食わず嫌いは宜しくないですよ? SOTOの2ndを今頃GET!


SOTO 「Divak」'16c0072376_049498.jpg

去年の初めにリリースされていた Jeff Scott Sotoのリーダーバンドの2ndアルバムを今頃購入(汗

いやー、やっぱりと言うかなんと言うかダークでゴリゴリにヘヴィな前作がイマイチな評価で、そして前作と同じ方向性と言われていたこの2ndも余り巷の評判芳しくなかったのもあって、彼のファンであってもなかな手が出しづらかったんですよ…

まぁ、それも当然と言えば当然ですよね。

なにせ、Jeff Scott Sotoと言うと、どうしてもFrontiers RecordsやESCAPE MUSICフィールドが主戦場なキャッチーでファンキーなメロハー・サウンドのバンドやプロジェクトで熱唱してるヴォーカリストってイメージが大きいですからね。

インギー時代から始まってTALISMAN以降、長らく彼をフォローしてきたファンの望みと正反対の方向性へ進んでしまったドライでダークな鈍色モダンヘヴィネス・サウンドを披露されても、正直購買意欲は刺激されませんもの…

で、おっかなびっくりしつつ半ば諦めの心境でこのアルバムを聞いて見た訳ですが、コレがビックリ! 前作で皆無だったメロディアスな要素だったりウェットなメロディだったりが、ちゃんと聞こえてきたのですよ!

勿論、前作と比べてと言う意味で、彼がこれまで関わってきたTALISMANやEYES、TAKARAだったりWET等の一連のメロハー作のメロディアスさやキャッチーさに遠く及びませんが、それでも前作の一切甘味の無い無愛想で焦燥感と苛立ちの塊みたいだったサウンドのトゲトゲしい雰囲気は幾分薄れ、重いリフでゴリゴリ攻めまくるテクニカルでエッジあるギターをメインにしつつキャッチーなコーラス・ハーモニーも時折聞こえる、グルーヴィなウネリとうっすら哀愁漂うメロディが甘すぎない絶妙のバランスで配合されたUSモダンヘヴィネス作に仕上がっていると言えるでしょう。

と言うかコレって、今風のモダンヘヴィネスなバンドやデスメタルなんかも耳にしているリスナーからしたら、まだまだ軟弱なサウンドと言われかねないレベルなんですけどね…(汗

所で一番意外だったのが、前作では余りそのプレイが耳に引っかからなかった Jorge Salan(G)のリード・ギターがまるで別人のようにドライヴ感あふれるスリリングなプレイを披露し、終始において流麗でエモーショナルなのにビックリさせられました。

やっぱりゴリゴリのダークネス・ヘヴィサウンドばっかりじゃ、テクニカルでメロディアスなギタープレイの見せ場が無いもんねぇ~

前作ですっかり愛想を尽かしてしまった旧来の Jeff Scott Sotoファンな方々もこの2ndは十分楽しめると思いますので、聞かず嫌いしている方は是非一度チェックしてみて下さい。

そうそう、日本盤は3曲ボートラが収録されておりますが、外盤でデラックスエディションもリリースされて大量にボートラが収録されておりますので、ダイハードな彼のファンはそちらの方も是非どうぞ。

トラックリストは以下の通りです。

14 - Final Say (Live) [bonus track]
15 - The Fall (Live) [bonus track]
16 - Break (Live) [bonus track]
17 - When I'm Older (Live) [bonus track]
18 - Stand Up (Live) [bonus track]
19 - Cracking the Stone [iTunes exclusive bonus track]
20 - My Life [iTunes exclusive bonus track]
[PR]
# by malilion | 2017-01-11 00:44 | 音楽 | Trackback

カナダの至宝 RICK EMMETTが遂にニューバンドと帰ってきた!('(゚∀゚∩


RICK EMMETT & RESolution9 「RES9」'16c0072376_0455350.jpg

御存知カナダのベテラン・ギターリストにして元TRIUMPH(いや、もう復帰しているから現、か)のフロントマン Rick Emmettが自身のソロLIVEツアー・バンドのメンバー達と新バンド(!!)を結成してデビューアルバムをリリースしたので即GET!

AIRTIME等の単発企画モノで何度かロック風のアルバムに参加してはいたものの、基本アコギをかき鳴らす渋めのルーツ・ミュージック作ばかりリリースし、この後はすっかり落ち着いた枯れた味わいのアコースティック作か良くてAOR寄りな作品しかリリースされないのかぁ、と勝手に納得していた所で新年早々にこの吉報ですわぁ♪('(゚∀゚∩

で、内容の前に本作には豪華なゲストが招かれているので、まずはそっちをチェックしましょう。

Rick Emmett(Vo、G)を筆頭に、Dave Dunlop(G)、Steve Skingley(B)、Paul DeLong(Ds)の4人からなるRESolution9の面々が製作に関わっているのは当然として、同郷のRUSHから Alex Lifeson(G)がギターで2曲に参加、USAプログメタルの雄DREAM THEATERの James LaBrie(Vo)も2曲でヴォーカルを披露し、さらにはバンドメイトであるTRIUMPHの Gil Moore(Ds、Vo)と Mike Levine(B、Key)がスペシャル・ゲストとして一曲のみではあるが参加している。

しかも、Alex Lifesonのギターに James LaBrieとRick Emmettの歌声が乗っかるなんて、ちょっと他では考えられない豪華な一曲も収録されているのですよ。

ね? もう、これだけでアルバム聞く前からテンションだだ上がりは必至でしょ?

そして、本作の内容についてですが、このメンツな上に Rick Emmettが駄作を創るはずもなく、Rick Emmettに期待される通りの弾きまくりながら実にシンプルでストレートな、キャッチーなアメリカン・ロックをリラックスして気持ちよさそうに演ってくれているんだなぁ~♪

彼のデビュー・ソロ作「Absolutely」'90 に近いサウンドと言えば伝わりますでしょうか?

勿論、HRだけじゃなく、クラシック、ブルーズ、カントリー、フラメンコ、JAZZと、多彩なジャンルのギターもこなすテクニシャンの Rick Emmettですから、ソロになってからの経験もしっかり活かされた、実に幅広い音楽要素を含みつつシンプルなサウンドに仕上がっております。

女性バックコーラスなんかも入った如何にもR&Bベースな曲が多く、やっぱり全体的にHR要素は少なめとは言え、もう64歳にならんとしている彼が、これだけ質の高い作品をクリエイトしてくれた事を、そして再びロックフィールドへ舞い戻ってきてくれた事に深く深く感謝したい(*´ω` *)

まぁ、08年から古巣のTRIUMPへ復帰し、オリジナルメンツでの再結成をし、今も精力的に活動中(ニューアルバムはまだなの??)なので、そのロックフィールドでの活動が呼び水になって、このロックサイドなソロバンド作に繋がったのでしょうね。

TRIUMPみたいなHMサウンドを期待している方には肩透かしでしょうが、Rick Emmettのソロ作も追いかけていたファンには、実に味わい深い楽しい一作である事に間違いはありません。

出来る事なら次は活きの良い、いつものTRIUMPの新作を届けて欲しいものである。
[PR]
# by malilion | 2017-01-10 00:37 | 音楽 | Trackback

カナダのMARILLIONことRED SANDが新作をリリース!


RED SAND 「1759」'16 c0072376_25014.jpg

カナダのMARILLIONことRED SANDの3年ぶり通算7枚目となる新作をGET!

この期間でメンバーチェンジが勃発した模様で、ドラムスとキーボーディストが入れ替わっている。

と、言ってもオリジナルメンバーである Simon Caron(G、Key)と Mathieu Gosselin(B)の2人を除いて初期からメンツの入れ替わりの激しい彼等の事なので、ファンにはもうお馴染みのゴタゴタかもしれない(汗

で、内容の方はと言うと、まず目を惹くのはアルバムには三章からなる大曲を含む3曲しか(今時!)納められていないと言う事だろう。

それだけで大作志向のプログレ作好きな方の、ましてや初期MARILLIONに強い影響を受けていると言う彼等の作品に対して興味が一層に募るのじゃないだろうか?

前作に引き続きコンセプトアルバムで、フレンチ・インディアン戦争においての現在のニューヨーク州北部で勃発したイギリス軍とフランス軍の熾烈な戦闘であるタイコンデロガの戦い(1759)を題材にしたその内容は、前作で聞けたMARILLIONのメロウでセンチな部分だけ抽出してググッと濃縮したかのような哀愁と叙情性たっぷりの美旋律に加え、戦闘の激しさを描いているのか何時になくハードなリズムとダークで幻想的なメロディが飛び交う一大絵巻といった趣に仕上がっていて、前作の映画風サウンドが気に入った方なら気に入る事間違いなしの一品だ。

今までそんなにFISHっぽくなかったヴォーカルが本作ではちょっと意識してソレっぽい歌い方をしているし、モロにロザリーという泣きのギターが聞こえたりしているが、まんまMARILLIONフォロワーと言う訳でもないし、所々でちゃんと今のモダンなシンフォ系バンド作としての印はサウンドにしっかり押されているのだが、シンセ、オルガン、ピアノ、メロトロン系などふんだんに使用しているそのキーボード類の音色が(意図的に)モロに80年代初期のポンプ臭を発散している為か、妙に初期UKポンプ作を聞いているような錯覚に陥ってしまう。

この手のコンセプトだと主題に引っ張られてハード一辺倒なサウンドになりがちだが、そこはキャリア10年を超える実績がものを言い、しっかりと繊細で物悲しいアコギも織り交ぜつつ、翳りのあるメロディアスなシンフォニック・サウンドをしっとりと紡ぎ、タイコンデロガの戦いの情景を描き出す事に成功している。

マイナーな存在故に彼等の事を知らない方に説明するなら、ちょっと乱暴な例えになるが初期MARILLIONのポンプサウンドを今風のモダンアレンジを加えつつFISH脱退以降路線変更してしまった本家サウンドが、もしそのまま初期の路線で発展したら? と、いった方向性のサウンドと言えるのじゃないだろうか?

IQ、BB KING、Albert Colinsファンによって結成されたバンドで、初期MARILLION、PENDRAGON、ARENA、CLEPSYDRA、そしてSHADOWLANDが好きな方ならお薦め、と海外で評されている彼等の新作の仕上がり具合を、後はご自身の耳でどうぞお確かめ下さい。

例によって例の如く自主盤なので、お求めはお早めに。
[PR]
# by malilion | 2017-01-02 01:47 | 音楽 | Trackback

GRYPHON好きは是非! ANCIENT VEILがまさかの2ndをリリース!


ANCIENT VEIL 「I Am Changing」'16 c0072376_17334678.jpg

まさかのイタリア産フォーキー・シンフォ・プログレ・デュオの2ndが21年ぶり(!!)にリリースされたので即GET!!

ANCIENT VEILのデビュー作がERIS PLUVIAの2nd名義にされたゴタゴタは、先頃リリースされたERIS PLUVIAの新譜紹介の時に語りましたが、こうしてANCIENT VEIL名義の2ndがリリースされた所を見ると『アレはレコード会社の勝手なプロモで、ちゃんと別バンドなんだぞ。アレがERIS PLUVIAの2ndなんて俺達は認めてないぞ!』という Alessandro Serriの無言の主張が聞こえてきそうです(w

まぁ、普通に考えてERIS PLUVIAのギタリスト Alessandro SerriのサイドバンドANCIENT VEILのデビュー作と捉えるべきだったのは間違いないんですよね(汗

で、この待望の2ndなんですが、前作は弦楽器奏者 Alessandro Serri(Vo、G)と管楽器奏者 Edmondo Romano(Tenor&Soprano Sax)の2人のみがメンバーで、他はサポートメンツで固めていたプロジェクト作の臭いが強いユニットでしたが、本作では新たにキーボーディストの Fabio Serri(Piano、Moog、Hammond organ、Synth)を加えたトリオ編成となり、そこへホルンやフルート、オーボエ、ヴィオラ、ヴァイオリン、チェロ等々のゲスト奏者を再び多数迎えての製作となっております。

既にかなりの年月が流れた事や参加しているバックのメンツも全く違い、更に本作ではフィメールヴォーカル等のゲストヴォーカルが複数参加している事などもあってか前作のようなモロに民族音楽的なフォーキーサウンド色はやや後退し、キーボーディストを迎えた影響もあって幾分“普通のプログレ・バンド”っぽいサウンド・パートが聞こえております。

と、言ってもそれでも十分過ぎる程にフォーキーだし、GRYPHONっぽいアコースティカルで詩情深いシンフォ・サウンドにプンプンと古音楽の薫りが漂っているんですけどね。

うっすらバックでアコーディオンの原型みたいな English Concertinaのひなびた味のあるサウンドが響いているトコなんかモロに中世サウンドで、その手がお好きな方には堪らないでしょう。

フォーキーな楽器メインの楽曲ではあるものの、以前より桁違いにヴォーカル・パートとエレキ楽器のパートが増えた事もあって、パッと聞きトラッド系シンフォ・バンドのアルバムのような感触を覚えるが、しっかりとフルートやオーボエ、そして艶やかなヴァイオリンとピアノが奏でる抒情感豊かなメロディがサウンドの主導権を握っているので、すぐに唯一無二の優美でウットリする繊細な中世風シンフォ・サウンドへ引き戻してくれる(*´ω` *)

Edmondo RomanoがNARROW PASSにゲスト参加している関係でか、イタリアのマルチ・インスト奏者 Mauro Montobbioが本作にゲストで招かれ、アコースティックとクラッシックギターでその腕前を披露しているので彼のファンも要チェックでっせ。

ひたすら美しく繊細なメロディと古音楽風サウンドがお好きな方なら即買うべき一枚です。ほんと、お薦め!
[PR]
# by malilion | 2016-12-27 17:23 | 音楽 | Trackback

George Michael死去!? え…

George Michael死去。享年53歳。

え…? ついこの前まで精力的に活動してたやん??

