でのコンサート公演を増やし、北欧圏以外への進出を本格的に拡大しようと試みるらしいので、恐らくパーマネントな新ドラマーが近々発表されるのではないでしょうか? 今度こそ安定したメンツで着実な活動をして欲しいものですね。

とまれ彼等のファンな方は当然として、モダンでキャッチーな北欧メロハー作がお好みな方や、DYNAZTY、ECLIPSE、H.E.A.T.、CROWNE、MAJESTICA、SONATA ARCTICA等のメロディアスなサウンドが信条のバンドがお好みな方なんかにも訴求するだろう優れた本作、ご興味ある様でしたら是非一度自身の耳でチェックしてみて下さい。

Track listing:
01. Set Me Free
02. Thunderball
03. Halo
04. Runaways
05. Julia
06. The Last Of Us
07. Lightbringer
08. A New Beginning
09. Unstoppable
10. Rise
11. Fallout
【Bonus Track】
12. Lightbringer (Acoustic Version)

ART NATION Line-up:
Alexander Strandell : Lead Vocals
Christoffer Borg : Guitars
Richard Svard : Bass

Additional Musicians:
Gabriel Gomer : Drums on tracks 3、5 & 8
Rickard Johnsson : Drums on tracks 1、2、4、6、7、9、10 & 11
Felix Borg : Guitar on track 8
Jona Tee : Piano on track 5

Recorded & Mixed by Christoffer Borg
Mastered By Jacob Hansen
Produced by Christoffer Borg & Alexander Strandell


# by malilion | 2025-05-13 19:24 | 音楽 | Trackback

北欧スウェーデンからデヴューのメロハー新鋭バンド STREETLIGHTが待望の2ndアルバムを前デヴュー作から2年ぶりにリリース!!

北欧スウェーデンからデヴューのメロハー新鋭バンド STREETLIGHTが待望の2ndアルバムを前デヴュー作から2年ぶりにリリース!!_c0072376_20275293.jpg
STREETLIGHT 「Night Vision」'25

北欧スウェーデンの南部スモーランド地方の都市ヨンショーピングを拠点に活動しプロデューサーとしての活動も知られる Johannes Hager(Vo、G)率いるキーボード入り5人組メロハー・バンドの前デヴュー作『Ignition』'23 から2年ぶりとなる待望の2ndアルバムがイタリアのFrontiers Music Srlからリリースされたのをちょい遅れてGET!

北欧メロハー的な透明感を感じさせつつJOURNEY、TOTO、KANSAS、DEF LEPPARD等の80年代米国メインストリームを賑わしたメジャー・バンド群のテイストや、西海岸アリーナロック・バンド、ポピュラリティ高いAOR、ラジオフレンドリーな産業ロック要素、それら全てを巧妙にMIXしバンドの中心人物 Johannes Hagerのキャッチーで爽快な突き抜けるハイトーン・ヴォーカルとツボを心得たメロディアスでフックあるギター・ワークに焦点を定めた、オクトジェニックなクラッシック・ロックをカラフルでモダンに仕上げた洗練度高くコンパクトなユーロ・メロディアス・ロックを聴かせ世界中の美旋律愛好家を虜にした彼等ですが、バランス重視の軽く殆んどハードポップな仕上がり具合故か心地よくはあるものの些か引っ掛かりが弱い優等生的サウンドに感じられたデヴュー作の反省点をシッカリと踏まえた、キャッチーでハイクオリティな楽曲はそのままに新たに80年代アメリカン・プログレハード的テイストを感じさせる凝ったアレンジや華やかなキーボード・サウンドが大活躍の一風変わった路線の新譜を届けてくれた!

