カナダの実力派シンガー Rob Morattiのソロ第二作目をGET!


ROB MORATTI 「Transcendent」'16 c0072376_2513360.jpg

カナダの実力派シンガー Rob Morattiが約5年ぶりのリリースとなる待望の2ndソロアルバムを、随分遅れてGET!

まぁ、元SAGAという肩書きだけでなく、これまでリリースしてきたFINAL FRONTIERでの素晴らしい作品や、前ソロ作の出来を知っていると、慌てて購入する必要のない安全牌なのは確定なんで、半年ほど購入が遅れてしまいました。

「超越」とは、またご大層なアルバムタイトルだが、そのブライトでクリアーなサウンドとハイ・クオリティな楽曲の隙無い完成度を耳にすれば、それもあながち間違いでないと思えてくる Rob Morattiの自信の程が窺える渾身の一作だ。

前作「Victory」は近年希に見るメロハーの大傑作だったが、本作も負けず劣らずの素晴らしい安定感あるAOR作で、ファンならずともメロハー&AOR好きならば間違いなく押さえておくべき一品だろう。

相変わらずの Steve Perryばりな艶やかで瑞々しい伸びやかなハイトーン・ヴォイスがタップリ堪能でき、スムーズで美しいメロディー、キャッチーでフックを生み出すギターリフ、涼やかに楽曲を飾る控え目でクリアなキーボード、そして退屈さを打ち消すそつないギターソロと、前作に引き続き参加の名手 Tony Franklin(B:exTHE FIRM、exBLUE MURDER他)に、Fredrik Bergh(Key:STREET TALK、BLODBOUND)等のゲスト・ミュージシャン達のセンス抜群な演奏が華を添える、充実の仕上がりとなっている。

どの楽曲もキャッチーでフック満載なのは当然で、その上で哀愁漂う切ないメロディアスな楽曲や30年前のラジオヒット曲を取り上げていたり、穏やかでキャッチーな80年代風の楽曲等々と、メロディアス・ハードポップの範疇内でバラエティ豊かな楽曲が収録されている文字通り洗練されたモダンメロディアス・ハード・ポップ作で、その完成度は彼が今までにリリースしてきたアルバムの中でもトップ・クラスなのは間違いない。

音が良いアルバムなのもAOR愛好家には嬉しいポイントだろう。

まぁ、ちょっとリズムが単調に感じるのと、少々 Rob Morattiの甲高すぎるハイトーンが耳に突き刺さるのに閉口させられる場面はあるけど(w

いやー、なんだか妙に夏っぽい、スカッと爽快に突き抜ける青空を連想させるアルバムで、聞き終わった後に清々しい気持ちになれるんですよね~(*´ω` *)

ホント、お薦めです♪
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# by malilion | 2016-12-06 02:45 | 音楽 | Trackback

16年ぶりのKANSASの新譜!今頃GET!


KANSAS 「The Prelude Implicit」'16 c0072376_1164557.jpg

今やUSAを代表するメジャー・プログレッシブ・ロック・バンドと言っても過言ではない彼等が、前作「Somewhere to Elsewhere」'00以来16年ぶりに通算15作目(LIVE、BEST含まず)の新譜をリリースしたのを、ちょい遅れてGET!

なんと言っても本作最大の話題は、フロントマンの交代でしょう。

2014年にバンドを脱退した Steve Walshに代わり三代目フロントマンに迎えられたのは、元々KANSASフォロワーだった同じ地元のバンド元SHOOTING STARの Ronnie Platt(Vo&Key)で、彼がリード・ヴォーカルを務める初のスタジオ・アルバム作であります。

いつの間にやら7人組の大所帯バンドになっていた彼等、当初からの“売り”であるツインギター&ツインキーボードにヴァイオリン入りという体裁はしっかり保たれていて、ファンには嬉しい事だろう。

ただし、長い歴史を誇るバンドだけに当然なのだけど、もうオリジナルメンツは、Phil Ehart(Ds)と Rich Williams(G)の2人、86年の再結成以降のメンツである Billy Greer(B)を入れても古参メンツは3人のみという、もはや新メンバーの方が数が多い殆ど別バンド状態なのだが…(つд`)

長らくバンドの顔でありメインソングライターであった Steve Walsh(Vo&Key)も、KANSASをKANSASたらしめていたバンドの頭脳とも言うべき Kerry Livgren(G)も居ない彼等が一体どんな音を出すのか? 怖さと期待が入り交じった気持ちで、『暗黙の序曲』という如何にもなニューアルバムのタイトルに期待が膨らむものの大好き過ぎるバンドだけに中々この新譜を買う事が出来ませんでした…

で、注目の Ronnie Plattの歌声はと言うと、わざとなぞっている部分もあるでしょうしコーラスの為かもしれませんが、全体的に現在はCCM系で活躍している二代目フロントマンの John Elefante(Vo&Key)っぽい(特に低音が)歌声のように聞こえます。

声を張り上げるハイトーン・パートではちょい Steve Walsh(Walshのようなハスキーさは皆無)っぽい、という感じで、つまりリーダーの Phil Ehartの好みの歌声がこの声質なんでしょうね。

で、内容ですが、正直再結成第一作を聞いた時のような衝撃的な変化は感じない。

過去のKANSASを特徴づけている音楽的テクスチャを集めて再構築し、主要メンバーのいない楽曲を過去のKANSAS風なサウンドに無難に纏め上げているといった印象で、新しい変化を押しだした冒険作のようには思えなかった。

まぁ、歴史あるバンドだし、再結成作のようにいきなりHM系(汗)へ音楽性を変えられるより、過去作のフォーマットを踏まえつつ新しい試みや新要素を Ronnie Platt(Vo&Key)、Zak Rizvi(G)、David Manion(Key)の新顔3名が随時持ち込んでくる、と言った今作のような創りの方が旧来のファンに受けがいいのは確かだろう。

比べるのはフェアじゃないと重々承知してはいるが流石に全盛期のプログレ的な難解に展開する楽曲ながらもキャッチーでポップという奇跡的な完成度のアレンジや展開を聞く事は叶わず、再結成し、新メンバーの脱退や、旧来のメンバーの復帰、そして再びの脱退などなどのゴタつきを経て、衝撃的な変化より安定性を求めた結果がコレだろうし、個人的にもKANSASに求められているのはコレだと思いますので不満はそれほどありません。

如何にもKANSASという叙情的で繊細なメロディを紡ぐ David Ragsdale(Violin&Vo)のヴァイオリンと、これまた定番というリリカルなピアノが楽曲のバックで控え目に鳴っているのを聞いただけでも、もうホントに待ちに待ってた妙に郷愁を誘う“アノ”KANSASサウンドですから(*´ω` *)