しかも、53歳…????

嘘だろ? あのGeorge Michaelが!?

正直、なにかのどっきり情報かと思ったくらい。

はぁ…今年は、なんか…いろいろ…ありすぎだ…

George Michael…RIP…
[PR]
# by malilion | 2016-12-26 09:33 | 音楽 | Trackback

スイスのメロハー CRYSTAL BALLが、別バンドなサウンドに!?


CRYSTAL BALL 「Deja Voodoo」'16 c0072376_21434100.jpg

スイス産メロハー・バンドの1年ぶりとなる9thアルバムのボートラ2曲入りな限定盤を少々遅れてGET!

いつの間にやらキャリア20年超えのベテランになってしまった彼等だが、しばらく安定していたラインナップに再び変化が起こった模様で、リズムギターリストが Markus Fluryから Tony "T.C." Castellへチェンジしている。

まぁ、前々からサイドギタリストの座は安定していないので、デビュー以来長らくフロントマンを務めて来た Mark Sweeneyから Steven Mageneyへヴォーカリストがチェンジした時のように、彼等のファンは驚かないかもしれないけれど…(汗

前作は、硬質なギター・リフで楽曲のエッジを保ちつつ、耳を惹くキャチーなメロディの上をポップなサビと分厚いゴージャスなコーラスが埋め尽くすデビュー以来からのサウンド形式をベースにしつつ、全体的にメタリック度が薄まったより普遍的でオーセンティックなHR風な仕上がりで、少々刺激不足な停滞気味に感じられたバンドサウンドでしたが、再び本作でもサウンドの毛色を変化させております。

前作の軽めなHRサウンドから一転、ジャケのデザインからもその内容が窺えるダークでミステリアスなヘヴィ・サウンドへ方向性を軌道修正した模様で、以前の爽快感あるスピーディーでキャッチーなメロハー路線は完全に影を潜めてしまっている…('A`)

ジャケや楽曲タイトル等を見るに、もしかしてホラー映画チックなコンセプトに沿った製作がなされた為に、本作に限り邪悪で禍々しい雰囲気がアルバム全体に漂っているのかもしれない…出来たら、そうであって欲しいなぁ…

Steven Mageneyの荒れたしゃがれ声はこのミステリアスでダークなサウンドに似合っているし、キャリアが長いだけあってアルバムの質は総じて高いものの、この方向性だと恐らく日本盤はリリースされないよねぇ…と、いうようなサウンドです。伝わるかなぁ…(汗

以前のような分かりやすいキャッチーさや爽快感、スピードというメロハー要素は薄まったものの、じっくり聞き込むと以前と同じ叙情的なメロディは楽曲の奥で未だにしっかりと息づいており、そのミッドテンポメインな重厚でダーティなユーロピアン・モダンHMの鈍色サウンドに、幾分かの甘味を感じさせる絶妙なバランスの仕上がりとなっている。

Mark Sweeneyがフロントマンだった頃の煌びやかなサウンドを好んでいた方にとっては、最早別バンドに聞こえるかもしれませんが、前作のような中途半端な仕上がりよりも、よりオリジナリティが確立されている本作の方が完成度も高く、好ましいんじゃないだろうか、とは個人的には思います。

まぁ、そりゃ初期の頃の方向性の方が当然、好きですけどね…(汗

例によって例の如く、本作のデジパック限定盤にボートラを収録しておりますので、マニアは限定盤の入手をお早め目に。

では、バンドサウンドを進化させ今を生き抜こうとしている彼等の試行錯誤を応援しつつ、次なる新作ではもうちょいキャッチーさが戻ってくる事を祈って…
[PR]
# by malilion | 2016-12-22 02:08 | 音楽 | Trackback

もう新作!? THE NEAL MORSE BANDが2ndアルバムをリリース!


THE NEAL MORSE BAND 「The Similitude Of A Dream ~Special Edition~」'16 c0072376_134830.jpg

元SPOCK'S BEARD、現TRANSATLANTICメンバーである Neal Morse率いるバンド名義での2ndアルバムが1年ぶりにリリースされたので、お馴染みの限定盤(2枚組CD&DVD付キ3枚組!)をGET!

これまでにCCM系のソロ作も含め山程作品をリリースしている彼だが、ソロ活動以降の自身が主導するプログレッシヴ・ロック系のバンド作品としては前作「The Grand Experiment」'15 に続く2作目だ。

SPOCK'S BEARDから突如脱退して宗教活動に傾倒した彼らしく、英国の伝道師John Bunyan(1628年~1688)による宗教寓意物語『THE PILGRIM'S PROGRESS(天路歴程)』と言う、『破壊の都』から救済の場所である『天の都』に辿り着くまでの旅の記録という体裁を取っている、死闘や様々な困難な通り抜けて旅する主人公の精神的な旅を描いた物語にインスパイアされた壮大なコンセプト・アルバムとなっている。

メンツは前作と変わりなく、Neal Morse(G、key、Vo)、Mike Portnoy(Ds、Vo)、Randy George(B)、Bill Hubauer(Key、Vo)、Eric Gillette(G、Vo)の5人による製作で、楽曲の方向性も前作と同系統の古典寄りなサウンドながらしっかりと今風のモダンなアップデートが成されているナチュラルなフィーリングを重視した80年代的USプログレハード・サウンドな、STYXばりな分厚いコーラスやメロディアスな叙情美とキャッチーな歌メロも健在で、往年のアメリカン・プログレハード好きはニヤリとさせられる作品だろう。

加えて新しい要素としては、コンセプトがそもそも宗教色ドップリな訳だから当然と言えば当然だが、生のストリングスやブラス・セクションも導入した如何にも宗教音楽的な荘厳でドラマチックなシンフォニック・サウンドの雰囲気が楽曲のそこかしこで聞かれ、さらに70年代の有名UKバンドのオマージュ的要素も交えつつ、アメリカン・テイストなテクニカル・プレイをダイナミックにメロディックに迫力満点に展開している。

コンセプトに引っ張られたのか、前作にあったメタリックなサウンドが幾分影を潜めているのが個人的には少々残念だが、USAバンドにありがちなドライさや粗暴なパワー押しな要素は少なく、人生において経験する葛藤や苦難、そして理想的なクリスチャンの姿へと近づいていくその過程を寓意した『THE PILGRIM'S PROGRESS』をコンセプトにしたのに相応しい、しっとり優雅な気品とウェットな叙情がサウンドに漂っているのも嬉しい限りだ。

無論、ユーロバンドに比べればこのアルバムの音の方がドライで叙情感では劣るかもしれないが、複雑な技巧とサウンドを際立たせる陰影のメリハリ、そしてモダンなサウンドの仕上がりでは決して劣ることない、Neal Morseがこれまでに紡いできた音楽の魅力が余すこと無く詰め込まれ、磨き上げられた入魂の一作と言えよう。

Mike Portnoy曰く、自らが関わったコンセプト・アルバムの中でも最高傑作(自分を追い出した夢劇場への皮肉も多少あるんかなぁ…)と断言している会心の出来かどうかは、後は皆さんの耳でお確かめ下さい。

個人的には、宗教系のネタはソロ限定でお願いしたいトコだが、まぁしょうがないか…

Neal Morseの故郷テネシー州のナッシュビルから、2017年1月15日よりツアーがスタートするとの事なので、近い将来にまたLIVEアルバムが届けられる事だろう。

ボーナスDVDには、レコーディングのメイキング映像(約70分)を収録しているので、マニアはこのスペシャル盤を迷わず購入しましょう。
[PR]
# by malilion | 2016-12-14 00:57 | 音楽 | Trackback

既に本家超えしてる! THE DEFIANTSのデビュー作♪


THE DEFIANTS 「Same」'16 c0072376_2353839.jpg

今年の春にリリースされていた、DANGER DANGERの2代目ヴォーカリストにして“カナダのBON JOVI”なんて意地悪く囁かれる事(なんだかんだでDDには12年以上在籍してたのに、ついぞ成功を味わう事が叶わなかった不遇な彼…)もある Paul Laine(Vo&G)と、同じく2代目ギタリストとして現在もDDに在籍する Rob Marcello(G)、そしてDDのオリジナルメンツにしてメイン・ソングライターのBruno Ravel(B)の3人が中心となり結成された新バンドのデビュー・アルバムを今頃GET!

いやー、ソロデビュー当時から Paul Laineのファンなのでちゃんとチェックしてし、サンプルなんかも試聴して良い出来だと思ってはいたんですが、彼の関わったバンドプロジェクトの諸々が悉く期待ハズレ(涙)な出来だっただけに、まーた実はフタを開けたら、みたいな事を想像してどうにもこのニューバンドのアルバムに手を出しずらかったんスよね…('A`)

で、やっとこ重い腰を上げて購入した訳ですが、何を今まで迷っていたんだ、と自分を叱りつけてやりたくなるような、ポップでキャッチーな80年代風味サウンドが癖になる、自分が Paul Laineに求めていた要素がガッツリと詰め込まれている、期待に見事に応える素晴らしい内容な会心の一作でした('(゚∀゚∩

私の様に個人的な失敗体験が尾を引いていない方なら、メロディアス・ロックリスナーにはお馴染みのレーベル Frontiers Recordsが音頭を取ってこのバンドが結成されたと言う事と、DANGER DANGERのメンツが中心のバンドと言う“その筋”の方にとっては“鉄板”な情報だけでも、このバンドの出す音がどの路線かは即察しが付いて迷わず購入されていた事でしょうね…

日本人好みな適度にエッジの利いた爽快感抜群の曲から80年代風の明朗なパワー・ポップ、そして80年代バンドのお約束の艶やかで切ないバラードと、初期DANGER DANGERに通じるキャッチー且つ哀愁のあるメロディとフック満載な魅力的な楽曲がズラリと並ぶ、DDでの豊富な経験とソロ活動で各自が鍛え上げてきた見事なソングライティングとプロフェッショナルなアレンジ能力が活かされた、モダンで卓越したプレイが結実した良質のメロハー・アルバムで、デビュー作ながら文句なくトップクラスの一作と言えるでしょう。

本家DANGER DANGERと比べてLA.メタルっぽいドライで作り物臭い雰囲気が薄く、ほんのりユーロテイストなウェットさを楽曲が帯びているトコなんかは、Frontiers Records主導の影響なのかもしれないが、ソレがまた同一路線な他の80年代風USAバンドとのサウンドの差別化を一層に強め、さらに魅力的に輝かせてくれている。

ちょっと枯れたアーシーな雰囲気漂うアメリカンな楽曲が収録されている事や、Paul Laineの歌声や声質のせいか、もしもBON JOVIが解散騒動やインターバルが開いて枯れた方向へサウンドを進化させず、80年代のブライトサウンドのままAOR路線へ接近して90年代を活動していたらきっとこんな風なヒットポテンシャルの高いサウンドを今も聞かせてくれたんじゃないのかなぁ、な~んてフッと想像してしまう、そんな素晴らしい出来の一作なのです。

個人的には過去の成功の影響で迷走してる感のある本家DANGER DANGERより、こっちをメインで活動して欲しいくらいの見事な出来ですね!(*´ω` *)

はぁ、次なる新作が今から楽しみでしょうがありませぬ♪
[PR]
# by malilion | 2016-12-11 23:01 | 音楽 | Trackback

ヴァイオリンをフィーチャーしたロシアン・バカテクバンド LOST WORLD BANDが新譜をリリース!