デヴュー作のジャケ・デザインがその爽快で完成度高いキャッチーなメロハー・サウンドと反比例した美意識に欠ける酷いダサダサ具合だった事も一部でセンセーショナルな話題(汗)になっておりましたが、続く本作では『なんでKANSAS!? チープなAudio Visionじゃん!? てか、タイトルからして(w』なオマージュ・デザインに思わず破顔してしまった諸兄も多いのでは? ご安心下さい、今回もタチの悪い冗談みたいな時代錯誤感ハンパないジャケデザの美意識の低さ具合に反比例して内容の方はキャッチー&フック満載な極上のメロハー作となって御座います♪ (゚∀゚)

確かに前作でも所々でピアノのアレンジや控えめなキーボードの使われ方の端々に80年代アメリカン・プログレハードっぽい感触はありましたが、まさか本作でそのポイントに大きく焦点を当てて来るとは予想外でありました。

プロデューサー的思考で Johannes Hagerが選択するのならば、2ndアルバムによりヒットポテンシャルを求めるべくもっとコンパクトでキャッチーなコンテンポラリー寄りのヴォーカルに焦点を当てた大衆受けする洗練されたハードポップ化が一層に進むものと思っていましたからある意味で正反対の方向へ進んだとも言え、売り上げなどに妙な色気を見せず純粋にミュージシャン的な思考と恐らく彼の個人的な嗜好で進むべき次なる道を選んでくれたのが嬉しい (*´ω`*)

デヴュー・シングル『Hit The Ground』はPVも公開され、現在迄に14万回以上のYouTube再生回数を記録し、Spotifyでのストリーミング数は500kを超えるなどデヴュー・アルバム『Ignition』はメンバーを含め全ての人々の期待を上回る評価を得た一枚となったが、バンドはそんな評価に奢る事なく地道なLIVE活動も行っており、クラブやフェスティバルの両方で盛んに演奏する姿を聴衆へ披露しており、スウェーデンのAORフェスティバル Malmo Melodic等にも参加するなど、来るべき2ndアルバムの構想を練りつつ聴衆からのフィードバックやリーダー Johannes Hagerの次なる一手を読んだ選択が本作『Night Vision』で結実し、楽観的で高揚感あるパンチの効いた独特の美旋律と爽快で分厚いコーラス、そしてバンドのトレードマークとなった Johannes Hagerのストレートにどこまでも突き抜けるハイトーン・ヴォーカルと一体となって高らかに鳴り響いている。

本作でも80年代ロック黄金期を思わすオクトジェニックなクラッシック・ロックにモダンアレンジを施し華やかでキャッチーな独自のカラーに染め上げる音楽的方向性にブレは無く、コンパクトで洗練された粒揃いのハイレベルな楽曲、透明感と叙情感ある北欧バンドらしい美旋律、そして何よりもメロディアスである事に拘り抜いた美麗サウンドを比較的短い期間で届けてくれた事や新たな音楽要素を追加し好評だった80年代半ばの典型的ロックに多大な影響を受けたサウンドを更に進化発展させる新人バンドらしい挑戦心を見るまでもなく、今STREETLIGHTはデヴュー時を凌ぐクリエイティヴィティの高まりを見せ、数多の音楽要素を有機的に溶け合わせる高いアビリティを発揮しているのは間違いないだろう。

又、本作のサウンドがFrontiersリリース作にありがちなサウンド・テイストと一味違って感じられるのは、新人バンドを即席で売れる音に仕上げる為にFrontiers Musicが良くやる手法、お抱えミュージシャンでプロデューサーの Alessandro Del Vecchio に任せてメロハー・ファンにアピールする定番サウンドに仕上げさせる事なのですが、リーダーである Johannes Hagerがプロデューサーとして手腕をふるい本バンドならではの音作りをしている為なのは明白で、そういった点からもSTREETLIGHTのアルバムがFrontiers Musicにありがちな作風でもサウンドでもない北欧バンドらしい独特で現代的なアプローチと、キャッチーなメロディとハーモニー、耳が惹きつけられっ放しなキラーなブリッジ、そしてフックあるカウンターメロディが素晴らしい印象的なサウンドカラーを発揮しており大変に好ましいですね。