まぁ、再結成作のような度肝を抜く大変化ってのも多少は期待してたんだけど…(汗

ファンにとっては感無量だろうが、そういった贔屓目無しにみると、今一つメロディにも楽曲の構成やアレンジにも、心惹かれる部分が少ないのが本作といった印象なのは免れないだろう。

月並みだが、ここからどう歴史有るサウンドを変化させていくのか、が肝だと思う。
次作こそ、本当に本当の勝負作だろう。

バンドはアルバムリリース後に北米ツアーを行う予定らしく、1976年リリースの4thアルバム「Leftoverture(邦題:永遠の序曲)」の発売40周年を記念した全曲再現ライヴ・ツアー(!?)との事で、また新アルバムからの楽曲も披露される予定だと言う。

ぐああああ! 観たい…orz

日本には、来てくれないの?(つд`)

カンサス・グレイティスト・ヒッツJAPAN TOUR 2001以来観てないんスよぉ…orz
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# by malilion | 2016-12-05 01:08 | 音楽 | Trackback

13年ぶりに70年代イタリアン・プログレバンドCONSORZIO ACQUA POTABILEが新譜リリース!


CONSORZIO ACQUA POTABILE 「Coraggio E Mistero ~Limited Edition~」'16c0072376_1143165.jpg

2013年の40周年記念特殊仕様ブックレット付き4枚組アーカイヴ限定作の濃厚過ぎる興奮がまだ冷めやらぬ、70年代の生き残り組ベテラン・イタリアン・プログレバンドの4thスタジオ・アルバムが13年ぶり(!)にリリースされたのでGET!

ヴォリューム満点のアーカイヴ作を出したし、てっきり今度こそ本当に解散したのかもと思ってましたので、ファンにはこの新作嬉しい驚きでしょう(w

70年代の凝った装丁のジャケを思い起こさせる、変型観音開き紙ジャケット&インナースリップ仕様の限定盤の出来が、如何にも70年代プログレ作、っていう趣を増して実にいいですねぇ♪
通常のプラケース盤もあるようですが、やはりここは迷わずこの限定盤をGETしましょう。
このバンドにはこの時代がかった変形ジャケが実に似合います(*´ω` *)

元々ツインギターにツインキーボード、そしてフルート奏者入りという8人組の大所帯の彼等ですが、さすがにこのインターバルでメンバーチェンジが起きてしまった模様で、本作からドラムとキーボードの片割れがチェンジしている。

そしてメンバーチェンジではないものの、本作一番の話題と言えば70年代からの生き残りイタリアン・プログレバンドJUMBOのヴォーカリスト Alvaro Fellaをゲストに迎え全編に渡ってその歌声をフィーチャーした初の9人編成での製作となっている事だろう。

何を思って同郷バンドから Alvaro Fellaをフロントに迎えての製作なのか定かではないが、やはりバンド成立当初からヴォーカルが弱い(Maurizio Mercandinoの歌声は癖がなくマイルドで聞き易い反面、強烈な個性には欠ける?)という長い間の弱点を彼等自身もよく理解していて、そこを強化すべくこのゲストを迎えたと考えるのが妥当ではないだろうか?

その Alvaro Fellaの暑苦しくもパワフルな歌声を得た事によって、良くBANCOスタイルと言われてきたものの実はそれ程似ていなかった彼等元来のクラシカルな70年代プログレ・サウンドが一気にヴィンテージ色を濃くし、ここに来て本当にBANCOっぽく聞こえるサウンドになってしまったのにまず驚かされた。

どこまでもメロディアスで繊細なキーボードと優雅なアコギの爪弾き、そしてリリカルなフルートの音色が絡む匂い立つような叙情感をメインにした彼等のサウンドが、元々パワフルというタイプでなかったが故BANCOっぽくなかったのに、新ドラムスも併せてパワーを得る事によって以前のカラーが打ち消された結果なんでしょうかね?

そして、本家BANCOが看板であった Francesco Di Giacomoの歌声を失う悲劇に見舞われて開店休業状態な今、彼等がこのスタイルのサウンドを推しだして来たと言う事は、BANCOのサウンドを受け継ごうと言う意志の現れなのだろうか…(汗

なーんて、これは邪推しすぎですね。

そもそもが借り物のフロントマンだし、本作のサウンドもまんまと言う訳でなく、40周年記念作のDisc3収録の数曲でその変化の予兆を感じさせていた、ちょっとグリフォンのような中世風サウンドとJAZZっぽいキーボードサウンドが聞く事が出来た楽曲のテイストが本作でも至る所で感じる事が出来て面白い独自性を確立しつつある模様だし、これだけのベテランが今さら他の有名バンドのコピーに成り下がる訳もないのだから。

それにBANCOのように活動途中で音楽性がポップに変化したり、主要メンツが抜けたりもしてない、純然たる70年代プログレを一貫して延々と演奏し続けてきている彼等の方が、むしろ本流とも言えるのだし…

ともかく、これまでの彼等のどこか野暮ったくマイナーだった古式ゆかしい70年代プログレ作風とは明らかに印象が違う本作、これまで彼等の印象が宜しくなかった王道イタリアン・プログレ・ファンにこそ聞いて欲しいですね。

以前のように古臭すぎず、かといってモダン化の度合いも程々な、パワフルで濃厚な直情イタ公ヴォーカルをメインに据えつつツイン・ヴォーカルをフィーチャーし、70年代HR風のヘヴィなギターがピリリと楽曲を引き締め、プログレ・ファン大好物の鍵盤がツインで所狭しと引き倒しつつ引き際も弁えていると言う、動と静が怒涛の如く渦巻き一大絵巻を描き上げるこの新作、如何にもなドラマを感じさせるジャケといい、『勇気とミステリー』というタイトルといい、イタリアもの好きグレファンに、是非お薦めですぜ!
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# by malilion | 2016-11-28 01:08 | 音楽 | Trackback

GALAHADのポーランド盤アナログ付属の限定音源が単品リリース!


GALAHAD 「A Curious Companion ~Demos & Cuts From Empires~」'16c0072376_1934342.jpg

UK産第二世代ポンプ・バンドの代表格になりつつある彼等の、2007年作「EMPIRE NEVER LAST」の2016年リリースPoland:Oskar盤LP+CD(2LP+CD)3枚組限定盤(ブルー・ワックス)に付与されていた7曲入Bonus CDが単体リリースされたので即GET!