LOST WORLD BAND 「Of Things And Beings」'16 c0072376_0194768.jpg

ロシアのバカテク暴走列車 LOST WORLD BANDの、3年ぶりとなる待望の新作5thがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

デビュー当初はキーボーティストやギタリストも擁していたものの、前作から Andy Didorenkoがギター、キーボード、ヴァイオリン、そしてヴォーカルまで担当するという完全にワンマンバンド化した訳だが、引き続き Vassili Soloviev(flute)と Konstantin Shtirlitz(Ds)は参加しており、オリジナルメンツの3人組は盤石な体制で、さらに本作では新たに(と言っても2ndでキーボーディストとしても参加済み)パーカッショニストとして Alexander Akimovを呼び戻した4人組体制での製作となっている。

ロシアのバンドというカテゴリーではあるものの、現在はUSAのNYを拠点に活動しているヴィオリニスト Andy Didorenko率いる硬派シンフォニック・ロック・バンドと言う事になるが、中心人物がロシア国外へ移動しようとも相変わらず超絶テクニックと複雑なアレンジが見事に融合した、トンでもなくインパクト絶大なエキセントリックで凶暴なまでにテンション高い、東欧クラシック・ルーツのスリリング且つダイナミックな屈折した硬質なダークシンフォ・サウンドを展開する方向性に変化は無いのでファンの方はご安心を。

と、言っても野望に燃える若きグロプレ・ミュージシャンがAC/DCのように同じ事を繰り返すはずもなく、流石にキャリアを積んだからなのか、やたら暴走スタイルでゴリ押しするハイテンション疾走パターンは本作においては落ち着きを見せ、よりリリカルで艶やかさを活かすフルートとヴァイオリンの優雅なアンサンブルを中心にしたアーティスティックなサウンド構成へ変化しつつあるようだ。

まぁ、それでもギターやヴァイオリンの激しい演奏のせめぎ合いは十分過ぎる程に炸裂してるし、叙情的で涼やかだったフルートも一転してエキセントリックなプレイを叩きつけるように切れ味鋭く暴れ回ってるんですけどね(汗

殆どインスト構成なのは相変わらずで、前作ではなんだかほんわりした牧歌風な歌声を聞かせ新境地を開いたかに見えた Andy Didorenkoですが、本作では静かに感情を抑えて淡々と語りかけるような落ち着いた歌声を英語(!)で聞かせるに留まっている。

以前のようなKING CRIMSONやAFTER CRYING風味のヒステリックな狂気のハイテンション漲る躍動感ある“押し”パートと、YES風味の優雅な叙情性や技巧が光るフォーキーでアコースティックな静けさ薫る繊細な“引き”パートのメリハリが一層に強くなり、以前よりはシンフォ度が下がって、より普遍的なフュージョン・サウンド度が増した、極めて高度な技巧と緻密な構成の楽曲に彩られたモダン・プログレ作と言えよう(*´ω` *)

一人で多重録音な為か多少スケールの小ささや、バンド内のパワーバランス的なものの為かリズムパートの迫力の薄さなんかが気になりますが、フルートとヴァイオリンが大活躍してるって事もあって、キーボードが殆ど聞こえないしヴォーカルの歌メロが無くとも、ここまでメロディアスでスリリングなプログレ作をクリエイト出来るのだなぁ、と改めて感心させられます。

しかし、なんでR盤でリリースなんですかね…せめて、MUSEAからデュプリ盤だしてくれよぅ…(つд`)
[PR]
# by malilion | 2016-12-10 00:14 | 音楽 | Trackback

Greg Lake死去…orz


Greg Lakeが癌で死んだ…

闘病生活してるとは聞いていたが…

享年69歳…

Keith Emersonが3月に亡くなったのに、何も同じ年に逝く事はないじゃないか…

もう EL&Pの再結成は叶わない…永遠に…

きっと向こうで仲良くKeithやミュージシャン仲間とジャムってると思いながら、今夜はEL&Pのアルバムを聞こう…

R.I.P.…Greg Lake
[PR]
# by malilion | 2016-12-09 00:17 | 音楽 | Trackback

イタリアン・プログHMの雄 DGMの9thアルバムはホント最高('(゚∀゚∩


DGM 「The Passage」'16 c0072376_23483788.jpg

今やイタリアを代表する5人組プログレッシヴ・パワーHMバンドと言って過言ではない、活動20年を超える大ベテラン DGMの3年ぶりとなる9th(EP LIVE含まず)フルアルバムを半年遅れてGET!

まぁ、このバンドも Rob Morattiのソロを買うのを後回しにしてたのと同じ理由で、今頃購入してます(汗

デビュー以来メンバーチェンジの絶えないバンドで、バンド名の由来であるオリジナルメンバー達は既に全員脱退済みだが、現ヴォーカリストである三代目フロントマン Mark Basile加入以降はメンバー・チェンジもなく遂にバンドは安定期を迎えた模様で、その結果がここ数作の充実した仕上がりに見て取れ、最新作である本作でもメンツの変動はなく、これまで通りコンパクトにピリリと纏まったプログレッシヴ・HMをタイトでヘヴィにプレイする好盤を届けてくれた。

そもそもメンバーチェンジ毎にアプローチの異なるサウンドを聞かせ音楽性の幅を広げて変化し、どんどんプログレ風味が薄れてモダンな音像のHMへ変化していった彼等。

ここ数作では新生メンツの音楽性の地固めの意味もあったのか基本的に同一路線のダイナミックでソリッドなパワーメタル顔負けのプログレッシヴ・HMを聞かせていたのだが、Frontiers Musicに移籍後初のアルバムと言う事でレーベルからのプレッシャーがあったのか、現ラインナップとして3作目でメンバーの結束も安定したのでここらで冒険を、と考えたのかは定かでないが、本作はこれまでと幾分毛色の違うサウンドとなっている。

元々イタ公HMに定番な暑苦しいクサメタル系とは違った洗練されたメロディアスさが売りでもあった彼等だが、ここ数作では元来のカラフルでリリカルだったサウンドの彩りが薄れてダークでワイルドなくすんだモノトーン化し、よりアグレッシヴでスピーディさの増したパワメタ寄りのソリッドな作風に染まっていくにつれ、個人的な好みからズレつつあったその緊張感を強いる重厚な鈍色サウンドが、本作では初期風味なキャッチーな歌メロと開放感ある艶やかなメロディが楽曲全体で聞かれ、結果として初期からのサウンド要素を集約したかのようなバラエティー豊かで多彩なモダン・プログレッシヴ作に仕上がったようだ('(゚∀゚∩イイ!

と、言っても基本は、力の限りの熱唱を聞かせるストロング・スタイルなヴォーカルをフロントに据え、インギー系ネオクラ早弾きをベースにメロスピ張りなヘヴィ高速リフに泣きのソロが実に素晴らしいギターが伸び伸びとしたプレイでバンドサウンドを引っ張り、リリカルで鮮やかなキーボードが楽曲に華を添え、渦巻くようなタイトでパワフルな重低音を生み出すベースとドラムスがサウンドの土台をがっしりと固める、非常にテクニカルでありながら難解さを感じさせぬエッジと勢いを強力なアンサンブルで繰り出し怒濤のスピードで突っ走るメロディアスサウンドなので、ここ数作の彼等を気に入ってファンになった方も安心して購入いただけるハイクオリティな好盤なのは間違いない。

イタ公のプログHM系だけでなく全世界のプログHM系のマイナーバンドって、やたらシンフォニックだったり、SEやナレーションを多用した雰囲気抜群のスケールだけデカいくせに肝心の楽曲のメロディと構成の魅力がイマサンなB級バンドが多い中、DGMはカッチリとコンパクトに無駄なくサウンドを纏め、パワフルでソリッドな上にヴォーカルは抜群の歌唱力でキャッチーという、余りにも欲張りな極上の格好良いHMサウンドを具現化しているのがホントに凄いと思うんですよ。ええ。

最初期の夢劇場の影響から完全に脱却し、新たにソリッドなパワメタ要素も加えて更なる高みへ到達した、イタリアン・プログレッシヴHMシーンで屈指のテクニカルでメロディアスなプログレッシヴ・パワーHMサウンドが、次なる新作で一体どんな領域まで進化するのか早くも楽しみであります(*´ω` *)

しかし、なんでこんな良い音聞かせるバンドがイマイチな扱いなんですかねぇ…orz
やっぱり分かり易いシンプルでキャッチーでポップなヒットチューンがないとブレイク出来無いんですかねぇ…(つд`)カナシイ

バンド名が無愛想なのも関係してンのかなぁ…?
[PR]
# by malilion | 2016-12-08 23:44 | 音楽 | Trackback

カナダの実力派シンガー Rob Morattiのソロ第二作目をGET!


ROB MORATTI 「Transcendent」'16 c0072376_2513360.jpg

カナダの実力派シンガー Rob Morattiが約5年ぶりのリリースとなる待望の2ndソロアルバムを、随分遅れてGET!

まぁ、元SAGAという肩書きだけでなく、これまでリリースしてきたFINAL FRONTIERでの素晴らしい作品や、前ソロ作の出来を知っていると、慌てて購入する必要のない安全牌なのは確定なんで、半年ほど購入が遅れてしまいました。

「超越」とは、またご大層なアルバムタイトルだが、そのブライトでクリアーなサウンドとハイ・クオリティな楽曲の隙無い完成度を耳にすれば、それもあながち間違いでないと思えてくる Rob Morattiの自信の程が窺える渾身の一作だ。

前作「Victory」は近年希に見るメロハーの大傑作だったが、本作も負けず劣らずの素晴らしい安定感あるAOR作で、ファンならずともメロハー&AOR好きならば間違いなく押さえておくべき一品だろう。

相変わらずの Steve Perryばりな艶やかで瑞々しい伸びやかなハイトーン・ヴォイスがタップリ堪能でき、スムーズで美しいメロディー、キャッチーでフックを生み出すギターリフ、涼やかに楽曲を飾る控え目でクリアなキーボード、そして退屈さを打ち消すそつないギターソロと、前作に引き続き参加の名手 Tony Franklin(B:exTHE FIRM、exBLUE MURDER他)に、Fredrik Bergh(Key:STREET TALK、BLODBOUND)等のゲスト・ミュージシャン達のセンス抜群な演奏が華を添える、充実の仕上がりとなっている。

どの楽曲もキャッチーでフック満載なのは当然で、その上で哀愁漂う切ないメロディアスな楽曲や30年前のラジオヒット曲を取り上げていたり、穏やかでキャッチーな80年代風の楽曲等々と、メロディアス・ハードポップの範疇内でバラエティ豊かな楽曲が収録されている文字通り洗練されたモダンメロディアス・ハード・ポップ作で、その完成度は彼が今までにリリースしてきたアルバムの中でもトップ・クラスなのは間違いない。

音が良いアルバムなのもAOR愛好家には嬉しいポイントだろう。

まぁ、ちょっとリズムが単調に感じるのと、少々 Rob Morattiの甲高すぎるハイトーンが耳に突き刺さるのに閉口させられる場面はあるけど(w

いやー、なんだか妙に夏っぽい、スカッと爽快に突き抜ける青空を連想させるアルバムで、聞き終わった後に清々しい気持ちになれるんですよね~(*´ω` *)

ホント、お薦めです♪
[PR]
# by malilion | 2016-12-06 02:45 | 音楽 | Trackback

16年ぶりのKANSASの新譜!今頃GET!


KANSAS 「The Prelude Implicit」'16 c0072376_1164557.jpg

今やUSAを代表するメジャー・プログレッシブ・ロック・バンドと言っても過言ではない彼等が、前作「Somewhere to Elsewhere」'00以来16年ぶりに通算15作目(LIVE、BEST含まず)の新譜をリリースしたのを、ちょい遅れてGET!