只、申し訳ないが文句が何も無いと言う訳ではなく、アプローチを変えた影響でかキーボード・サウンドがミックスでかなり前面に押し出されているのと前作で大活躍していたギター・ワークが控えめになり、代わってデジタリーなキーボード・サウンドに多くのスペースを楽曲で与えておりデヴュー作とはまた違った意味でハードポップ化へ一歩近づいた感触が強まっていて、前作の爽快なギター主導のメロハー・サウンドが好みだった方からすると少々軟弱になって古臭い80年代風のシンセシンセした安っぽい音色が煩く感じられるかもしれない作風となった点と、本作の楽曲はどれも聴き応えがあり上品で優れた音楽性を感じさせるが、残念な事にプロダクションに些か問題を抱えており、華やかなヴォーカルとコーラス、透き通ったシンセ・サウンドに反して、納期の問題だったのか、それとも機材のアクシデントか何故かベースとドラムの音が濁って聴こえ、キーボード偏重な事もあってかMIX具合が上手く行われなかった点はいただけない。

プロダクションやMIX等の細かな点が別段それほど重要と思っていない方にはどうでもいい話かもしれないが、デヴュー作で既に優れたサウンドを一度聴かせてくれたバンドな訳だし、ハードポップ寄りの美しいサウンドや音の響き等が少なからず試聴する時に重要なポイントとなるジャンルであるAORや産業ロック好きなファンにも訴求する為にもその点は疎かに出来ないのは間違いないので、是非次作ではその点の改善をお願いしたいものである。

まぁ、そんな細かな苦言もアルバム中盤以降に登場する、WORK OF ARTにSTEEL BREEZEを足して80年代TOTOフレーバーをまぶした風な楽曲が飛び出してきたり、DREAM THEATERにTOTOをMIXしてSURVIVORフレーバーをまぶした風のムーディでシャレオツな、メロハー好きでプログレ好きな私の心を鷲掴みにしてガンガン揺さぶるプログレッシヴ・タッチな楽曲が飛び出してくる頃にはノリノリの欣喜雀躍状態でちっとも気にならなくなってはいるのですが(汗

どの楽曲もメロディアスでキャッチーな上に美旋律には必ずフックが設けられており、楽曲展開も気の利いたアレンジが施された、メロハー・ファンならずともユーロ・ロック好きな方なら耳を惹きつけられる事請け合いなアルバムで、甲乙つけ難い平均的に優れた楽曲ばかりが収録された反面『これぞキラー・ソング!』というシングルヒット確定の鮮烈な楽曲は見当たらず、やはりその点は既に偉大な先輩バンドの音楽性に大きく倣ったサウンドを奏でているオリジナリティの欠如と言う弊害でもありますが、才能も演奏技術も十分以上な彼等ならば遠くない将来必ずその問題を克服した素晴らしい作品を届けてくれると誰もが疑わぬ事でしょう。

とまれ既述のバンドのファンな方々や、80年代風のノスタルジックでキーボード・オリエンテッドなAOR、産業ロック等も愛する全ての方々にも是非聴いてもらいたい、ほんのり80年代アメリカン・プログレハードっぽさを加味したキャッチーでフック満載のオクトジェニックな北欧メロハー作がお好きな方なんかもご興味あるようでしたら一度自身の耳でチェックしてみるのも良いかもしれません。

Track listing:
01. Long-Distance Runner
02. Captured In The Night
03. Sleep Walk
04. Learn To Love Again
05. Late Night Hollywood
06. Leanna
07. Straight To Video
08. Where Eagles Fly
09. Where Did Love Go
10. End Game

STREETLIGHT Line-Up:
Johannes Hager : Lead & Backing Vocals、Guitars
Filip Stenlund : Guitars、Backing Vocals
John Svensson : Keyboards、Backing Vocals
Johan Tjernstrom : Bass、Backing Vocals
Erik Nilsson : Drums、Backing Vocals

Produced by Johannes Hager
Recorded & Mixed by Johannes Hager

P.S. 所でこんなに日本人受けしそうなキャッチーなメロハー作が国内盤リリースされないなんて俄かに信じられません。

まぁ、デヴュー作は少々個性が弱かったので売り上げ的に芳しくなかったのかもしれませんがデヴュー作出しっぱで2ndリリース見送りはちょっと酷くない?