ただ残念な事に、純然たる初出し音源集ではなく、その殆どが「EMPIRES NEVER LAST」のツアーLIVE映像作「Live in Poland ~Resonance~」'06のDVDにオーディオ・トラック(セッション音源集)として収録されている音源なので、熱心なGALAHADファンならアナログLP購入以前に既に本作の音源は入手されている事と思う。

そうでない方にとってはCDRとは言え、(10年越しで)単品での音源リリースとなった事は喜ばしい事だろう(*´ω` *)

この手の未収録音源等を比較的コンスタンスにリリースする彼等にしては、単品リリースにこれだけインターバルを開けたのは、やはり曰く付きの Lee Abraham(B)が在籍していた時期の音源だからなのだろうか…(汗

また前記のツアーLIVE映像作を所有されている方も、一曲だけ「Live in Poland ~Resonance~」に収録されていないデモ音源があるので、ポーランド盤LPと同一の紙ジャケットとソレ目当てで入手されるのもありかもしれない。

01. Empires Never Last Part2(Demo)
02. Sidewinder(Abridged Demo)
03. Spineless(Demo)
04. Termination(Instrumental Demo)
05. This is Where I Come From(Mellotron Showcase)
06. Wagging Tongues(Selected Moments of Madness)
07. Empires Never Last(Vocal、Piano and Mellotron Demo)

因みに「Live in Poland ~Resonance~」'06に収録されていて、こちらに収録されていない音源もあるので、マニアは両方入手する事をお薦めする。

まぁ、元々どう考えてもコアなファン限定なマニア向けニッチアイテムだけどね(w

メロトロンの音色をたっぷり楽しみたい方は是非!
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# by malilion | 2016-11-26 18:57 | 音楽 | Trackback

イタリアン・ゴスシンフォ・バンドPRESENCEが8年ぶりにホラーチックな新譜をリリース!


PRESENCE 「Masters and Following」'16 c0072376_2010577.jpg

近年はイタリアン・プログレの大御所OSANNAとのコラボレートでの方が有名な、ナポリの歌姫こと Sophya Baccini嬢を擁するイタリアン・ゴシック・シンフォ・バンドの8年振りとなる2枚組6th(EP、LIVE含まず)アルバムを即GET!

元々キーボード入り5人組で活動開始したが3rd時点でバンドメンツが3人になってしまい、本作でも固定メンツは、Vo、G、Keyの3人のみで、引き続きリズム隊はゲストを迎えての製作となっている。

今となっては Sophya Baccini嬢が活躍する邪悪でシアトリカルなイタリアン・ゴシック・シンフォ・バンドとして活動30年に届かんとする大ベテランだが、EP(未だに未CD化…)デビュー当初はシンフォやプログレな味付けをほんのりするダーク・イタリアンHRバンドで、情熱的でオペラチックな美声を披露する紅一点 Sophya嬢のパフォーマンスに焦点を絞ったサウンドメイキングへ移行する過程でシンフォ度が増していき、リズム隊を慢性的にセッションマンで穴埋めするようになる時点で完全にシンフォ・サウンドへバンドサウンドが変化していったのだから面白い。

前作ではその名残なのか、RAINBOWの『Gates of Babylon』を濃密なイタリアン風味を加味したカヴァーをしていたが、本作に至ってはなんとJUDAS PRIEST(!?)の『Freewheel Burning』を華麗なキーボード入りの幾分不気味にアレンジしたカヴァーで披露してますね(*´ω` *)

もしかして、Sergio Casamassima(G)も Enrico Iglio(Key)も、ホントは初期のHR/HM路線に未練タラタラなんじゃないの?(w

個人的にはパワフルな美声を披露する Sophya Baccini嬢がサウンドを引っ張るストレートな初期HRサウンドの方が好みだったが、本作のようなシアトリカルで複雑なサウンドアプローチや、妖しく密やかな囁きや啜り泣き、そして時に天使のように穏やかで優しげで時に悪魔のような不気味な狂気を孕んだ、正に変幻自在に七変化するオペラチックな歌声が一気にダークでメランコリックなホラー物語へリスナーを惹き込んでいく、重厚なオーケストレーションをがっつりフィーチャーしたイタ公専売特許のクラシカルな中世音楽色や淫靡な退廃の美学をプンプン漂わす邪悪で濃密なゴシック・シンフォ・サウンドも嫌いじゃありません。

まぁ、イタリアの70年代ホラー映画のような不気味な館のジャケが、そのサウンドを耳にする前から雄弁に本作の内容を物語っておりますね。

Sophya Baccini嬢の艶やかな美声ばかりクローズアップされるバンドですが、ハードタッチでエモーショナルなギター・プレイやテクニカルなプログレッシヴ・タッチのオルガンや華麗なピアノの鍵盤プレイも含め、彼等の創り出す深い陰影の有る緻密なユーロテイスト全開なサウンドは実際かなりの聞き物ですよ?

さらに本作で迎えられたリズム隊(ドラムはオリジナル・ドラマー)がかなりいい仕事をしており、いつになくパワフルで渦巻くようなダイナミックなリズム・セクションを形成し、ソリッドな重低音の厚みを楽曲に与えている点も見逃せないだろう。

ボーナスLIVEディスクには、ローマでのLIVE音源8曲と、ORCHESTRALと題された6章仕立ての優美でミステリアスな組曲を収録しているので、本編アルバムで食い足りなかった奇特な方も、彼等の濃厚なイタリアン・ゴスシンフォ・サウンドを胸焼けするまでタップリ堪能出来ること請け合いだ。

地味に映画サントラの作業をしている為か、Sophya Baccini嬢のソロ活動が捗っている為か、はたまた世界的に見て悲しいかなPRESENCEが未だにドマイナーな存在(涙)な為か、どんどん寡作化している彼等ですが、次はこんなに待たせないで新作を届けて欲しいですね。
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# by malilion | 2016-11-21 20:02 | 音楽 | Trackback

ポーランド産モダン・ダーク・シンフォバンド LIZARDが新譜をリリース!


LIZARD 「Troche Zolci Troche Wiecej Bieli」'16 c0072376_17525774.jpg

ポーランドのプログレ雑誌の購入者特典として付属した非売品(単品リリースもある模様だけど…)リリース作、3年ぶりのアルバム6th(LIVE作含まず)を、やっとこGET!