なんと言っても本作最大の話題は、フロントマンの交代でしょう。

2014年にバンドを脱退した Steve Walshに代わり三代目フロントマンに迎えられたのは、元々KANSASフォロワーだった同じ地元のバンド元SHOOTING STARの Ronnie Platt(Vo&Key)で、彼がリード・ヴォーカルを務める初のスタジオ・アルバム作であります。

いつの間にやら7人組の大所帯バンドになっていた彼等、当初からの“売り”であるツインギター&ツインキーボードにヴァイオリン入りという体裁はしっかり保たれていて、ファンには嬉しい事だろう。

ただし、長い歴史を誇るバンドだけに当然なのだけど、もうオリジナルメンツは、Phil Ehart(Ds)と Rich Williams(G)の2人、86年の再結成以降のメンツである Billy Greer(B)を入れても古参メンツは3人のみという、もはや新メンバーの方が数が多い殆ど別バンド状態なのだが…(つд`)

長らくバンドの顔でありメインソングライターであった Steve Walsh(Vo&Key)も、KANSASをKANSASたらしめていたバンドの頭脳とも言うべき Kerry Livgren(G)も居ない彼等が一体どんな音を出すのか? 怖さと期待が入り交じった気持ちで、『暗黙の序曲』という如何にもなニューアルバムのタイトルに期待が膨らむものの大好き過ぎるバンドだけに中々この新譜を買う事が出来ませんでした…

で、注目の Ronnie Plattの歌声はと言うと、わざとなぞっている部分もあるでしょうしコーラスの為かもしれませんが、全体的に現在はCCM系で活躍している二代目フロントマンの John Elefante(Vo&Key)っぽい(特に低音が)歌声のように聞こえます。

声を張り上げるハイトーン・パートではちょい Steve Walsh(Walshのようなハスキーさは皆無)っぽい、という感じで、つまりリーダーの Phil Ehartの好みの歌声がこの声質なんでしょうね。

で、内容ですが、正直再結成第一作を聞いた時のような衝撃的な変化は感じない。

過去のKANSASを特徴づけている音楽的テクスチャを集めて再構築し、主要メンバーのいない楽曲を過去のKANSAS風なサウンドに無難に纏め上げているといった印象で、新しい変化を押しだした冒険作のようには思えなかった。

まぁ、歴史あるバンドだし、再結成作のようにいきなりHM系(汗)へ音楽性を変えられるより、過去作のフォーマットを踏まえつつ新しい試みや新要素を Ronnie Platt(Vo&Key)、Zak Rizvi(G)、David Manion(Key)の新顔3名が随時持ち込んでくる、と言った今作のような創りの方が旧来のファンに受けがいいのは確かだろう。

比べるのはフェアじゃないと重々承知してはいるが流石に全盛期のプログレ的な難解に展開する楽曲ながらもキャッチーでポップという奇跡的な完成度のアレンジや展開を聞く事は叶わず、再結成し、新メンバーの脱退や、旧来のメンバーの復帰、そして再びの脱退などなどのゴタつきを経て、衝撃的な変化より安定性を求めた結果がコレだろうし、個人的にもKANSASに求められているのはコレだと思いますので不満はそれほどありません。

如何にもKANSASという叙情的で繊細なメロディを紡ぐ David Ragsdale(Violin&Vo)のヴァイオリンと、これまた定番というリリカルなピアノが楽曲のバックで控え目に鳴っているのを聞いただけでも、もうホントに待ちに待ってた妙に郷愁を誘う“アノ”KANSASサウンドですから(*´ω` *)

まぁ、再結成作のような度肝を抜く大変化ってのも多少は期待してたんだけど…(汗

ファンにとっては感無量だろうが、そういった贔屓目無しにみると、今一つメロディにも楽曲の構成やアレンジにも、心惹かれる部分が少ないのが本作といった印象なのは免れないだろう。

月並みだが、ここからどう歴史有るサウンドを変化させていくのか、が肝だと思う。
次作こそ、本当に本当の勝負作だろう。

バンドはアルバムリリース後に北米ツアーを行う予定らしく、1976年リリースの4thアルバム「Leftoverture(邦題:永遠の序曲)」の発売40周年を記念した全曲再現ライヴ・ツアー(!?)との事で、また新アルバムからの楽曲も披露される予定だと言う。

ぐああああ! 観たい…orz

日本には、来てくれないの?(つд`)

カンサス・グレイティスト・ヒッツJAPAN TOUR 2001以来観てないんスよぉ…orz
[PR]
# by malilion | 2016-12-05 01:08 | 音楽 | Trackback

13年ぶりに70年代イタリアン・プログレバンドCONSORZIO ACQUA POTABILEが新譜リリース!


CONSORZIO ACQUA POTABILE 「Coraggio E Mistero ~Limited Edition~」'16c0072376_1143165.jpg

2013年の40周年記念特殊仕様ブックレット付き4枚組アーカイヴ限定作の濃厚過ぎる興奮がまだ冷めやらぬ、70年代の生き残り組ベテラン・イタリアン・プログレバンドの4thスタジオ・アルバムが13年ぶり(!)にリリースされたのでGET!

ヴォリューム満点のアーカイヴ作を出したし、てっきり今度こそ本当に解散したのかもと思ってましたので、ファンにはこの新作嬉しい驚きでしょう(w

70年代の凝った装丁のジャケを思い起こさせる、変型観音開き紙ジャケット&インナースリップ仕様の限定盤の出来が、如何にも70年代プログレ作、っていう趣を増して実にいいですねぇ♪
通常のプラケース盤もあるようですが、やはりここは迷わずこの限定盤をGETしましょう。
このバンドにはこの時代がかった変形ジャケが実に似合います(*´ω` *)

元々ツインギターにツインキーボード、そしてフルート奏者入りという8人組の大所帯の彼等ですが、さすがにこのインターバルでメンバーチェンジが起きてしまった模様で、本作からドラムとキーボードの片割れがチェンジしている。

そしてメンバーチェンジではないものの、本作一番の話題と言えば70年代からの生き残りイタリアン・プログレバンドJUMBOのヴォーカリスト Alvaro Fellaをゲストに迎え全編に渡ってその歌声をフィーチャーした初の9人編成での製作となっている事だろう。

何を思って同郷バンドから Alvaro Fellaをフロントに迎えての製作なのか定かではないが、やはりバンド成立当初からヴォーカルが弱い(Maurizio Mercandinoの歌声は癖がなくマイルドで聞き易い反面、強烈な個性には欠ける?)という長い間の弱点を彼等自身もよく理解していて、そこを強化すべくこのゲストを迎えたと考えるのが妥当ではないだろうか?

その Alvaro Fellaの暑苦しくもパワフルな歌声を得た事によって、良くBANCOスタイルと言われてきたものの実はそれ程似ていなかった彼等元来のクラシカルな70年代プログレ・サウンドが一気にヴィンテージ色を濃くし、ここに来て本当にBANCOっぽく聞こえるサウンドになってしまったのにまず驚かされた。

どこまでもメロディアスで繊細なキーボードと優雅なアコギの爪弾き、そしてリリカルなフルートの音色が絡む匂い立つような叙情感をメインにした彼等のサウンドが、元々パワフルというタイプでなかったが故BANCOっぽくなかったのに、新ドラムスも併せてパワーを得る事によって以前のカラーが打ち消された結果なんでしょうかね?

そして、本家BANCOが看板であった Francesco Di Giacomoの歌声を失う悲劇に見舞われて開店休業状態な今、彼等がこのスタイルのサウンドを推しだして来たと言う事は、BANCOのサウンドを受け継ごうと言う意志の現れなのだろうか…(汗

なーんて、これは邪推しすぎですね。

そもそもが借り物のフロントマンだし、本作のサウンドもまんまと言う訳でなく、40周年記念作のDisc3収録の数曲でその変化の予兆を感じさせていた、ちょっとグリフォンのような中世風サウンドとJAZZっぽいキーボードサウンドが聞く事が出来た楽曲のテイストが本作でも至る所で感じる事が出来て面白い独自性を確立しつつある模様だし、これだけのベテランが今さら他の有名バンドのコピーに成り下がる訳もないのだから。

それにBANCOのように活動途中で音楽性がポップに変化したり、主要メンツが抜けたりもしてない、純然たる70年代プログレを一貫して延々と演奏し続けてきている彼等の方が、むしろ本流とも言えるのだし…

ともかく、これまでの彼等のどこか野暮ったくマイナーだった古式ゆかしい70年代プログレ作風とは明らかに印象が違う本作、これまで彼等の印象が宜しくなかった王道イタリアン・プログレ・ファンにこそ聞いて欲しいですね。

以前のように古臭すぎず、かといってモダン化の度合いも程々な、パワフルで濃厚な直情イタ公ヴォーカルをメインに据えつつツイン・ヴォーカルをフィーチャーし、70年代HR風のヘヴィなギターがピリリと楽曲を引き締め、プログレ・ファン大好物の鍵盤がツインで所狭しと引き倒しつつ引き際も弁えていると言う、動と静が怒涛の如く渦巻き一大絵巻を描き上げるこの新作、如何にもなドラマを感じさせるジャケといい、『勇気とミステリー』というタイトルといい、イタリアもの好きグレファンに、是非お薦めですぜ!
[PR]
# by malilion | 2016-11-28 01:08 | 音楽 | Trackback

GALAHADのポーランド盤アナログ付属の限定音源が単品リリース!


GALAHAD 「A Curious Companion ~Demos & Cuts From Empires~」'16c0072376_1934342.jpg

UK産第二世代ポンプ・バンドの代表格になりつつある彼等の、2007年作「EMPIRE NEVER LAST」の2016年リリースPoland:Oskar盤LP+CD(2LP+CD)3枚組限定盤(ブルー・ワックス)に付与されていた7曲入Bonus CDが単体リリースされたので即GET!

ただ残念な事に、純然たる初出し音源集ではなく、その殆どが「EMPIRES NEVER LAST」のツアーLIVE映像作「Live in Poland ~Resonance~」'06のDVDにオーディオ・トラック(セッション音源集)として収録されている音源なので、熱心なGALAHADファンならアナログLP購入以前に既に本作の音源は入手されている事と思う。

そうでない方にとってはCDRとは言え、(10年越しで)単品での音源リリースとなった事は喜ばしい事だろう(*´ω` *)

この手の未収録音源等を比較的コンスタンスにリリースする彼等にしては、単品リリースにこれだけインターバルを開けたのは、やはり曰く付きの Lee Abraham(B)が在籍していた時期の音源だからなのだろうか…(汗

また前記のツアーLIVE映像作を所有されている方も、一曲だけ「Live in Poland ~Resonance~」に収録されていないデモ音源があるので、ポーランド盤LPと同一の紙ジャケットとソレ目当てで入手されるのもありかもしれない。

01. Empires Never Last Part2(Demo)
02. Sidewinder(Abridged Demo)
03. Spineless(Demo)
04. Termination(Instrumental Demo)
05. This is Where I Come From(Mellotron Showcase)
06. Wagging Tongues(Selected Moments of Madness)
07. Empires Never Last(Vocal、Piano and Mellotron Demo)

因みに「Live in Poland ~Resonance~」'06に収録されていて、こちらに収録されていない音源もあるので、マニアは両方入手する事をお薦めする。

まぁ、元々どう考えてもコアなファン限定なマニア向けニッチアイテムだけどね(w

メロトロンの音色をたっぷり楽しみたい方は是非!
[PR]
# by malilion | 2016-11-26 18:57 | 音楽 | Trackback

イタリアン・ゴスシンフォ・バンドPRESENCEが8年ぶりにホラーチックな新譜をリリース!


PRESENCE 「Masters and Following」'16 c0072376_2010577.jpg

近年はイタリアン・プログレの大御所OSANNAとのコラボレートでの方が有名な、ナポリの歌姫こと Sophya Baccini嬢を擁するイタリアン・ゴシック・シンフォ・バンドの8年振りとなる2枚組6th(EP、LIVE含まず)アルバムを即GET!