と、言う訳で本作のフィジカル盤をお求めの方はお早目に輸入盤屋さんで探して購入される方が宜しいでしょう。

# by malilion | 2025-05-10 20:30 | 音楽 | Trackback

豪快に80年代オマージュ・サウンドを掻き鳴らす豪州産メロハー・バンドBIG RED FIRE TRUCKの2nd EPが限定500枚でリリース!!

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BIG RED FIRE TRUCK 「Trouble In Paradise」'23

PWA (Pro Wrestling Australia)所属のプロレスラーでもある Digby Robinson (Vo、G)率いるオーストラリアはシドニーを拠点に活動する80年代リスペクトな4人組アリーナロック系バンドによる2023年8月にデジタル先行で、そしてフィジカル盤が前作から約4年ぶりに限定500枚で自主制作リリースされた2nd EPを今頃にやっとGETしたのでご紹介!

BIG RED FIRE TRUCKは、Digby Robinson自身が愛するバンド達をオマージュし演奏する欲求を満たす為のHM/HRプロジェクトとして2016年にスタートした当初はカヴァー・バンド的スタンスのお遊びバンドであった。

気の合う仲間と大好きな音楽を掻き鳴らすうちにバンドメンツが固まり、当然の流れでオリジナル曲を演奏し出すのに時間は掛からず、本業のプロレス興行の合間を縫ってシングルを2017年、2019年にそれぞれ1曲づつデジタル・リリースすると、遂に2019年に5曲入りデヴューEP『Big Red Fire Truck』をデジタル・オンリーでリリースする。

未だにシリアスなバンドなのか今一つ判然としないが、本業があるからなのか妙な力みも無くリラックスした〝Fun"感覚が強いブライトでキャッチーなハッピー・サウンドをストレートに豪快に掻き鳴らすスタイルは前作EPと本作でも変わらず、VAN HALEN、WARRANT、BLACK 'N BLUE、BON JOVI、そしてNIGHT RANGER等の80年代にメジャー・シーンを沸かせた米西海岸アリーナ・ロックバンド達に強くインスパイアされた、キャッチーなヴォーカル・ハーモニー、エネルギッシュなギター・リフ、ドライヴするリズム、ダイナミックなドラムが突っ走るクラシックHRサウンドにモダンアレンジを施したゴキゲン(笑)なメロディアスHMサウンドを何の衒いも無く勢い任せに披露している♪ (゚∀゚)

オーストラリア産バンドと聞いてイメージする通りな豪快で小細工無しの、重厚な勢いとパンチの効いたストレートなロック・サウンドがメインではありますが、意外にも哀愁感あるキャッチーな歌メロやフックあるウェットなコーラス、テクニカルなリードギターが奏でる叙情的なフレーズやフラッシーなツイン・リードの官能的な絡みも聴け、隠し味にユーロ・テイストが効いたオクトジェニックでダイナミックな躍動感あるメタリック・サウンドが実に心地よくて自然と顔が緩んでしまいます(w

個人的にはバッドボーイズお約束のロックンロール要素やLAメタル特有な如何わしさは薄く、ラジオフレンドリーな産業ロック・テイストもある健全なアメリカン・ロック・スタイルな本作のサウンドは大変好みではありますが、そういったダーティさやマッチョさが感じられないと駄目な方にはちょっとガチムチ髭面野郎共の見た目とズレたサウンドに聴こえるかもしれないのでご注意を。

Digby Robinsonのヴォーカルだがプロレスラーらしいワイルドな風貌にオーストラリアというイメージからAC/DCみたいなしゃがれ声やナスティなダミ声かと危惧した方はご安心を、マイルドなミドルレンジ中心の歌声でその出立とは裏腹に意外に優し気でお世辞にも抜群に上手いと言い難いが目指す80年代風アリーナ・ロックを歌うにテクノロジーの助けもあり過不足は無く、PV等を見るにプロレスで磨いたエンターテイナー・スキルを発揮して聴衆に猛烈にアピールし楽しませる才能には秀でている模様なので、雰囲気込みでアリーナ・ロックバンドのフロントマンとしては十分に適任なのではないでしょうか?