相変わらずキーボードとドラムスを始めメンツが一向に安定しない彼等だが、今回はドラムスがチェンジしている。

3つの組曲を核とする5部構成のコンセプト作な為か、本作はキーボード、トランペット、サックス、クラッシックギターといつになく多数のゲストを迎えて製作されている。

東欧らしい仄暗い情念をたたえた、ほんのりオリエンタルな物悲しいイントロから一転、ムーディな分厚い男女混声コーラスへ雪崩れ込む導入でいつもの彼等の作風との違いを予感させ、うねる野太い邪悪なベースとヒステリックで不気味なサックスの絡み合うバックで暴れ回るタイトなドラムスを聞く頃には、前作でダーク一辺倒で辟易させられた今風の渋すぎるモダン・サウンドからの変化を確信する会心の一作だ。

当初は、バンド名から察せられるように後期クリムゾンからの影響を強く感じさせる硬派サウンドだったが、東欧特有のモダン・ダークネスさに塗りつぶされた鬱で悶々と重苦しい前作5thの作風を幾分残しつつ、個人的に彼等の作品で一番お気に入りな4thで感じられていたメロディアスさを再び強く押し出した打ち込みも多用するメタリックなプログレHRサウンドへ劇的に変化している('(゚∀゚∩

予想外に大活躍しているゲストのトランペットがジャージィな香りを振りまき、以前の清涼感も合わせ持ったエキセントリックで奇妙な作風をさらに一歩モダン化させた硬質なサウンドの上を、前作でのヘッポコな怪しく歌い上げるスタイルから一転、ある時は怪しく囁き、ある時は力強くシャウトする七変化のヴォーカルが大活躍しているのに驚かされた。

前作のヘタウマ・ヴォーカルは、コンセプト・アルバムに引っ張られて、あんな為体になったんですね…ヘッポコとか言うてゴメンよ('A`)

大活躍のゲスト陣に触発されたのか、これまでになくハードにメロゥにダークな叙情を発散させつつ、ピリリとした刺激に満ちたツイン・ギターが縦横無尽に交錯し、渾然一体となってパワフルなサウンドを生み出すスリリングな技巧あふれるリズム隊と、雨煙で霞むような淡くほんのりダークでデリケートなキーボードの音色が楽曲を包み込み、重厚にして華麗な東欧風モダン・シンフォサウンドを生み出す事に成功している。

彼等のファンは元より本作を入手するでしょうけど、前作の鈍色モダン・ダークネス・シンフォなサウンドを耳にして彼等をフォローするのを止めてしまった方に、是非この新作はチェックして欲しいですね!

所で1990年結成という事で25周年をバンドサイトで記念している模様ですが、何か企画盤とか出すんですかね?
なにせポーランド盤は、只でさえ入手しにくいブツなんで、何か出すなら限定とか止めて欲しいなぁ…('A`)
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# by malilion | 2016-11-19 17:46 | 音楽 | Trackback

安心の良作 UKシンフォ・バンドJADISが新譜をリリース!


JADIS 「No Fear Of Looking Down」'16 c0072376_20521393.jpg

1984年のカセット音源デビュー以来、ポンプからシンフォニック・ロックへ時代と共に音像がモダン化しても、ひたすらメロディアスでシャープなサウンドなのに変わりない、ベテランUKシンフォ・バンドの前作「See Right Through You」以来4年振りとなる9枚目(LIVEとBEST含まず)の新作スタジオ・アルバムが届けられた。

前作で初期メンツ2人が再び脱退してファンを泣かせたが、本作では John Jowitt(B)の復帰は叶わなかったが、JADISサウンドの鍵を握るもう一人と言っても過言ではないオリジナル・キーボーディストの Martin Orford(Key、flute、Hurdy Gurdy、back Vocals etc...)が無事IQから再々復帰を果たしているのがファンにとっては何よりの朗報だ。

元々メンツが流動的なバンドではあるが、唯一のオリジナルメンツでありリーダーである Gary Chandler(G、Vo、Key)のエッジある泣きのロングトーン・ギターとソウルフルなヴォーカルが生み出すフックある歌メロのキャッチーさ、そして爽快感あるバンド・サウンドに些かの翳りも見えない。

まぁ、流行に惑わされず30年近く地道にJADIS一筋で活動を続ける頑固一徹な彼が、早々路線変更するはずもないとファンの皆さんならよくご存じの事だろう。

そんな訳で英国リリシズム溢れる美しいアンサンブルを聞かせる基本的サウンドに変化はないものの、フロイドっぽいサウンド・アプローチだったり、フォーキーなタッチだったりと、幾つか新しい試みに挑んでいる楽曲も見受けられる。

また、Martin Orfordが復帰してアルバム制作を行った影響か、3年がかりとタップリ時間をかけて製作された為か、前作よりググッとシンフォ度が増して深みのある穏やかでスケールの大きな、ちょっとダークさも増したサウンドに纏められているように感じられた。

その変化のせいか、Gary Chandlerのギター・プレイもHR的なハードなプレイが前作では聴かれたのに、本作ではその手のリフやHR的なアプローチのサウンドは聞こえてこない。

さらに強引に不満点を上げるとすれば、余りにもコンパクトに隙無く楽曲が組み上げられている為か、アルバムが、あっという間に終わってしまう事くらいだろうか…って、これ前作の時も言ってた気がしますね(汗

ともあれ、ファンは即買い、UKシンフォ・ロック好きも安心して手をだせる、安定良質な一作と言えるでしょう。
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# by malilion | 2016-11-18 20:43 | 音楽 | Trackback

南米のJETHRO TULL!? CALIXが9年ぶりに新譜をリリース!


CALIX 「Caminhante」'16 c0072376_2134466.jpg

海外では南米のJETHRO TULLと呼ばれているフルート奏者を擁するブラジル産5人組シンフォ・バンドの再結成第一弾、3rdスタジオ・アルバムがリリースされたので即GET!

前LIVE作「Ventos De Outono- Ao Vivo」'07 から9年ぶりの音源リリースとなるが、この手のシンフォ・バンドにありがちなメンバーチェンジが勃発していないのは欧米のバンドとのコミュニティーの違い故か、メンバー同士のフレンドシップ故か。

これまでに3枚の音源をリリースしている彼等だが、そもそも解散と言うより各メンバーが他のミュージシャンとのコラボを優先したが故にバンドが活動停止状態になっていただけとの事なのでメンバー間に怨恨のようなものは存在せず、再結成と言うより活動再開と言った方がより正確かもしれない。

で、内容の方はと言うと、バンドロゴがモダンでシンプルなデザインに変わってるのを見て戦々恐々としましたが、これまでのアルバムよりヴォーカルが幾分前に出てくるミックスなのと、ヘヴィなギターがこれまで以上に耳につく若干の変化は見受けられるものの、ジェントリーなポルトガル語のツイン・ヴォーカルがポップな歌メロをハモって歌い上げ、そのバックでリリカルで優美なピアノとちょっと70年代HRっぽいツインリードのギターが情熱的に絡み合い、その間を軽やかなフルートが涼やかに駆け抜けるという、バンド初期からのスタイルに少しの変化もないので、ファンの方は安心して購入して欲しい。

ブラジル産らしくサグラド風なシンフォニック・アレンジ(1stでカヴァーしてる)やUKロック的な翳りのあるウェットなメロディ、そしてほんのりヴァナキュラーな香り漂うアコースティカルな淡い美メロが本作でも相変わらず楽曲に散りばめられていて、ゆったり奏でられる薫り立つようなメロディが実に官能的だ。

まぁ、メンバー集合写真に飼い犬コリーというファニーさ全開(笑)な1stのジャケを見るまでもなく、お国柄のせいか暗く陰鬱なイメージは皆無な、どこかユーモラスささえ漂う明るく朗らかなサウンド・イメージなので、ユーロ系や北欧系の冷たく透き通るようなシンフォニック・サウンドをお好みな方には向かないかもしれないが、このフルートが導く叙情的で優美なメロディと小気味良いピアノが奏でるポップでファンタジックな穏やかで癒やされる楽曲の数々を耳にしないのは惜しいですよ?