元々キーボード入り5人組で活動開始したが3rd時点でバンドメンツが3人になってしまい、本作でも固定メンツは、Vo、G、Keyの3人のみで、引き続きリズム隊はゲストを迎えての製作となっている。

今となっては Sophya Baccini嬢が活躍する邪悪でシアトリカルなイタリアン・ゴシック・シンフォ・バンドとして活動30年に届かんとする大ベテランだが、EP(未だに未CD化…)デビュー当初はシンフォやプログレな味付けをほんのりするダーク・イタリアンHRバンドで、情熱的でオペラチックな美声を披露する紅一点 Sophya嬢のパフォーマンスに焦点を絞ったサウンドメイキングへ移行する過程でシンフォ度が増していき、リズム隊を慢性的にセッションマンで穴埋めするようになる時点で完全にシンフォ・サウンドへバンドサウンドが変化していったのだから面白い。

前作ではその名残なのか、RAINBOWの『Gates of Babylon』を濃密なイタリアン風味を加味したカヴァーをしていたが、本作に至ってはなんとJUDAS PRIEST(!?)の『Freewheel Burning』を華麗なキーボード入りの幾分不気味にアレンジしたカヴァーで披露してますね(*´ω` *)

もしかして、Sergio Casamassima(G)も Enrico Iglio(Key)も、ホントは初期のHR/HM路線に未練タラタラなんじゃないの?(w

個人的にはパワフルな美声を披露する Sophya Baccini嬢がサウンドを引っ張るストレートな初期HRサウンドの方が好みだったが、本作のようなシアトリカルで複雑なサウンドアプローチや、妖しく密やかな囁きや啜り泣き、そして時に天使のように穏やかで優しげで時に悪魔のような不気味な狂気を孕んだ、正に変幻自在に七変化するオペラチックな歌声が一気にダークでメランコリックなホラー物語へリスナーを惹き込んでいく、重厚なオーケストレーションをがっつりフィーチャーしたイタ公専売特許のクラシカルな中世音楽色や淫靡な退廃の美学をプンプン漂わす邪悪で濃密なゴシック・シンフォ・サウンドも嫌いじゃありません。

まぁ、イタリアの70年代ホラー映画のような不気味な館のジャケが、そのサウンドを耳にする前から雄弁に本作の内容を物語っておりますね。

Sophya Baccini嬢の艶やかな美声ばかりクローズアップされるバンドですが、ハードタッチでエモーショナルなギター・プレイやテクニカルなプログレッシヴ・タッチのオルガンや華麗なピアノの鍵盤プレイも含め、彼等の創り出す深い陰影の有る緻密なユーロテイスト全開なサウンドは実際かなりの聞き物ですよ?

さらに本作で迎えられたリズム隊(ドラムはオリジナル・ドラマー)がかなりいい仕事をしており、いつになくパワフルで渦巻くようなダイナミックなリズム・セクションを形成し、ソリッドな重低音の厚みを楽曲に与えている点も見逃せないだろう。

ボーナスLIVEディスクには、ローマでのLIVE音源8曲と、ORCHESTRALと題された6章仕立ての優美でミステリアスな組曲を収録しているので、本編アルバムで食い足りなかった奇特な方も、彼等の濃厚なイタリアン・ゴスシンフォ・サウンドを胸焼けするまでタップリ堪能出来ること請け合いだ。

地味に映画サントラの作業をしている為か、Sophya Baccini嬢のソロ活動が捗っている為か、はたまた世界的に見て悲しいかなPRESENCEが未だにドマイナーでオブスキュアな存在(涙)な為か、どんどん寡作化している彼等ですが、次はこんなに待たせないで新作を届けて欲しいですね。
[PR]
# by malilion | 2016-11-21 20:02 | 音楽 | Trackback

ポーランド産モダン・ダーク・シンフォバンド LIZARDが新譜をリリース!


LIZARD 「Troche Zolci Troche Wiecej Bieli」'16 c0072376_17525774.jpg

ポーランドのプログレ雑誌の購入者特典として付属した非売品(単品リリースもある模様だけど…)リリース作、3年ぶりのアルバム6th(LIVE作含まず)を、やっとこGET!

相変わらずキーボードとドラムスを始めメンツが一向に安定しない彼等だが、今回はドラムスがチェンジしている。

3つの組曲を核とする5部構成のコンセプト作な為か、本作はキーボード、トランペット、サックス、クラッシックギターといつになく多数のゲストを迎えて製作されている。

東欧らしい仄暗い情念をたたえた、ほんのりオリエンタルな物悲しいイントロから一転、ムーディな分厚い男女混声コーラスへ雪崩れ込む導入でいつもの彼等の作風との違いを予感させ、うねる野太い邪悪なベースとヒステリックで不気味なサックスの絡み合うバックで暴れ回るタイトなドラムスを聞く頃には、前作でダーク一辺倒で辟易させられた今風の渋すぎるモダン・サウンドからの変化を確信する会心の一作だ。

当初は、バンド名から察せられるように後期クリムゾンからの影響を強く感じさせる硬派サウンドだったが、東欧特有のモダン・ダークネスさに塗りつぶされた鬱で悶々と重苦しい前作5thの作風を幾分残しつつ、個人的に彼等の作品で一番お気に入りな4thで感じられていたメロディアスさを再び強く押し出した打ち込みも多用するメタリックなプログレHRサウンドへ劇的に変化している('(゚∀゚∩

予想外に大活躍しているゲストのトランペットがジャージィな香りを振りまき、以前の清涼感も合わせ持ったエキセントリックで奇妙な作風をさらに一歩モダン化させた硬質なサウンドの上を、前作でのヘッポコな怪しく歌い上げるスタイルから一転、ある時は怪しく囁き、ある時は力強くシャウトする七変化のヴォーカルが大活躍しているのに驚かされた。

前作のヘタウマ・ヴォーカルは、コンセプト・アルバムに引っ張られて、あんな為体になったんですね…ヘッポコとか言うてゴメンよ('A`)

大活躍のゲスト陣に触発されたのか、これまでになくハードにメロゥにダークな叙情を発散させつつ、ピリリとした刺激に満ちたツイン・ギターが縦横無尽に交錯し、渾然一体となってパワフルなサウンドを生み出すスリリングな技巧あふれるリズム隊と、雨煙で霞むような淡くほんのりダークでデリケートなキーボードの音色が楽曲を包み込み、重厚にして華麗な東欧風モダン・シンフォサウンドを生み出す事に成功している。

彼等のファンは元より本作を入手するでしょうけど、前作の鈍色モダン・ダークネス・シンフォなサウンドを耳にして彼等をフォローするのを止めてしまった方に、是非この新作はチェックして欲しいですね!

所で1990年結成という事で25周年をバンドサイトで記念している模様ですが、何か企画盤とか出すんですかね?
なにせポーランド盤は、只でさえ入手しにくいブツなんで、何か出すなら限定とか止めて欲しいなぁ…('A`)
[PR]
# by malilion | 2016-11-19 17:46 | 音楽 | Trackback

安心の良作 UKシンフォ・バンドJADISが新譜をリリース!


JADIS 「No Fear Of Looking Down」'16 c0072376_20521393.jpg

1984年のカセット音源デビュー以来、ポンプからシンフォニック・ロックへ時代と共に音像がモダン化しても、ひたすらメロディアスでシャープなサウンドなのに変わりない、ベテランUKシンフォ・バンドの前作「See Right Through You」以来4年振りとなる9枚目(LIVEとBEST含まず)の新作スタジオ・アルバムが届けられた。

前作で初期メンツ2人が再び脱退してファンを泣かせたが、本作では John Jowitt(B)の復帰は叶わなかったが、JADISサウンドの鍵を握るもう一人と言っても過言ではないオリジナル・キーボーディストの Martin Orford(Key、flute、Hurdy Gurdy、back Vocals etc...)が無事IQから再々復帰を果たしているのがファンにとっては何よりの朗報だ。

元々メンツが流動的なバンドではあるが、唯一のオリジナルメンツでありリーダーである Gary Chandler(G、Vo、Key)のエッジある泣きのロングトーン・ギターとソウルフルなヴォーカルが生み出すフックある歌メロのキャッチーさ、そして爽快感あるバンド・サウンドに些かの翳りも見えない。

まぁ、流行に惑わされず30年近く地道にJADIS一筋で活動を続ける頑固一徹な彼が、早々路線変更するはずもないとファンの皆さんならよくご存じの事だろう。

そんな訳で英国リリシズム溢れる美しいアンサンブルを聞かせる基本的サウンドに変化はないものの、フロイドっぽいサウンド・アプローチだったり、フォーキーなタッチだったりと、幾つか新しい試みに挑んでいる楽曲も見受けられる。

また、Martin Orfordが復帰してアルバム制作を行った影響か、3年がかりとタップリ時間をかけて製作された為か、前作よりググッとシンフォ度が増して深みのある穏やかでスケールの大きな、ちょっとダークさも増したサウンドに纏められているように感じられた。

その変化のせいか、Gary Chandlerのギター・プレイもHR的なハードなプレイが前作では聴かれたのに、本作ではその手のリフやHR的なアプローチのサウンドは聞こえてこない。

さらに強引に不満点を上げるとすれば、余りにもコンパクトに隙無く楽曲が組み上げられている為か、アルバムが、あっという間に終わってしまう事くらいだろうか…って、これ前作の時も言ってた気がしますね(汗

ともあれ、ファンは即買い、UKシンフォ・ロック好きも安心して手をだせる、安定良質な一作と言えるでしょう。
[PR]
# by malilion | 2016-11-18 20:43 | 音楽 | Trackback

南米のJETHRO TULL!? CALIXが9年ぶりに新譜をリリース!


CALIX 「Caminhante」'16 c0072376_2134466.jpg

海外では南米のJETHRO TULLと呼ばれているフルート奏者を擁するブラジル産5人組シンフォ・バンドの再結成第一弾、3rdスタジオ・アルバムがリリースされたので即GET!

前LIVE作「Ventos De Outono- Ao Vivo」'07 から9年ぶりの音源リリースとなるが、この手のシンフォ・バンドにありがちなメンバーチェンジが勃発していないのは欧米のバンドとのコミュニティーの違い故か、メンバー同士のフレンドシップ故か。

これまでに3枚の音源をリリースしている彼等だが、そもそも解散と言うより各メンバーが他のミュージシャンとのコラボを優先したが故にバンドが活動停止状態になっていただけとの事なのでメンバー間に怨恨のようなものは存在せず、再結成と言うより活動再開と言った方がより正確かもしれない。

で、内容の方はと言うと、バンドロゴがモダンでシンプルなデザインに変わってるのを見て戦々恐々としましたが、これまでのアルバムよりヴォーカルが幾分前に出てくるミックスなのと、ヘヴィなギターがこれまで以上に耳につく若干の変化は見受けられるものの、ジェントリーなポルトガル語のツイン・ヴォーカルがポップな歌メロをハモって歌い上げ、そのバックでリリカルで優美なピアノとちょっと70年代HRっぽいツインリードのギターが情熱的に絡み合い、その間を軽やかなフルートが涼やかに駆け抜けるという、バンド初期からのスタイルに少しの変化もないので、ファンの方は安心して購入して欲しい。

ブラジル産らしくサグラド風なシンフォニック・アレンジ(1stでカヴァーしてる)やUKロック的な翳りのあるウェットなメロディ、そしてほんのりヴァナキュラーな香り漂うアコースティカルな淡い美メロが本作でも相変わらず楽曲に散りばめられていて、ゆったり奏でられる薫り立つようなメロディが実に官能的だ。

まぁ、メンバー集合写真に飼い犬コリーというファニーさ全開(笑)な1stのジャケを見るまでもなく、お国柄のせいか暗く陰鬱なイメージは皆無な、どこかユーモラスささえ漂う明るく朗らかなサウンド・イメージなので、ユーロ系や北欧系の冷たく透き通るようなシンフォニック・サウンドをお好みな方には向かないかもしれないが、このフルートが導く叙情的で優美なメロディと小気味良いピアノが奏でるポップでファンタジックな穏やかで癒やされる楽曲の数々を耳にしないのは惜しいですよ?

自主製作盤ながらアマゾンでも取り扱ってたりしますので、ご興味ある方は一度チェックしてみて下さい。
[PR]
# by malilion | 2016-11-14 20:59 | 音楽 | Trackback

21年ぶり再結成作をヴィンテージ・イタリアン・プログレバンドNUOVA ERAがリリース!


NUOVA ERA 「Return To The Castle」'16 c0072376_14503837.jpg

正統派イタリアン・プログレバンド4人組の21年ぶりとなる通算5作目のスタジオ・アルバムがリリースされたので、そそくさとGET!