スタートがスタートだし、本業が他にあるしで、そして本人達も意図してお手本バンドのオマージュ・サウンドに近づけている節があるのでどうにも未だにカヴァー・バンド臭くオリジナリティという点でもアマチュアレベルなのは如何ともし難いが、恐らく周りのスタジ作業関係者も趣味全開で楽しんでいるのかサウンド・クオリティの方は自主盤としては十分以上に素晴らしく、デジタルでしかリリースされていないEP未収録なシングル音源等を収録して是非にプレス盤をリリースして欲しいものであります。

Digby Robinsonを含めメンバー達が本当に楽しそうに演奏しているのと、偉大なお手本バンド群への深い敬愛の念が楽曲のオリジナリティの欠如を間違いなく補っており聴いていて少しも嫌な気分にならない、元ネタを隠す姑息なコピー・バンド達とは違う、過ぎ去った美しい黄金時代を回想し楽めるネオンサインも眩しい朗らかブライト&キャッチー・サウンドは最高のエンターテインメントなのだ♪ ('(゚∀゚∩

楽曲にもある様にマイアミはフロリダの真夏のビーチ・パーティーの雰囲気を漂わすなんともチープなイラストのアルバム・ジャケットもバッチリと彼等の目指すサウンドを現わしているのがまたイイ♪

深みや味わいといった高尚なモノは皆無なれど、たまにはこういう何も考えず頭カラッポでノリノリに楽しめるアルバムを休日にゆるぅくボーッと聴いているものオツなもんなんですよねぇ~

既述のバンドやRECKLESS LOVE、THE DARKNESS、SUM 41、AEROSMITH、CRAZY LIXXといったバンド等がお好きな方も気に入るに違いない、そんな80年代当時にタイム・スリップしたかのようなゴージャスでブライトなアリーナ・ロックサウンドが渦巻く力作で、強烈な個性やオリジナリティはありませんが80年代米国メジャー・ロック好きな方なんかも楽しめる事請け合いですのでご興味あるようでしたら一度自身の耳でチェックしてみるといいかもしれません。

Track list:
01. Neon Sunsets
02. Trouble In Paradise
03. Love Bite
04. Psychotropic Thunder
05. Miami Skies
06. Hot Summer Nights

BIG RED FIRE TRUCK Line-Up:
Digby Robinson : Guitars、Lead Vocals
Pete Grant : Drums、Vocals
Ben Frank : Guitars
Nick Frazier : Bass

Produced、Mixed by Clayton Segelov


# by malilion | 2025-05-06 00:02 | 音楽 | Trackback

華麗なるヴァイオリン・シンフォサウンド再び! ('(゚∀゚∩ SOLSTICEが三部作の締め括り作をリリース!

華麗なるヴァイオリン・シンフォサウンド再び! (\'(゚∀゚∩ SOLSTICEが三部作の締め括り作をリリース!_c0072376_11341776.jpg
SOLSTICE 「Clann」'25

80年代当時から高い評価を得て活動するベテランで、2020年に結成40周年を迎えた英国ネオ・プログレ&シンフォ・バンドSOLSTICEが、新たなフロントマンを迎えた新編成となって初リリース作の『Sia』'20 、それに続く『Light Up』'23 、そして三部作の最終章となる8枚目のスタジオ・アルバムを2年ぶりに米国 Progrock.com's Essentials レーベル移籍後第一弾としてリリースしたのを少々遅れてGETしたのでご紹介。