自主製作盤ながらアマゾンでも取り扱ってたりしますので、ご興味ある方は一度チェックしてみて下さい。
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# by malilion | 2016-11-14 20:59 | 音楽 | Trackback

21年ぶり再結成作をヴィンテージ・イタリアン・プログレバンドNUOVA ERAがリリース!


NUOVA ERA 「Return To The Castle」'16 c0072376_14503837.jpg

正統派イタリアン・プログレバンド4人組の21年ぶりとなる通算5作目のスタジオ・アルバムがリリースされたので、そそくさとGET!

前作「Il Passo Del Soldato 」'95 は国内盤もリリースされていたので実際に手にした方も多いと思うが、まさかのバンド復活は嬉しい驚きだろう。

まぁ、お察しの通りメンツは Walter Pini(Key)のみ残留で、3rdで脱退した Alex Camaiti(Vo&G)が復帰している以外メンツは一新されているので最早別バンドとも言えるかも…(汗

Alex Camaitiが脱退した後の4th「Il Passo Del Soldato 」ではギタリストを補充せず、新ヴォーカリストのみ迎えたギターレス4人組編成だったが、本作ではオリジナルメンバーの Alex Camaitiが無事復帰してギター入り4人組となっている辺り、やはり Walter Pini的にもこのバンドのフロントマンに相応しいのは Alex Camaitiだと思ったからなのか、21年ぶりの再結成作なんだしオリジナルメンツを一人くらい呼ばなくちゃと思ったからなのか定かではないけど(w

ともあれ、88年デビュー当時から貫いている“70年代イタリアン・プログレ直系サウンドの再現”の姿勢は今回もしっかり堅持されていて、これだけのインターバルにも関わらずその意志に些かの揺るぎもないのはリーダーであり、唯一のオリジナルメンバー Walter Piniの拘りと執念と言えよう。

と言うわけで、モダンなんて言葉はどこにも見当たらず(汗)あえてのヴィンテージ感が楽曲のそこかしこから匂い立つようで、メロトロン系や管楽器系も導入しつつ、メインは当然の如く野太くヘヴィでダークな暴れ回るオルガンとリリカルでシンフォニックな古めのシンセが濃厚に絡み合い、イタ公の専売特許とばかりに情熱たっぷりに愚直に繰り広げられるハードで邪悪なヴィンテージ・イタリアン・プログレサウンド満載の重厚な一品に仕上がっている。

懐古主義と言われようと『イイものはイイ!』と、そんな叫びが聞こえてきそうな一枚だが、古典的イタリアン・プログレ好きには外せない一枚なのは間違いない。

なので最先端のモダンなシンフォサウンドをお求めの方や、ハイテクなインタープレイ飛び交う最新のアップデートされたサウンドをお求めの方は、間違いなくこの一作に手をだすべきではないでしょう。

でも、この如何にもイタリアン作なジャケといい、他では味わえない古臭さが堪らんのよねぇ~♪(*´ω` *)
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# by malilion | 2016-11-10 14:45 | 音楽 | Trackback

USAプログレバンドIZZがセッション集第二弾をリリース!


IZZ 「Ampersand Volume 2」'16 c0072376_131843.jpg

ツインドラムにツイン・フィメールヴォーカルという特異な編成7人組USA産プログ&シンフォ・バンドの Volume.1が04年にリリースされている、その第二弾がリリースされたので即GET!

前作同様、セッション等の未発表曲集だが本作にはLIVE音源は含まれていない。

セッションのアウトテイクとは言え収録されている楽曲は総じてクオリティが高く、アコギの爪弾きにフィメールヴォーカルが乗っかるポップス風な楽曲やピアノの弾き語り、そしてクラッシック風なピアノ独奏の小曲等々、実にバラエティ豊かで方向性も多岐に渡っていて、そこらのB級シンフォ・バンドのアルバムよりも確実に楽しめる出来だ。

とは言え、基本セッション作なのでドラムが入ってない曲が大半でロック作的にはパワー不足なのは否めないし、納められている楽曲はどれも断片的な小曲ですぐ終わってしまい、オリジナルアルバムのような纏まりがある訳でもない。

まぁ、ファン向けなのは間違いないでしょう。

逆にファンにとっては John&TomのGalgano兄弟が中心で創ったデモテープを聞いているような、手の付けられていない宝箱を見つけたようなワクワク感があり、次から次に飛び出してくるこれまで彼等の作品で耳にした事のないプログレッシヴな実験作や、ポップでハートフルな美しい男女ヴォーカル曲などを楽しむ事が出来る堪らない一品と言えよう。

セッション集だからこその、余計な装飾が一切廃された生の音が楽しめ、ヴォーカルを取れるメンツが4人もいる強みである分厚く美しいヴォーカルハーモニーがタップリ楽しめ、個人的には大満足な一枚でした。(*´ω` *)

唯一の不満は、あっさり終わってしまう事くらいかな?
プログレ&シンフォ作かと言われれば、ちょっと違うかもしれないが、このくらいのアッサリ目で(彼等にしては)ストレートな楽曲のピアノ大活躍なヴォーカル中心な歌モノ・アルバムだとサラリと聞けていいねぇ♪ もっと聞きたかったなぁ~
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# by malilion | 2016-11-08 01:24 | 音楽 | Trackback

UKモダン・シンフォHR作なDEC BURKEソロ3rdをリリース!


DEC BURKE 「Book Of Secrets」'16 c0072376_02484.jpg

元DARWIN'S RADIO、元FROST*のギタリスト&ヴォーカリストで、現在はソロアーティストとして活動する英国ミュージシャン Dec Burkeのソロ・3rdアルバムをGET!