前作「Il Passo Del Soldato 」'95 は国内盤もリリースされていたので実際に手にした方も多いと思うが、まさかのバンド復活は嬉しい驚きだろう。

まぁ、お察しの通りメンツは Walter Pini(Key)のみ残留で、3rdで脱退した Alex Camaiti(Vo&G)が復帰している以外メンツは一新されているので最早別バンドとも言えるかも…(汗

Alex Camaitiが脱退した後の4th「Il Passo Del Soldato 」ではギタリストを補充せず、新ヴォーカリストのみ迎えたギターレス4人組編成だったが、本作ではオリジナルメンバーの Alex Camaitiが無事復帰してギター入り4人組となっている辺り、やはり Walter Pini的にもこのバンドのフロントマンに相応しいのは Alex Camaitiだと思ったからなのか、21年ぶりの再結成作なんだしオリジナルメンツを一人くらい呼ばなくちゃと思ったからなのか定かではないけど(w

ともあれ、88年デビュー当時から貫いている“70年代イタリアン・プログレ直系サウンドの再現”の姿勢は今回もしっかり堅持されていて、これだけのインターバルにも関わらずその意志に些かの揺るぎもないのはリーダーであり、唯一のオリジナルメンバー Walter Piniの拘りと執念と言えよう。

と言うわけで、モダンなんて言葉はどこにも見当たらず(汗)あえてのヴィンテージ感が楽曲のそこかしこから匂い立つようで、メロトロン系や管楽器系も導入しつつ、メインは当然の如く野太くヘヴィでダークな暴れ回るオルガンとリリカルでシンフォニックな古めのシンセが濃厚に絡み合い、イタ公の専売特許とばかりに情熱たっぷりに愚直に繰り広げられるハードで邪悪なヴィンテージ・イタリアン・プログレサウンド満載の重厚な一品に仕上がっている。

懐古主義と言われようと『イイものはイイ!』と、そんな叫びが聞こえてきそうな一枚だが、古典的イタリアン・プログレ好きには外せない一枚なのは間違いない。

なので最先端のモダンなシンフォサウンドをお求めの方や、ハイテクなインタープレイ飛び交う最新のアップデートされたサウンドをお求めの方は、間違いなくこの一作に手をだすべきではないでしょう。

でも、この如何にもイタリアン作なジャケといい、他では味わえない古臭さが堪らんのよねぇ~♪(*´ω` *)
[PR]
# by malilion | 2016-11-10 14:45 | 音楽 | Trackback

USAプログレバンドIZZがセッション集第二弾をリリース!


IZZ 「Ampersand Volume 2」'16 c0072376_131843.jpg

ツインドラムにツイン・フィメールヴォーカルという特異な編成7人組USA産プログ&シンフォ・バンドの Volume.1が04年にリリースされている、その第二弾がリリースされたので即GET!

前作同様、セッション等の未発表曲集だが本作にはLIVE音源は含まれていない。

セッションのアウトテイクとは言え収録されている楽曲は総じてクオリティが高く、アコギの爪弾きにフィメールヴォーカルが乗っかるポップス風な楽曲やピアノの弾き語り、そしてクラッシック風なピアノ独奏の小曲等々、実にバラエティ豊かで方向性も多岐に渡っていて、そこらのB級シンフォ・バンドのアルバムよりも確実に楽しめる出来だ。

とは言え、基本セッション作なのでドラムが入ってない曲が大半でロック作的にはパワー不足なのは否めないし、納められている楽曲はどれも断片的な小曲ですぐ終わってしまい、オリジナルアルバムのような纏まりがある訳でもない。

まぁ、ファン向けなのは間違いないでしょう。

逆にファンにとっては John&TomのGalgano兄弟が中心で創ったデモテープを聞いているような、手の付けられていない宝箱を見つけたようなワクワク感があり、次から次に飛び出してくるこれまで彼等の作品で耳にした事のないプログレッシヴな実験作や、ポップでハートフルな美しい男女ヴォーカル曲などを楽しむ事が出来る堪らない一品と言えよう。

セッション集だからこその、余計な装飾が一切廃された生の音が楽しめ、ヴォーカルを取れるメンツが4人もいる強みである分厚く美しいヴォーカルハーモニーがタップリ楽しめ、個人的には大満足な一枚でした。(*´ω` *)

唯一の不満は、あっさり終わってしまう事くらいかな?
プログレ&シンフォ作かと言われれば、ちょっと違うかもしれないが、このくらいのアッサリ目で(彼等にしては)ストレートな楽曲のピアノ大活躍なヴォーカル中心な歌モノ・アルバムだとサラリと聞けていいねぇ♪ もっと聞きたかったなぁ~
[PR]
# by malilion | 2016-11-08 01:24 | 音楽 | Trackback

UKモダン・シンフォHR作なDEC BURKEソロ3rdをリリース!


DEC BURKE 「Book Of Secrets」'16 c0072376_02484.jpg

元DARWIN'S RADIO、元FROST*のギタリスト&ヴォーカリストで、現在はソロアーティストとして活動する英国ミュージシャン Dec Burkeのソロ・3rdアルバムをGET!

バックバンドのメンツは、スウェーデンのシンフォ・バンドCARPTREEのキーボーディスト Carl Westholmのみ残留で他は一新されている。

ドラムにBIG BIG TRAIN、THE ENID、KINOといったプログレ&シンフォ系でお馴染みのバンド遍歴を持つ Steve Hughesに加え、スウェーデンのプログレHMバンドPAIN OF SALVATION の元ベーシスト Kristoffer Gildenlowという名うてのミュージシャンでリズム隊を固めた4人編成で、前作のようにバッキングで女性ヴォーカルを迎え入れてはいない。

その辺りはデビュー当初はウォーム・ハートなマイルド・ヴォーカルで些かパワー不足だったのが否めない歌声に、LIVEを重ねて Dec Burkeが自信をつけた現れなのかもしれませんね。

で、内容の方はと言うと、アルバム・タイトルからも窺えるコンセプト作で、前作同様モダン・ロック路線であるものの、以前のようなモロにFROST*的という感触は薄く、これまでにも増して重くウネるリズムの上で暴れるヘヴィなギターをフィーチャーし、テクニカル且つソリッドでタイトなHR風サウンドを繰り広げる期待以上の充実作だ('(゚∀゚∩

バックのサウンドが著しくパワフルになったのは、やはり強力なリズム隊を得たが故の当然の帰結としても、自信に満ちて力強く歌い上げる Dec Burkeのヴォーカル・パフォーマンスの向上とキーボードを必要以上にフィーチャーせぬ手法とも相まって、本作はシンフォ&プログレ系ミュージシャンのソロ作とは思えぬ、その実にパワフルなサウンドに驚かされる。

前作でのちょっと靄のかかったようなエコー深めなサウンド(ちょい音悪め)が、ソリッドでパンチ力あるクリアサウンドへ変化したもう一つの要因は、ミックスが元GALAHADで現在ソロで活躍中の Lee Abrahamとマスタリングがプログレメタル系でお馴染みなTHRESHOLDの Karl Groomというポイントも間違いなくあると思われますけどね。

勿論、ベテラン・ミュージシャン集団の一作ですからヘヴィでパワフル一辺倒なんて事はなく、いつものように感傷的でリリカルなアコギの爪弾きや、ウェットで物悲しいピアノや、メロトロン、ストリングス(ちょいZEPPELIN風)、合唱等を加えたシンフォニックなパートも織り混ぜつつ、ダークな翳りを帯びた哀愁と叙情性のある、ドラマチックでキャッチーな歌物メロディックHRサウンドを展開しているので『メタル化したのか!?』との危惧の念に駆られる必要はありませんのでご安心を(*´ω` *)

ちょっとユーロ・シンフォ風味のあるプロフェッショナルなUKモダンHRサウンドをお好みの方は、是非一度チェックしてみて下さい。
[PR]
# by malilion | 2016-11-07 00:16 | 音楽 | Trackback

淡く優美な叙情派イタリアン・シンフォサウンドの新譜を、ERIS PLUVIAが届けてくれた!


ERIS PLUVIA 「Different Earths」'16 c0072376_2511270.jpg

寡作で地味な存在ながら至高の叙情派イタリアン・シンフォ作をコツコツとリリースし続ける彼等の、6年ぶりとなる4thがリリースされたので素早くGET!

91年にデビューを果たしたものの一端95年に解散し、元メンバー Alessandro Serri(G&Vo)とEdmondo Romano(Sax)によるTHE ANCIENT VEIL名義のデュオで新作をリリースしたが、MELLOWレコード的に余りに内省的で民族音楽やジャズ、そしてクラッシック要素の多いアコースティカル過ぎる内容に危機感を覚えたのか強引(?)に ERIS PLUVIA名義の2nd「The Ancient Veil」'95(リーダーの Alessandro Serriはその辺どう思ってんのかなぁ…バンド的には認めてないっぽいけど…)としてリリースされたアルバムが余りにも繊細で美しく儚げな珠玉の楽曲の数々が納められた絶品(オーボエとサックスの絡みGRYPHONっぽくて最高!)の一作で、即虜になった感動と記憶が未だに色褪せない、そんな彼等の新作が再びこうして届けられた事をまずは歓迎したい。

サックス入り編成5人組でデビュー作をリリースしたものの一般的なユーロ・プログレ作でもイタリアン・シンフォ作でもなくアコースティカルで穏やかなキーボードが活躍しないサウンドの受けがイマイチだったのか間もなく解散し、再結成作(3rd)でフロントマンとドラムスに新メンバーが迎えられたりとアルバム毎にメンツが流動的な彼等だが、6年のインターバルで再びメンツ変動があった模様で、Alessandro Cavatori[Serri](G)と Marco Foralla(B、Key、Ds)のオリジナルメンツの2人のみ(オリジナル・キーボーディストの Paolo Racitiは既に鬼籍。RIP)残し、新たに Roberta Piras(flute)嬢と Roberto Minniti(Vo)という2人の新メンバーを迎えている。

本作の楽曲パートの殆どを Marco Forallaが一人で全てこなしているので純然たるバンド作と見るかは少々疑問も残るが、前作「Third Eye Light」'10 は9年ぶり(THE ANCIENT VEIL作を入れるなら5年ぶり)の再結成作と言う事もあってか心機一転楽曲形態が大幅に変化し、トレードマークだったサックスやオーボエはほぼ聞こえず、メタリックなギターとシンフォなキーボードが活躍する、これまで以上にしっかりとしたヴォーカルの歌モノ・パートが存在する所謂普通のユーロ・シンフォ・ロックっぽい(笑)楽曲が多かった訳ですが、この新作はその前作の方向性のままに初期のようなまったり穏やかなテンポな楽曲にロックっぽさは薄れ、けれど今まで殆ど聞かれなかったダークでヘヴィなギター・サウンドが飛び出してきたりして、きっと彼等のサウンドに馴染みあるファンほど驚かされる事だろう。

個人的には初期の牧歌的なのどかなイメージの楽曲が好みだったが、まぁコレも時代に即した変化と言う事でしょうか?

ま、泣きのギターは嫌いじゃありませんし、物悲しいピアノや憂い漂うシンセ、そしてお約束のリリカルなアコギとフルートに、暖かなオーボエはちゃんとフィーチャーされてますし、そもそもメンツがもう殆ど違うんだから、そりゃ同じサウンドにはならんのもむべなるかな…('A`)

とは言え、多少のバンドサウンドのイメージの変化はあるものの、デビュー作から一貫してフルート要員を含む編成もあってか、どこか牧歌的でのどかなメロディと淡く涼やかなフレーズや、水彩画のような艶やかさや優美さを醸し出すファンタジックでほんのり物悲しい憂いが漂うサウンドはしっかり本作でも受け継がれているので、ファンの方は安心して欲しい。

アルバム・デビュー前のEPの時からサックスやフルート要員を在籍させ、キーボードよりサックスの方が活躍する楽曲が多い事からも窺えるように、彼らは典型的な重厚でド濃厚なバタ臭い正統派イタリアン・プログレ・サウンドではないけれど、静寂の中を漂うかの如き優美さや、穏やかで淡く儚いメロディの美しさを愛でる事が出来る方なら必ずや気に入るロマンチックなサウンドを紡ぐバンドですので、是非一度チェックしてみて下さい!(*´ω` *)
[PR]
# by malilion | 2016-11-06 02:43 | 音楽 | Trackback

安定高品質の新譜を今頃GET! FIRST SIGNALの2ndデス!


