人気ブログランキング | 話題のタグを見る

南米産ヴァイオリン入りフュージョン・シンフォバンドがデビュー!


TASIS 「Busqueda De Lo Remediable」'15 南米産ヴァイオリン入りフュージョン・シンフォバンドがデビュー!_c0072376_1115856.jpg

2013年結成のヴァイオリンをたっぷりフィーチャーしたアルゼンチン産シンフォ・バンド5人組のデビュー作をGET!

ヴァイオリンを軸にした技巧的なノスタルジックなメロディとアンサンブルがメインで、ロック的なスピードやテンションは些か弱いものの、ジャズやタンゴの要素が合わさって、一風変わった奇妙な浮遊感あるフュージョン・ロック的サウンドを生み出す事に成功している。

正直、スペイン語ヴォーカルはプログレバンドにありがちなオマケ程度のヘタウマ・ヴォーカルですが、あまり声パートが無いのが救いか…

前半スピーディーとは言えないまったり気味な楽曲が並ぶが、後半に入って弾きまくるジャズティストのギターと叙情が香るクラシカルでメロディアスなフレーズを切れ味鋭く畳みかけてくるヴァイオリンが変拍子を絡めて交差するチェンバーロック的パートは、俄然耳を惹きつけられますね。

南米人特有の大雑把さ故か自主制作故か、結構な頻度でピチパチとノイズが入るのが残念なものの期待の新鋭バンドなのは間違いないでしょう。

この手の殆どインストバンドの弊害である、テクがあるからこそメロディが複雑に絡み合いすぎて楽曲の展開がどこかへ迷子になりがちなのを改善するのと、メロディに磨きが掛かってもうちょいロック的なスピードが増せば、さらに自分好みになってくれるので、次なる新作ではその辺りの変化を待ちたいですね。

しかし、今時バンドのサイトアドレスも無いって、どんだけ…(汗
by malilion | 2016-04-25 11:08 | 音楽 | Trackback
<< 幻のポーランド産シンフォニ... イタリアン・シンフォ・プロク... >>