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70年代英国風ヴィンテージ・サウンドから一気に初期サバスへ…MESSENGERが2ndをリリース!



MESSENGER
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新たにキーボーディストとベーシストを迎え入れ、5人組(ツインVo&G、B、Ds、Key)となったUK産レトロプログレ・バンドの二年振りとなる2ndをGET!

デビュー作はアナログLP時代の造りにこだわったレトロ感満載の一作だったが、続く新作はモダンさとヘヴィさ、そしてスピードの増した、英国叙情とミステリアスでサイケデリック・テイストも漂う浮遊感たっぷりな、ダーク・フォーキー・サウンドとなった。

一聴すると、ロマン漂う英国叙情風味満載のヴィンテージ・サウンドから、重く引きずるようなリフが前面に出た初期サバスのように(バンド公式HPへ行くとモロ分かる)感じられたが、元々中心メンツがHMコミュニティと深い繋がりを持っている事を考えると、彼ら本来のバックグラウンドであるサウンドへ近づいたと言う事なのだろう。

意識してロマン漂う英国叙情風味満載のヴィンテージ・サウンドに纏め上げていただろう前作の方向性やサウンドが好きだった方は、このサウンドのモダン化とヘヴィ化、そしてシンフォ度の激減はいただけないだろう…個人的にも、このバンドにこの方向性は求めてなかったなぁ…

本作にはセッションマンのヴァイオリニストが参加しているものの、その存在感は希薄で、前作のような艶やかなヴァイオリンや、幽玄さを醸し出す繊細なフルート、メロトロン系の音色も聴かせるシンセ・プレイヤー等のゲスト陣の奏でるドラマチックなサウンド要素がゴッソリ減退しているのが悲しい…

まぁ、今となっては初期サバスも古典UKサウンドなんだから、と許容出来る方なら十分に、この英国的な湿り気の漂う仄暗い翳りを帯びたヘヴィ・フォーキー・サウンドも楽しめる事と思う。

逆に言えばバンドらしいパワフルさとダークなヘヴィさが増した、サバスっぽさ漂う70年代風UKモダン・ロックバンドになったと捉える事も出来るので、そっち方面を好む方にはお薦めと言えよう。
by malilion | 2016-06-18 02:36 | 音楽 | Trackback
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