FIRST SIGNAL 「One Step Over The Line」'16c0072376_21191859.jpg

イタリアが誇るメロディアス・ハード系名門レーベルFRONTIERS RECORDS主導で始動した、名ヴォーカリスト Harry Hess(HAREM SCAREM)と売れっ子プロデューサー&外部ライター陣による話題のプロジェクトバンドの6年ぶりとなる2作目を今頃GET!

このFIRST SIGNALプロジェクトは、高品質なのは折り紙付きの安心作なので、慌てて購入しなくても…と、後回しにしてました(スマヌ

で、FRONTIERS RECORDSの肝入りと言う事で1stにはECLIPSEやWETの Erik MartenssonやHOUSE OF LORDSの James Christianをはじめメロハー系実力派ソングライターやミュージシャンがその名を連ねていた豪華プロジェクト作だったわけだが、本作はバックバンドのメンツや外部ライター陣、そしてプロデューサーもDennis Ward(PINK CREAM69)から Daniel Flores(MIND'S EYE)へと大方の顔ぶれが変わっている。

前作の豪華な楽曲提供陣の質が悪かろうハズも無いのだが、恐らくマンネリを打開する為か、本作はFRONTIERSお馴染みの Alessandro Del Vecchioや Daniel Flores等の楽曲をメインにせず、Daniel Flores絡みの北欧ミュージシャン人脈が活かされたのか Thomas Vikstrom(TALK OF THE TOWN、THERION、STORMWIND、CANDLEMASSetc..)をはじめ、Pete Newdeck(IN FAITH、BLOOD RED SAINTS)、Nigel Bailey(THREE LIONS、BAILEY)、THE POODLESとの共作で知られる Mats Valentin等の作家陣の楽曲をメインに据え、Harry Hessと同郷のカナダ人SW Brian Meloの楽曲も取り上げるなど、前作とは毛色の異なる楽曲を取り揃え、前作を購入したファンにも新鮮味を感じられる工夫を施しているのは、流石メロディアス・ハード系名門レーベル主導作と言った所だろうか。

まぁ、裏方陣の顔ぶれが変わってはいても、元々のコンセプトである『初期HAREM SCAREMファンへ向けての楽曲をHarry Hessが歌う』という方向性に変わりは無く、相変わらず“HAREM SCAREMを彷彿とさせる爽やかにドライヴィンするサウンドはキャッチーにしてフック満載、バラードは甘く切なく美しく、と眩いばかりにドPOPなコマーシャル性の高いHR曲を意識的に収録しているアルバム”という点を十二分に満たしているので前作が気に入った方や高品質なメロハー楽曲を好む方ならば間違いなく満足する一作と言えるでしょう。

ただ、バッキングヴォーカルで前作同様に盟友 Darren Smithが参加している事もあって分厚いコーラス・ワークが楽しめるし、楽曲全体がHAREM SCAREM風味に満ちあふれてはいるものの、プロジェクト作と言う事と制作主導が Harry Hessではないので、バンド作のような一体感やロック作特有の熱さ、そして生っぽいフィーリングは皆無なのが少々残念ではあります。

そして、これは個人的には不満点ではないのですが、FIRST SIGNALの企画コンセプトを考えた場合、初期HAREM SCAREM風サウンドを狙っているはずなのに、本作はキーボードの比重が大きくギターの活躍の場が少なく感じる為か、初期HAREM SCAREMが持っていた煌めくようなアメリカンHR作の勢いよりAOR作のような小綺麗感の方が強く感じられてしまう点と、プロデューサーや裏方陣が北欧系だからなのか、ちょっとノスタルジックな80年代後半の北欧メロハー風サウンドと言うか欧州的な哀愁とウェットさが前作より色濃く楽曲に漂っている為に、微妙にピントがズレて感じられる箇所が多々有り、それがマイナス・ポイントと感じる方がいるかもしれません。

ともあれ、高品質なメロハー作をお求めの方にはプロフェッショナルな作品として強くお薦め出来る一枚なのには変わり有りません。

下手にどこの馬の骨とも分からないB級インディ・バンド作に手をだすくらいなら、このアルバムを購入するのが安牌ですよん(*´ω` *)
[PR]
# by malilion | 2016-11-05 21:13 | 音楽 | Trackback

UK産メロハー・バンドCHANGE OF HEARTが華麗に復活!


CHANGE OF HEART 「Last Tiger」'16 c0072376_2342552.jpg

UK産キーボード入り5人組メロハー・バンドが11年ぶりとなる新作4thをリリースしたので、ちょい遅れてGET!

イタリアのメロディック・ロックの名門レーベル Escape Musicの肝いりで Alan Clark(Vo&G)率いるCHANGE OF HEARTが結成された事もあって、デビュー作からHEARTLANDやTHE DISTANCE人脈絡みというメロハー・ファンにはお馴染みの有能な裏方スタッフや外部ミュージシャンを大量に迎えて製作され、キャッチーでフック満載な高品質作をリリースしてきた彼等だが、そのEscape Music主導なプロジェクト体制の弊害か Alan Clarkの拘りが強過ぎる為か寡作で、その為に常にリズム隊が流動的で前作『Truth of Dare』'05 もリズム隊不在の3人体制で製作された訳だが、本作に至ってはデビュー以来バンドの両輪であった Dave Chapman(key)と John Footit(G)まで姿を消し、完全にバントメンツが一新されている。

そもそも Alan Clarkのソロプロジェクト「LAST TIGER」として製作予定だったものが、Escape Musicの入れ知恵で再びCHANGE OF HEARTとして外部ミュージシャンを招聘し製作され、アルバム完成後にメンツが迎えられバンド形態になった事からも伺えるように、本作はこれまでの彼等の作品と比べて出来が著しく違うように感じられ、少々残念な出来となってしまった(つд`)

キーボードが活躍する、英国らしい哀愁漂うメロディとエッジある楽曲という正統派メロディアスHRな作風に違いないのだが、ちょっとハスキーながら頑張って上の方も歌い上げていた Alan Clarkの歌声が太く力強くなったのと引き換えにキーが低くなったように聞こえ、意図的なのか以前のようなハイトーンの歌声を聞かせてくれていない。

さらに以前はたっぷりフィーチャーされていた分厚くゴージャスなバック・コーラスも殆ど聞こえず、渋さと重さを得る代わりに80年代的な煌びやかなキーボードの音色やフック満載だった派手なギターワークが姿を消し、楽曲のメリハリが淀んでイマイチぱっとしない地味な出来となってしまったように思える。

まぁ、98年デビュー当時の華やかさや派手さを今の時代に求めるのも酷な話だろうし、そもそもソロプロジェクト作だったという理由もあるんでしょうが、彼等に求められているキャッチーさや煌びやかさ、ドラマチックな哀愁感を湛えつつもポップで一聴しただけで口ずさめるような親しみやすさといった要素が著しく欠けてしまっている現状、せっかく再始動してくれたのに素直に喜べないのが哀しい…('A`)

メンツがもう全然違うんだからサウンドも全く変わってしまうのも当然だとは思うんですが、やはり大きいのはこれまで裏方の中心だったHEARTLANDやTHE DISTANCEの人脈が本作に関わっておらず、代わって Paul Hume(DEMON、LAWLESS、LIFELINE)の協力を得て製作されている点が本作の変化の一番大きな理由なんじゃないかと予想せずにはおれません。

そもそも Alan ClarkがCHANGE OF HEARTの活動を一時休止させたのが原因とは言え、Dave Chapman(key)と John Footit(G)と仲違いした訳ではなく、彼等自身が関わっているプロジェクトが忙しくて本作には参加出来無かったと言う事なので、出来る事ならば次なる新作では、せめてその2人だけでも呼び戻してリユニオンして再び彼等らしい作品を届けてくれるのを祈って待つしかありませんね…
[PR]
# by malilion | 2016-10-29 23:35 | Trackback

ゴッタ煮シンフォ・ロック? GLASS HAMMER新譜をリリース


GLASS HAMMER 「Valkyrie」'16 c0072376_0221657.jpg

USA産シンフォ・バンドの1年ぶりと比較的短いインターバルでのリリースとなった“戦争”をテーマにしたコンセプト作である16thアルバムをGET!

前作まで男女ツインVo編成だったが、本作から長らくヘルプ的に参加していた Carl Groves(SALEM HILL)は不参加で、キーボード入りフィメール・ヴォーカルの5人組という定番の編成に落ち着いた模様だ。

YES関係のアレコレが収まり、前作から露骨なYES臭が薄れてリラックスした軽やかな作風へ移行した彼等だが、続く本作ではさらに楽曲の方向性が拡散し、バンド結成前のRPGゲームミュージック要素からゴスロック、アコースティカルなフェイメールポップス、果てはバンド初期のエマーソン大好きEL&P風味や中期の重厚なシンフォ・サウンドまでと、これまでの活動の総括とでも言わんばかりのゴッタ煮状態になっている。

まぁ、複合的に多くの音楽要素を組み合わせる試みが如何にも“プログレ”だとするなら、さらなる進化を目指しての試行錯誤と好意的に受け取れるが、個人的には音楽性が一曲の中でも万華鏡のようにコロコロ移り変わり過ぎるのを“カラフル”だとか“複雑な展開を駆使した緻密なドラマティックさ”だとかは思えませんでした…
ぶっちゃけ、一聴しただけでは纏まりの無い捉え所の無い駄曲とも思えてしまうのが何とも…('A`)

そのとっ散らかった楽曲のカオス具合をさらに深めているのが、美声の Susie Bogdanowicz嬢を折角フロントに据えたにも関わらず、バンド立ち上げメンツである Fred Schendel(Key)と Steve Babb(B)の2人のオッサン声によるリードヴォーカル・パートが全体の三分の二を占めていて Susie Bogdanowicz嬢はバッキングヴォーカルを僅かに務める程度という、バックの演奏のレベルが高ければ高い程に、そのC級クラスのヘッポコ歌声に閉口させられる目も当てられない事態に…orz

つまりフロントは Susie Bogdanowicz嬢であるハズなのに、バックに2人の下手な男性ヴォーカルが居ると言う、Jon Davisonと Carl Grovesが在籍していたトリプルヴォーカルの態を目指したのだとしたら、コレは余りにお粗末なレベルと言わざる終えない。
って、言うかフィメールVo嫌いな自分でさえ、「もっと Susie Bogdanowicz嬢に歌わせろ! オッサン黙れ!」と思うんじゃねぇ('A`)

多種多様で幅広い音楽性の楽曲を歌い上げるなんて、余程歌の巧いスキルあるヴォーカリストでなければ務まるハズもないと素人でも分かる事なのに、どうしてそんな無謀をしでかしたのか…アーティストにありがちな自己顕示欲に負けたんでしょうか?(汗

終盤の12弦ギターやピアノをフィーチャーした2曲での、スノッブさ漂うシャレオツなフランス・ポップスのようなアンニュイでアトモスフェリックな美麗サウンドの秀逸な完成度と静寂の中を漂う Susie Bogdanowicz嬢の艶やかでリリカルな美声を耳にした方ならば、その思いが一層に強まるハズ…

そもそも Fred Schendel(Key)と Steve Babb(B)の2人のオッサン声がメインだったんだし、今さらそんな事を、と言われる旧来のファンの方もいらっしゃるかもしれませんが、当時は殆どヴォーカルパートもなかったし、歌えるフロントマンも居なかったんだから納得する他無かったンすよ。

ちゃんと歌えるヴォーカリストがいる今現在、その美声を削ってまでヘッポコな歌声を聞かせるなんてナンセンスじゃないですか?