バックバンドのメンツは、スウェーデンのシンフォ・バンドCARPTREEのキーボーディスト Carl Westholmのみ残留で他は一新されている。

ドラムにBIG BIG TRAIN、THE ENID、KINOといったプログレ&シンフォ系でお馴染みのバンド遍歴を持つ Steve Hughesに加え、スウェーデンのプログレHMバンドPAIN OF SALVATION の元ベーシスト Kristoffer Gildenlowという名うてのミュージシャンでリズム隊を固めた4人編成で、前作のようにバッキングで女性ヴォーカルを迎え入れてはいない。

その辺りはデビュー当初はウォーム・ハートなマイルド・ヴォーカルで些かパワー不足だったのが否めない歌声に、LIVEを重ねて Dec Burkeが自信をつけた現れなのかもしれませんね。

で、内容の方はと言うと、アルバム・タイトルからも窺えるコンセプト作で、前作同様モダン・ロック路線であるものの、以前のようなモロにFROST*的という感触は薄く、これまでにも増して重くウネるリズムの上で暴れるヘヴィなギターをフィーチャーし、テクニカル且つソリッドでタイトなHR風サウンドを繰り広げる期待以上の充実作だ('(゚∀゚∩

バックのサウンドが著しくパワフルになったのは、やはり強力なリズム隊を得たが故の当然の帰結としても、自信に満ちて力強く歌い上げる Dec Burkeのヴォーカル・パフォーマンスの向上とキーボードを必要以上にフィーチャーせぬ手法とも相まって、本作はシンフォ&プログレ系ミュージシャンのソロ作とは思えぬ、その実にパワフルなサウンドに驚かされる。

前作でのちょっと靄のかかったようなエコー深めなサウンド(ちょい音悪め)が、ソリッドでパンチ力あるクリアサウンドへ変化したもう一つの要因は、ミックスが元GALAHADで現在ソロで活躍中の Lee Abrahamとマスタリングがプログレメタル系でお馴染みなTHRESHOLDの Karl Groomというポイントも間違いなくあると思われますけどね。

勿論、ベテラン・ミュージシャン集団の一作ですからヘヴィでパワフル一辺倒なんて事はなく、いつものように感傷的でリリカルなアコギの爪弾きや、ウェットで物悲しいピアノや、メロトロン、ストリングス(ちょいZEPPELIN風)、合唱等を加えたシンフォニックなパートも織り混ぜつつ、ダークな翳りを帯びた哀愁と叙情性のある、ドラマチックでキャッチーな歌物メロディックHRサウンドを展開しているので『メタル化したのか!?』との危惧の念に駆られる必要はありませんのでご安心を(*´ω` *)

ちょっとユーロ・シンフォ風味のあるプロフェッショナルなUKモダンHRサウンドをお好みの方は、是非一度チェックしてみて下さい。
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# by malilion | 2016-11-07 00:16 | 音楽 | Trackback

淡く優美な叙情派イタリアン・シンフォサウンドの新譜を、ERIS PLUVIAが届けてくれた!


ERIS PLUVIA 「Different Earths」'16 c0072376_2511270.jpg

寡作で地味な存在ながら至高の叙情派イタリアン・シンフォ作をコツコツとリリースし続ける彼等の、6年ぶりとなる4thがリリースされたので素早くGET!

91年にデビューを果たしたものの一端95年に解散し、元メンバー Alessandro Serri(G&Vo)とEdmondo Romano(Sax)によるTHE ANCIENT VEIL名義のデュオで新作をリリースしたが、MELLOWレコード的に余りに内省的で民族音楽やジャズ、そしてクラッシック要素の多いアコースティカル過ぎる内容に危機感を覚えたのか強引(?)に ERIS PLUVIA名義の2nd「The Ancient Veil」'95(リーダーの Alessandro Serriはその辺どう思ってんのかなぁ…バンド的には認めてないっぽいけど…)としてリリースされたアルバムが余りにも繊細で美しく儚げな珠玉の楽曲の数々が納められた絶品(オーボエとサックスの絡みGRYPHONっぽくて最高!)の一作で、即虜になった感動と記憶が未だに色褪せない、そんな彼等の新作が再びこうして届けられた事をまずは歓迎したい。

サックス入り編成5人組でデビュー作をリリースしたものの一般的なユーロ・プログレ作でもイタリアン・シンフォ作でもなくアコースティカルで穏やかなキーボードが活躍しないサウンドの受けがイマイチだったのか間もなく解散し、再結成作(3rd)でフロントマンとドラムスに新メンバーが迎えられたりとアルバム毎にメンツが流動的な彼等だが、6年のインターバルで再びメンツ変動があった模様で、Alessandro Cavatori[Serri](G)と Marco Foralla(B、Key、Ds)のオリジナルメンツの2人のみ(オリジナル・キーボーディストの Paolo Racitiは既に鬼籍。RIP)残し、新たに Roberta Piras(flute)嬢と Roberto Minniti(Vo)という2人の新メンバーを迎えている。

本作の楽曲パートの殆どを Marco Forallaが一人で全てこなしているので純然たるバンド作と見るかは少々疑問も残るが、前作「Third Eye Light」'10 は9年ぶり(THE ANCIENT VEIL作を入れるなら5年ぶり)の再結成作と言う事もあってか心機一転楽曲形態が大幅に変化し、トレードマークだったサックスやオーボエはほぼ聞こえず、メタリックなギターとシンフォなキーボードが活躍する、これまで以上にしっかりとしたヴォーカルの歌モノ・パートが存在する所謂普通のユーロ・シンフォ・ロックっぽい(笑)楽曲が多かった訳ですが、この新作はその前作の方向性のままに初期のようなまったり穏やかなテンポな楽曲にロックっぽさは薄れ、けれど今まで殆ど聞かれなかったダークでヘヴィなギター・サウンドが飛び出してきたりして、きっと彼等のサウンドに馴染みあるファンほど驚かされる事だろう。

個人的には初期の牧歌的なのどかなイメージの楽曲が好みだったが、まぁコレも時代に即した変化と言う事でしょうか?

