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イタリアン・シンフォ・プログレバンドSYNDONEが最高傑作をリリース!


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その昔、VINYL MAGIC New Prog'90(大好きでした!) なるインディレーベルでレーベルメイトのCALLIOPEと共にイタリアで唸りを上げて高らかにデビューした新世代プログレ・バンドの復活後第4弾、通算6枚目となる新譜がリリースされたのでGET!

92年デビュー当時はひたすらパワー押しで、優美さを求めるユーロ・プログレ好きから顔をしかめられる鍵盤の弾き倒しのバタ臭く騒々しい脳筋プレイをツインKeyで繰り広げていた Nik Comoglio氏も、相応に歳を取って落ち着いたのか、2010年復活後はググッと内省的で芸術性の高い繊細なサウンドを披露し、イタリアン・グレ好きを歓喜させてくれていた訳ですが、6枚目にして遂に「やっと許しが出たか!」「封印がとけられた!」ようです(汗

で、内容ですが、その前に。
復活後ずっと在籍している唯一のメンツでフロントマンの Riccardo Ruggeriだけは何時もの如く残留しておりますが、新生SYNDONEはVibraphone(鉄琴)を操る女性Keyプレイヤー Marta嬢を含むトリプル・キーボード(!?)編成の6人組になりました。

元々、Nik Comoglioのソロ・プロジェクトのようなバンドなので、毎回メンツが変わるのは驚くに値しないんですが、ここに来てまさかのこの編成ですよ! 「コレは何かある!?」と、期待してしまいますよね?(*´ω` *)

トリプル・キーボードとなった事もあってか、いつにも増してメロトロン、ハモンド、ムーグ、ピアノといった多種多彩なキーボード類を織り交ぜつつふんだんに使用し、更にストリングス・オーケストラに加えストリングス・カルテットも贅沢に配し、本物の大聖堂パイプ・オルガンもフィーチャーという、グロプレ・バンドらしい重厚なサウンドへのこだわりようは流石の一言。

精神論がコンセプトというアルバムタイトルの『恋愛の神と死の神』も、如何にもオペラの本場イタリアらしく、ここ数作でたっぷり披露してきた地中海音楽や中世音楽等の古典要素を前面に押し出しつつ、アーティスティックにリリカルに、実に優雅に気高く磨き抜かれたモダン・シンフォサウンドが紡がれ、唯一無二のSYNDONEワールドが構築されていく様は、正に圧巻の感動劇が眼前で繰り広げられているよう!

そして何より特筆すべきは、復活後にすっかり影を潜めていた「HM/HRもかくや!」と言う初期のパワー押し怒濤のイタ公情熱サウンドが、まさかの完全復活した事でしょう('(゚∀゚∩

それが呼び水になったのかどうか前後関係は定かでありませんが、2nd収録曲を現編成で超弩級のパワーとサウンドクオリティでリメイクしているので、コレはファンならずとも必聴ですよ~!

70年代の残り香が漂うだけでなく新世代バンドの指針とも言える一枚に仕上がっとります!
重厚にして圧巻の古式ゆかしい美しきイタリアン・シンフォニック・プログレッシヴ・ロック好きでも、迷わず「買い!」な一枚なのは間違いありません。
個人的に、遂にSYNDONEは70年代のレジェンド・バンドに匹敵するA級レベルへ到達したのだと感じましたね。

ゲスト参加のスティーヴ・ハケット? いや、このサウンドの前には、只のオマケでしかありませんよ、イヤ、ホントに。

さぁ! 後は、是非ご自分の耳でチェックしてみて下さい!(・∀・)イイ!!
by malilion | 2016-04-24 01:00 | 音楽 | Trackback
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