SOLSTICEは80年代英国ポンプ・ロックシーンの中でも別格の存在として当時から高評価を得ていたネオ・プログレ&シンフォ系バンドの一つなれど知名度はイマイチで、それはアルバム毎のインターバルが長く寡作な上に常にメンバーが流動的で活動も断続的な為だったが、1997年の3rdアルバム『Circles』から長らくフロントを務めて来た Emma Brown嬢に代わって新たに4代目フロントマンに Jess Holland嬢を迎え『Sia』'20 をリリースしてからは珍しくハイペースでコンスタントにアルバムをリリースして来た影響か、唯一のオリジナルメンバーとなったリーダーでギタリストの Andy Glassを筆頭にヴァイオリニストの Jenny Newman、キーボーディスト Steven McDanielを含む近年盤石の6人に加え、本作から前作でも参加していたフィメール・バッキングシンガーの2人 Ebony Buckle嬢と Dyane Crutcher嬢を正式メンバーに迎えた新編成8人組バンドでの記念すべき第一作目を届けてくれた。

新生SOLSTICEサウンドを象徴する Jess Holland嬢の透明感あるブライトで艶やかな歌声とフィメール・シンガー三人から成る可憐で魅力的なハーモニーを筆頭に、思いの外にエレクトリックなタッチのエモーショナルなギター・ワークや小気味よいジグやリールを刻んで跳ね踊るアイリッシュ・テイストなフィドル、そして甘美なストリングスもフィーチャーしつつ、煌びやかなシンセが先導する英国バンドらしい叙情感ある幻想的メロディと妙なテクニカルさは控えめでシンプルなアンサンブルとタイトでグルーヴィなリズムセクションがピリリと引き締める前2作の路線を受け継いだカラフルなスタイリッシュ・サウンドを軸に、アグレッシヴなプログレッシヴ性やジャージィなフィール、定番のフォーキーなカラーのみならずニューエイジ的アレンジやポジティブな高揚感に満ちたワールド・ミュージック、軽快な北欧ポップス要素までもが絶妙にブレンドされた、三部作の有終の美を飾るに相応しいドラマチックな美旋律が響き渡るシンフォニック・ロック作だ。

これまでもケルティック・トラッド、ニューエイジ、フォーク、JAZZ、ポンプ、ブルーズ、カンタベリー、民族音楽、シンフォ要素等を内包した穏やかなアコースティッカル・サウンドで聴く者の心を虜にしてきた彼等だが、本作では予想外のファンキーなバックビートに趣向を変えたCHICAGO風なブラス・セクションや、まさかのHMっぽいハードでヘヴィなギター・サウンド、果てはコンテンポラリー要素までが散りばめられ、ベテランらしからぬ鮮烈な印象と新たな音楽要素の追加具合に驚かされる事請け合いな、スムースでオサレ、そして瑞々しい感性の眩い輝きが満ち溢れた傑作であります♪ (*´∀`*)

初期の頃はYES + RENAISSANCEなフォーク風味あるネオ・プログレ・バンドと評されていた彼等だが、長い年月を経て様々な音楽要素を蓄積し、更に度重なるメンバー交代やポンプからシンフォへの進化、モダン化や時流への迎合の果てに辿り着いたのは、CLANNAD、MAGENTA、KARNATAKA等のフィメール・シンガーを擁する新旧シンフォ・バンド要素をそれぞれ少しずつ感じさせつつアコースティカルでシンプルな響きが美しい、艶やかなヴァイオリンの音色と絶妙な味わいと色合い全てが有機的に見事に溶け合って極上の美旋律を奏でる、他の誰でもないスタイリッシュ・サウンドが本当に素晴らしい紛れもなく英国シンフォ・シーンを代表するバンドの一つへと成長したと言えましょう。