ま、泣きのギターは嫌いじゃありませんし、物悲しいピアノや憂い漂うシンセ、そしてお約束のリリカルなアコギとフルートに、暖かなオーボエはちゃんとフィーチャーされてますし、そもそもメンツがもう殆ど違うんだから、そりゃ同じサウンドにはならんのもむべなるかな…('A`)

とは言え、多少のバンドサウンドのイメージの変化はあるものの、デビュー作から一貫してフルート要員を含む編成もあってか、どこか牧歌的でのどかなメロディと淡く涼やかなフレーズや、水彩画のような艶やかさや優美さを醸し出すファンタジックでほんのり物悲しい憂いが漂うサウンドはしっかり本作でも受け継がれているので、ファンの方は安心して欲しい。

アルバム・デビュー前のEPの時からサックスやフルート要員を在籍させ、キーボードよりサックスの方が活躍する楽曲が多い事からも窺えるように、彼らは典型的な重厚でド濃厚なバタ臭い正統派イタリアン・プログレ・サウンドではないけれど、静寂の中を漂うかの如き優美さや、穏やかで淡く儚いメロディの美しさを愛でる事が出来る方なら必ずや気に入るロマンチックなサウンドを紡ぐバンドですので、是非一度チェックしてみて下さい!(*´ω` *)
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# by malilion | 2016-11-06 02:43 | 音楽 | Trackback

安定高品質の新譜を今頃GET! FIRST SIGNALの2ndデス!


FIRST SIGNAL 「One Step Over The Line」'16c0072376_21191859.jpg

イタリアが誇るメロディアス・ハード系名門レーベルFRONTIERS RECORDS主導で始動した、名ヴォーカリスト Harry Hess(HAREM SCAREM)と売れっ子プロデューサー&外部ライター陣による話題のプロジェクトバンドの6年ぶりとなる2作目を今頃GET!

このFIRST SIGNALプロジェクトは、高品質なのは折り紙付きの安心作なので、慌てて購入しなくても…と、後回しにしてました(スマヌ

で、FRONTIERS RECORDSの肝入りと言う事で1stにはECLIPSEやWETの Erik MartenssonやHOUSE OF LORDSの James Christianをはじめメロハー系実力派ソングライターやミュージシャンがその名を連ねていた豪華プロジェクト作だったわけだが、本作はバックバンドのメンツや外部ライター陣、そしてプロデューサーもDennis Ward(PINK CREAM69)から Daniel Flores(MIND'S EYE)へと大方の顔ぶれが変わっている。

前作の豪華な楽曲提供陣の質が悪かろうハズも無いのだが、恐らくマンネリを打開する為か、本作はFRONTIERSお馴染みの Alessandro Del Vecchioや Daniel Flores等の楽曲をメインにせず、Daniel Flores絡みの北欧ミュージシャン人脈が活かされたのか Thomas Vikstrom(TALK OF THE TOWN、THERION、STORMWIND、CANDLEMASSetc..)をはじめ、Pete Newdeck(IN FAITH、BLOOD RED SAINTS)、Nigel Bailey(THREE LIONS、BAILEY)、THE POODLESとの共作で知られる Mats Valentin等の作家陣の楽曲をメインに据え、Harry Hessと同郷のカナダ人SW Brian Meloの楽曲も取り上げるなど、前作とは毛色の異なる楽曲を取り揃え、前作を購入したファンにも新鮮味を感じられる工夫を施しているのは、流石メロディアス・ハード系名門レーベル主導作と言った所だろうか。

まぁ、裏方陣の顔ぶれが変わってはいても、元々のコンセプトである『初期HAREM SCAREMファンへ向けての楽曲をHarry Hessが歌う』という方向性に変わりは無く、相変わらず“HAREM SCAREMを彷彿とさせる爽やかにドライヴィンするサウンドはキャッチーにしてフック満載、バラードは甘く切なく美しく、と眩いばかりにドPOPなコマーシャル性の高いHR曲を意識的に収録しているアルバム”という点を十二分に満たしているので前作が気に入った方や高品質なメロハー楽曲を好む方ならば間違いなく満足する一作と言えるでしょう。

ただ、バッキングヴォーカルで前作同様に盟友 Darren Smithが参加している事もあって分厚いコーラス・ワークが楽しめるし、楽曲全体がHAREM SCAREM風味に満ちあふれてはいるものの、プロジェクト作と言う事と制作主導が Harry Hessではないので、バンド作のような一体感やロック作特有の熱さ、そして生っぽいフィーリングは皆無なのが少々残念ではあります。

そして、これは個人的には不満点ではないのですが、FIRST SIGNALの企画コンセプトを考えた場合、初期HAREM SCAREM風サウンドを狙っているはずなのに、本作はキーボードの比重が大きくギターの活躍の場が少なく感じる為か、初期HAREM SCAREMが持っていた煌めくようなアメリカンHR作の勢いよりAOR作のような小綺麗感の方が強く感じられてしまう点と、プロデューサーや裏方陣が北欧系だからなのか、ちょっとノスタルジックな80年代後半の北欧メロハー風サウンドと言うか欧州的な哀愁とウェットさが前作より色濃く楽曲に漂っている為に、微妙にピントがズレて感じられる箇所が多々有り、それがマイナス・ポイントと感じる方がいるかもしれません。

ともあれ、高品質なメロハー作をお求めの方にはプロフェッショナルな作品として強くお薦め出来る一枚なのには変わり有りません。

下手にどこの馬の骨とも分からないB級インディ・バンド作に手をだすくらいなら、このアルバムを購入するのが安牌ですよん(*´ω` *)
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# by malilion | 2016-11-05 21:13 | 音楽 | Trackback

UK産メロハー・バンドCHANGE OF HEARTが華麗に復活!


CHANGE OF HEART 「Last Tiger」'16 c0072376_2342552.jpg

UK産キーボード入り5人組メロハー・バンドが11年ぶりとなる新作4thをリリースしたので、ちょい遅れてGET!

イタリアのメロディック・ロックの名門レーベル Escape Musicの肝いりで Alan Clark(Vo&G)率いるCHANGE OF HEARTが結成された事もあって、デビュー作からHEARTLANDやTHE DISTANCE人脈絡みというメロハー・ファンにはお馴染みの有能な裏方スタッフや外部ミュージシャンを大量に迎えて製作され、キャッチーでフック満載な高品質作をリリースしてきた彼等だが、そのEscape Music主導なプロジェクト体制の弊害か Alan Clarkの拘りが強過ぎる為か寡作で、その為に常にリズム隊が流動的で前作『Truth of Dare』'05 もリズム隊不在の3人体制で製作された訳だが、本作に至ってはデビュー以来バンドの両輪であった Dave Chapman(key)と John Footit(G)まで姿を消し、完全にバントメンツが一新されている。

そもそも Alan Clarkのソロプロジェクト「LAST TIGER」として製作予定だったものが、Escape Musicの入れ知恵で再びCHANGE OF HEARTとして外部ミュージシャンを招聘し製作され、アルバム完成後にメンツが迎えられバンド形態になった事からも伺えるように、本作はこれまでの彼等の作品と比べて出来が著しく違うように感じられ、少々残念な出来となってしまった(つд`)