ともかく残念ながら本作は、彼等の作品の中でも最も酷い出来の一作だという感想しかありませんね。

テクニカルだとかシンフォニックだとか、そういう点さえ満たせば後は何でもOKという心の広い方のみ、本作には手を出すべきだと思います。
[PR]
# by malilion | 2016-10-28 00:13 | 音楽 | Trackback

今頃購入、PRAYING MANTISの新作デス


PRAYING MANTIS 「Legacy」'15 c0072376_0495254.jpg

いにしえのNWOBHMムーヴメント時から活動する古参UK・哀愁の叙情派ツイン・リードギター・HRバンドの約6年ぶりとなる待望の新作を今頃(汗)購入したので、ご紹介。

まぁ、彼等は“マンティス節”の度合いがどれくらいか、という点しか不安がない良作をリリースしてくれると硬く信じているので、慌てて購入する事もあるまいと後回しにしまくってたらこんな事になってしまいました(スマヌ

もはやバンド恒例となったメンバー・チェンジが再び勃発し、新メンバーにヴォーカリストとドラマーを迎えている。
新フロントマンはCOOPER’INCやPARRISなるバンドで活動し、AYRIONのアルバムへも参加経験のある John“JayCee”Cuijpersと、ドラマーはCHINA WHITEやTERRA NOVAにも在籍していた Hans in't Zandtで、2人ともオランダ人との事。

そして、この新作ですが、トレードマークのカマキリがジャケに復活したのを見て、ファンは胸を撫で下ろした事でしょう。
アルバム・インフォにあるように原点回帰を狙っての懐古的なジャケデザだとしたなら、内容の方もある程度は予想がつくってもんです。

前作「Sanctuary」'09 が一時的な解散状態からのカヴァー・バンドのメンツを迎えての再結成作というイレギュラーな事情もあったし、ダークで退廃的なアルバムジャケからして“いつものMANTIS”でない事はファンならすぐに察した事だろうが、それでも活動再開してくれた事を感謝したはずだ。
なのに、その後まさかの再び長い沈黙が訪れるとは完全に予想外でした…
11年に30周年記念の企画盤「Metalmorphosis」をリリースしているとは言え、次のオリジナル・アルバムが届けられるのに約6年も待たされるとはね…orz

で、待たされたその新作ですが、バンド初期への「原点回帰サウンド」への期待という点に限って言えば、正直満たされなかったと言うのが本音かな?(つд`)

基本的に前作と同一方向性のヴォーカル・ライン重視の甘口メロハー・サウンドが基本スタンスで、華麗なる復活作にして名盤の誉れ高い新フロントマン Colin Peelを迎えてリリースされた「A Cry For The New World」'93 時のようなド派手なツイン・リードが炸裂する“マンティス節”と疾走するHRテイストが少な目なのが少々残念ではあります。

ただ、前作で新フロントマンとして迎えられた Mike Freelandが、これまでのフロントマン達が持ち込まなかった“甘い声質の憂いのある歌声による甘口AORテイスト”という新要素はこの新作でも依然活かされており、叙情的メロディと哀愁漂うドラマチックでスリリングな楽曲展開という旧来の“マンティス節”が、より洗練されモダンになった2010年代に相応しいメロハー・サウンドとして、この新作は完成度が増しているとも捉える事が出来るので、あながちこの方向性が間違っているとも言えません。

まぁ、Troy兄弟も歳を取って落ち着いた結果、AOR風要素が多いサウンドを好むようになった、とも取れるかもしれませんけど(汗
個人的には、彼等のサウンドにAOR要素が多くなるのは好ましくないと思うんですが、モダン度が増した今のバンドサウンドを悪く思えないし、寧ろ「Sanctuary」の方向性をより推し進めるべきだったとも思えるのがなんとも…

この新作においては、如何にもAORシンガーって風貌(汗)だった Mike Freelandに変わって、見たまんまワイルドなHRシンガーという風貌の John“JayCee”Cuijpersの歌声が、前任者の大人の渋みも漂わせる甘口ヴォーカル(Colin Peelに近い)とハッキリ違う、パワフルな野太い中域メインで高音もよく伸びる王道HMヴォーカル・スタイルで、前作でモダン度の増した甘口メロハー・サウンドを80年代風味なHRサウンドへ一気にレイドバックさせる最大の要因になっているのが、また面白いというか複雑と言うか…な、印象ですね。

バンドの土台が今風のモダンサウンドに既に変わってしまったのに、上っ面だけ初期80年代風HRサウンドにした、みたいな微妙な違和感を感じると言えば伝わりますでしょうか? ウーン…

モダン度が増した事でトレードマークの“マンティス節”が弱まって、こぢんまりしたメロディアスHRサウンドに聞こえてしまっているのと言うのも、旧来からのファンにとっては痛し痒しと言う所でしょうね…

とは言え、Troy兄弟が初期サウンドを捨てた訳じゃないのが分かったと言うのもこの新作の大きな意味でしょうし、変わらず活動を続けてくれているという事だけでもファンにとっては有り難い事なんですよ。ええ。

モダンさと旧来の“マンティス節”のさらなるマッチングと完成度向上を祈って、次なる新作を待ちましょう。
今度は、そんなに待たせないでね…(つд`)
[PR]
# by malilion | 2016-10-27 00:44 | 音楽 | Trackback

98年の香り…タイムカプセルみたい。SOUNDSCAPEの2ndを入手。


SOUNDSCAPE 「Grave New World」'09 c0072376_1591980.jpg

以前紹介したUSA産プログレメタル・バンドの2ndをやっと入手出来たのでご紹介。

1st紹介の時にも記載しましたが、本作は本来98年に完成していたものの09年までリリース出来無かったアルバムです。

本人達にしてみれば不本意だったでしょうが、その時間差が軽薄なシーンの流行に左右されぬ1stの流れを汲んだ夢劇場2ndの音楽の発展系へと結実したと思えば、リリースまで時間がかかった事も幸運だったとリスナー共々今なら思えるのじゃないでしょうか?

1stと同一方向性ながら、よりテクニカルでダーク、そして少々フュージョンチックなパートや、TVゲーム的サウンドを取り込んだりとイタリアのLABYRINTHのデビュー作で聞けたようなポップな電子音キーボード・サウンドが聞こえ、細かく新しい試みに挑んでいたりします。
元から流行に左右されない思考だったのか、ダークなモダン・ヘヴィネス要素が皆無なのも嬉しいポイントでしょう。

フロントマン Rob Thorneの本家 James LaBrieばりなハイトーンは健在で、本作もポップでキャッチーな歌メロに翳りは見えません。
まんま前作のままでなく、加工したヴォイスでのバッキングコーラスやSE的な声の使用法や、ABWHっぽいと言うかYES風コーラスなんかも聴けたりする、前作では聞けなかった新要素も加味している辺りにプログレ・HMバンドとしてのプライドが窺えますね。

2ndを聞き進めて気がついたのは、実はこのバンドのキーマンはHM的やプログレ的なお約束に捕らわれずちょっと毛色の変わったサウンド・アプローチをするキーボーディスト(つまり Rob Thorne)なんじゃないのか、と。

概ね前作同様グレ・メタル系としては珍しくコンパクトな楽曲で纏め上げられているものの、本作では13分と11分台の長尺曲2曲にチャレンジしている辺りが、無駄にヘヴィで長尺曲ばかりになってしまった本家夢劇場への彼等なりの返答のように思えます。

全体的には夢劇場フォロワーなサウンドのままだが、前作よりメタリック度が少々薄れ、複雑に展開するフュージョン的軽めなサウンド・パートを是とするか非とするかで、本作の評価は変わってくるのじゃないでしょうか?

今のシーンで考えると、哀しいかな既に古い形態のプログレHMサウンドという事になるのでしょうが、良い物は誰がなんと言おうと良いので、是非とも早くこのままのサウンドを発展させた3rdを届けて欲しいものです(*´ω` *)

あ。まだまだこの2nd、自主制作盤ながら廃盤にはなってない模様ですので、原盤をちゃんと入手出来ますよ。お早めに!
まぁ、手間ならDLでポチるのも手でしょうけどね…
[PR]
# by malilion | 2016-10-25 01:53 | 音楽 | Trackback

最新作が好評で過去作がリイシュー? DRIFTING SUNの2ndが再発!


DRIFTING SUN 「On The Rebound」'98 c0072376_0483543.jpg

最新作「Safe Asylum」'16が秀逸な出来だった彼等の、長らく廃盤だった98年リリースの2ndが、Remix&Remastering、ジャケット(ロゴも)も新たな新装盤がリイシューされたので即GET!

フランス人キーボーディスト Pat Sanders率いる多国籍ユニット5人組でアルバム・リリース毎のメンバーチェンジはお約束とばかりに、86年デビュー作から2年後リリースとなった本作2ndでは、ベーシストを除く全メンツが総入れ替えされている。

この時点では、1stの方向性のままに、リリカルなピアノやシンセをメインにした所謂ネオ・プログレ&ポンプな叙情的メロディアスだが軟弱サウンドを披露しているオブスキュアなマイナー・インディバンドに過ぎない。
そのせいもあってか、この後長い活動休止期に入る…

フランス人が中心だからなのか、UKポンプとは若干毛色の違う哀愁を帯びたユーロ・ポンプサウンドを披露している点は個性だろう。

今で言うシンフォ系サウンドになるのだろうが現在主流となっているシンフォサウンドの典型ほど重厚でなく、ポンプらしい軽めなサウンドで、アコギを爪弾く優美さや、リリカルで涼やかなキーボードの音色が軽やかに絡むポイントなどに、現在のバンドの姿が窺えて面白い。

当時、全世界で既に夢劇場症候群の嵐が吹き荒れていた事を考えると、HM色や夢劇場色を廃した懐古的ポンプサウンドや、ポンプ系によく居る線の細く声量のないハイトーン系な癖のあるヘッポコ・ヴォーカル(ちょいシアトリカルなのはFISHの影響?)も、逆に味に思えるから不思議だ(w

最新作が好評で旧作もリイシューしてくれたのか、良ければこのまま1stもRemix&Remasteringでリシューして欲しいものである。
やっぱかなり古いインディ音源だし、今の耳で聞くとかなり悪い音なんですよね…(つд`)

最新作が好評とは言え、相変わらずマイナー・インディバンドの自主製作盤なのに変わりはありませんので、お求めの方はお早めに! c0072376_049721.jpg
[PR]
# by malilion | 2016-10-24 00:42 | 音楽 | Trackback

やっと来た!SAGRADO映像作第二弾!('(゚∀゚∩


SAGRADO CORACAO DA TERRA 「Part 2 ~Flores Do Eden~」'16 c0072376_2293822.jpg

ブラジルの至宝サグラドの、長らく待たされたLIVE映像DVD作の第二弾がリリースされたので速やかにGET!

第一弾が2013年リリースだったので、3年ぶりに続編作がリリースされた事になりますね。
も~、遅いですよぉ、ヴィアナ先生~(*´ω` *) 首が長くナリスギタ…

第一弾作では、初期の3作品の曲が中心の構成で、かなり古めかしい映像を届けてくれた訳だが、続編となるこのPART2では、01年、02年、05年のブラジルでのLIVE映像を収録した約80分ヴォリュームたっぷりな映像作品となっている。

4th「GRANDE ESPIRITO」、00年の5th「A LESTE DO SOL、DESTE DA LUNA」、03年の「COLETANEA 1 & 2」からの楽曲をメインに、さらに3rd収録の「The Central Sun Of The Universe」も情感豊かにたっぷりと熱演してくれているので、ファン垂涎なマスト・アイテムでしょう。

流石に第一弾作より映像も音質もグレードアップしているものの、まだワイドサイズでない映像に時代を感じますねぇ。

第一弾と変わらず、激しいアクションが有るわけでも無く、派手なパイロが炸裂する訳でもないので、見た目的に地味な映像作ですが、ファンにとっては遠いブラジルでマルカス・ヴィアナ率いるサグラドの当時の活動状況を目にする事が出来るだけで感無量なのですよ(*´ω` *)
それにしても、フロントの女性(!?)ヴォーカルがスキンヘッドなのが、ちょっと怖い…折角の美声なのに…(汗

殆どインスト作ばかりプレイされるので、宛らフュージョンバンドのようですし、観客も静かに聞き入っている為か歓声も曲終わりに聞こえる程度で余りロックバンド的な生っぽさは感じられないんですが、エレクトリック・ヴァイオリンとエレピで紡ぐヴィアナ先生の指先から生み出される壮大でドラマチックな音世界が華麗に繰り広げられる様を見れれば、神秘的でシンフォニックなメロディを堪能さえ出来れば、そんな事は些細な事なのです。

まぁ、不満としては出来る事ならベストチョイスな演奏やイメージ映像をミックスした作品でなく、頭から丸ごと収録した純粋な生のLIVE作品も見せて欲しいと言う事くらいでしょうか?
本作でもちゃんとベースやドラムスのソロパートも収録してるんだし、お上品なだけでないロックサイドなプレイも正直みたいよねぇ~
オールスタンディングでない会場にも関わらず、05年映像でその片鱗が窺えるだけに、是非見せて欲しいっ!

この分ならまだまだ映像データは残っているでしょうから、今度はもっと早くPart3映像作を届けて欲しいものです。
[PR]
# by malilion | 2016-10-23 22:04 | 音楽 | Trackback