磨き抜かれた本作の優美で清楚なアコースティカル・シンフォ・サウンドに少しも文句は無いのだけれども、唯一の苦言としては新ヴォーカリストを迎えて心機一転したのか『Sia』'20 以降のジャケット・デザインはミュシャ風なかなりお洒落で上品なイメージになっていただけに、折角の三部作の最後を締めくくる本作のジャケがメンバーが草原に佇んでいるだけのイラストという些かチープなのが否めぬ何の捻りもないデザインな事くらいでしょうか? そこは最後まで優美なイメージを統一させて欲しかったなぁ…これじゃ画竜点睛を欠くじゃないか…(´~`)

ボーナス・トラックは1984年のファースト・アルバム『Silent Dance』に収録された〝Earthsong″のニュー・ヴァージョンで、バンドの原点に立ち返らせてくれる良曲だが、本作ヴァージョンでは最新メンバーでバッキング・シンガーの Ebony Buckle がリード・ヴォーカルをとっている、本作のエンディングを飾るに相応しい優美で美しいボーナス・トラックと言えるだろう。

Jess Holland嬢の瑞々しく軽やかで可憐な美声、そして新たに2人のシンガーが加わって更に華麗で優美さの増したハーモニー・ヴォーカルが心地よい、幅広い音楽要素が飛び交って極上の美旋律を奏でる完成度高い楽曲の数々は聴き応え抜群で、英国的リリシズムと艶やかなヴァイオリンの音色がお好きな英国トラッド・ファンの方や、幻想的でメロディアスな英国シンフォ・サウンドがお好きな方にも文句なくお薦めしたい一作ですのでご興味あるようでしたら是非一度ご自身の耳で本作をチェックしてみて下さい。

Track List:
01. Firefly
02. Life
03. Plunk
04. Frippa
05. Twin Peaks
06. Earthsong 2025

SOLSTICE Line-Up:
Andy Glass : Guitars、Backing Vocals
Jess Holland : Lead vocals
Jenny Newman : Violin
Pete Hemsley : Drums
Steven McDaniel : Keyboards
Robin Phillips : Bass
Ebony Buckle : Backing Vocals、Lead Vocal on track 06
Dyane Crutcher : Backing Vocals

with:
Nick Burns : Vocals on track 05
Luke Bainbridge : Saxophone on track 06
Toby Carr : Trombone on track 02
Phil Bainbridge : Trumpet

All Songs Written by Andy Glass
Mixed & Mastered By Andy Glass


# by malilion | 2025-05-05 11:34 | 音楽 | Trackback

英国ポンプ&シンフォ界の重鎮バンドIQが約5年半ぶりとなる待望の新作をリリース!

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IQ 「Dominion」'25

MARILLIONを筆頭に英国ポンプ・ロックを代表するGENESISフォロワーの1つとしてPENDRAGON等と共に80年代初頭に唸りを上げてシーンを賑わした新鋭バンドであった彼等も既に活動歴40年を超える重鎮バンドであり、今やシーンを代表するバンドの1つでもある彼等が前作『Resistance』'19 以来、約5年半振りに通算12枚目となる待望の新作スタジオ・アルバムをリリースしたのを少々遅れてGETしたのでご紹介。

5年以上の歳月をかけて丁寧に作り上げられた新作は、如何にも彼等らしい英国プログレッシヴ・ロック直系の濃密なシンフォ・サウンドが詰め込まれているが、前作で重厚且つ翳りのあるダーク&ミステリアス路線は突き詰め切ったと悟ったのか、本作ではこれまでと些か毛色の違う爽快感さえある美しいシンフォ・サウンドを聴かせてくれ驚かされた。

一番顕著な違いが感じ取れたのは Peter Nichollsのヴォーカル・アプローチの変化で、これまで不吉で邪悪な物語の語り部の如く仄暗い情熱渦巻く大仰でシアトリカルな歌唱を聴かせる事が多かった彼だが、今作ではこれまでの陰鬱な雰囲気が立ち込めるダークなイメージを大きく覆す意外な程に爽やかでリラックスした優し気な歌声をメランコリックなメロディに乗せてシットリと歌い上げており、けれどバックのサウンドは初期作から一貫してGENESISをはじめ70年代ブリティッシュ・ロック影響下にあるロマンチシズムが漂う美旋律と緻密なアレンジ、HR的アプローチも辞さないハードでダイナミックなギター・ワーク、そして『Frequency』'09 以降の作品で顕著な三代目キーボーディスト Neil Durantを迎えて一気に加速したモダン・テイストが色濃い、これぞ英国叙情という気品と明快な音使い、そしてこのバンド独特のリリシズムを湛えたドラマ性を継承した従来通りの英国シンフォ・サウンドで構成されているので80年代末期の様な売れる為のサウンド変節を危惧した方々は安心して欲しい。

壮麗なメロトロン、幻想的なシンセ、重厚なオルガン、繊細なピアノ、優美なオーケストレーションも取り入れ、多種多様な鍵盤楽器を用いて様々な音色をイマジネイティヴに紡ぎ出す多彩なキーボード・サウンドをメインに、ダークなだけでなく爽快さも新たな表情豊かなヴォーカル、ハード・タッチで泣きまくりのギター・ソロやアコギも含むエモーショナル且つ精巧なギター、パワフルでソリッドなリズム・セクションが一体となって、センチメンタルでデリケートなタッチのサウンドから一転爆発するような激しくドラマチックな楽曲展開と、絶妙な緩急の付け方で思わず息を呑む研ぎ澄まされた美旋律と胸に迫る叙情の数々を対比させる、カラフルでイマジネイティヴに満ちた劇的な効果を何倍にも高めて魅せる彼等お得意の手法が随所で味わえるスケール感ある充実のシンフォニック・ロック作だ。

まぁ、爽快なヴォーカルを聴かせているとは言っても、やはり定番の憂鬱で暗い重厚なヴォーカルや軋むようなダークで邪悪な歌声を聴かせるミステリアス・パートも多々あり、いきなり180度バンドの印象が変わった訳ではないし、けれど流石にヴォリュームタップリの二枚組大作も創り終えたしそろそろ別方向の軽めな作品を創ろう、となったに違いない。

リードトラック『The Unknown Door』は22分越え、他にも12分越えの楽曲を含むものの、他は3分台とコンパクトな楽曲もあり、彼等のコンポーズ能力が高く楽曲構成も見事な為かアッという間に最後まで聴き通せてしまう、聴き終えた後の印象が妙にアッサリしていて思いの外にアルバムが短く感じられる、そんな作風なのもこれまでのアルバムと印象が大きく違って感じる要因になっているのだろう。

センチメンタルでメランコリックなメロディを奏でるだけでなく予想外にノイジーでハードエッヂなギター・サウンドが活躍する場面も多々あり、随所で顔を出すシンセ・サウンドのデジタリーな響きが妙に耳に残るのも拍車をかけるのか、いつになくソリッドでモダンなシンフォ・サウンド作に思える新譜であります。

従来からの忠実なIQファンは言うに及ばず英国シンフォ作好きな方や、モダン・テイストあるユーロ・シンフォ作好きな方なんかに是非チェックしてみて欲しい、彼等のサウンドにダークで陰鬱なイメージばかり抱いて忌避してきた方にこそ本作は少々毛色が違うサウンドなので興味を持たれたなら一度本作のサウンドを実際ご自身の耳で確かめてみては如何だろうか?

Track list:
01. The Unknown Door
02. One Of Us
03. No Dominion
04. Far From Here
05. Never Land

IQ Line-Up:
Paul Cook : Drums & Ppercussion
Neil Durant : Keyboards
Tim Esau : Bass、Bass Pedals、Backing Vocals
Michael Holmes : Guitars、Keyboards、Backing Vocals
Peter Nicholls : Lead & Backing Vocals

Produced by Michael Holmes


# by malilion | 2025-04-30 02:15 | 音楽 | Trackback