キーボードが活躍する、英国らしい哀愁漂うメロディとエッジある楽曲という正統派メロディアスHRな作風に違いないのだが、ちょっとハスキーながら頑張って上の方も歌い上げていた Alan Clarkの歌声が太く力強くなったのと引き換えにキーが低くなったように聞こえ、意図的なのか以前のようなハイトーンの歌声を聞かせてくれていない。

さらに以前はたっぷりフィーチャーされていた分厚くゴージャスなバック・コーラスも殆ど聞こえず、渋さと重さを得る代わりに80年代的な煌びやかなキーボードの音色やフック満載だった派手なギターワークが姿を消し、楽曲のメリハリが淀んでイマイチぱっとしない地味な出来となってしまったように思える。

まぁ、98年デビュー当時の華やかさや派手さを今の時代に求めるのも酷な話だろうし、そもそもソロプロジェクト作だったという理由もあるんでしょうが、彼等に求められているキャッチーさや煌びやかさ、ドラマチックな哀愁感を湛えつつもポップで一聴しただけで口ずさめるような親しみやすさといった要素が著しく欠けてしまっている現状、せっかく再始動してくれたのに素直に喜べないのが哀しい…('A`)

メンツがもう全然違うんだからサウンドも全く変わってしまうのも当然だとは思うんですが、やはり大きいのはこれまで裏方の中心だったHEARTLANDやTHE DISTANCEの人脈が本作に関わっておらず、代わって Paul Hume(DEMON、LAWLESS、LIFELINE)の協力を得て製作されている点が本作の変化の一番大きな理由なんじゃないかと予想せずにはおれません。

そもそも Alan ClarkがCHANGE OF HEARTの活動を一時休止させたのが原因とは言え、Dave Chapman(key)と John Footit(G)と仲違いした訳ではなく、彼等自身が関わっているプロジェクトが忙しくて本作には参加出来無かったと言う事なので、出来る事ならば次なる新作では、せめてその2人だけでも呼び戻してリユニオンして再び彼等らしい作品を届けてくれるのを祈って待つしかありませんね…
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# by malilion | 2016-10-29 23:35 | Trackback

ゴッタ煮シンフォ・ロック? GLASS HAMMER新譜をリリース


GLASS HAMMER 「Valkyrie」'16 c0072376_0221657.jpg

USA産シンフォ・バンドの1年ぶりと比較的短いインターバルでのリリースとなった“戦争”をテーマにしたコンセプト作である16thアルバムをGET!

前作まで男女ツインVo編成だったが、本作から長らくヘルプ的に参加していた Carl Groves(SALEM HILL)は不参加で、キーボード入りフィメール・ヴォーカルの5人組という定番の編成に落ち着いた模様だ。

YES関係のアレコレが収まり、前作から露骨なYES臭が薄れてリラックスした軽やかな作風へ移行した彼等だが、続く本作ではさらに楽曲の方向性が拡散し、バンド結成前のRPGゲームミュージック要素からゴスロック、アコースティカルなフェイメールポップス、果てはバンド初期のエマーソン大好きEL&P風味や中期の重厚なシンフォ・サウンドまでと、これまでの活動の総括とでも言わんばかりのゴッタ煮状態になっている。

まぁ、複合的に多くの音楽要素を組み合わせる試みが如何にも“プログレ”だとするなら、さらなる進化を目指しての試行錯誤と好意的に受け取れるが、個人的には音楽性が一曲の中でも万華鏡のようにコロコロ移り変わり過ぎるのを“カラフル”だとか“複雑な展開を駆使した緻密なドラマティックさ”だとかは思えませんでした…
ぶっちゃけ、一聴しただけでは纏まりの無い捉え所の無い駄曲とも思えてしまうのが何とも…('A`)

そのとっ散らかった楽曲のカオス具合をさらに深めているのが、美声の Susie Bogdanowicz嬢を折角フロントに据えたにも関わらず、バンド立ち上げメンツである Fred Schendel(Key)と Steve Babb(B)の2人のオッサン声によるリードヴォーカル・パートが全体の三分の二を占めていて Susie Bogdanowicz嬢はバッキングヴォーカルを僅かに務める程度という、バックの演奏のレベルが高ければ高い程に、そのC級クラスのヘッポコ歌声に閉口させられる目も当てられない事態に…orz

つまりフロントは Susie Bogdanowicz嬢であるハズなのに、バックに2人の下手な男性ヴォーカルが居ると言う、Jon Davisonと Carl Grovesが在籍していたトリプルヴォーカルの態を目指したのだとしたら、コレは余りにお粗末なレベルと言わざる終えない。
って、言うかフィメールVo嫌いな自分でさえ、「もっと Susie Bogdanowicz嬢に歌わせろ! オッサン黙れ!」と思うんじゃねぇ('A`)

多種多様で幅広い音楽性の楽曲を歌い上げるなんて、余程歌の巧いスキルあるヴォーカリストでなければ務まるハズもないと素人でも分かる事なのに、どうしてそんな無謀をしでかしたのか…アーティストにありがちな自己顕示欲に負けたんでしょうか?(汗

終盤の12弦ギターやピアノをフィーチャーした2曲での、スノッブさ漂うシャレオツなフランス・ポップスのようなアンニュイでアトモスフェリックな美麗サウンドの秀逸な完成度と静寂の中を漂う Susie Bogdanowicz嬢の艶やかでリリカルな美声を耳にした方ならば、その思いが一層に強まるハズ…

そもそも Fred Schendel(Key)と Steve Babb(B)の2人のオッサン声がメインだったんだし、今さらそんな事を、と言われる旧来のファンの方もいらっしゃるかもしれませんが、当時は殆どヴォーカルパートもなかったし、歌えるフロントマンも居なかったんだから納得する他無かったンすよ。

ちゃんと歌えるヴォーカリストがいる今現在、その美声を削ってまでヘッポコな歌声を聞かせるなんてナンセンスじゃないですか?

ともかく残念ながら本作は、彼等の作品の中でも最も酷い出来の一作だという感想しかありませんね。

テクニカルだとかシンフォニックだとか、そういう点さえ満たせば後は何でもOKという心の広い方のみ、本作には手を出すべきだと思います。
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# by malilion | 2016-10-28 00:13 | 音楽 | Trackback

今頃購入、PRAYING MANTISの新作デス


PRAYING MANTIS 「Legacy」'15 c0072376_0495254.jpg

いにしえのNWOBHMムーヴメント時から活動する古参UK・哀愁の叙情派ツイン・リードギター・HRバンドの約6年ぶりとなる待望の新作を今頃(汗)購入したので、ご紹介。

まぁ、彼等は“マンティス節”の度合いがどれくらいか、という点しか不安がない良作をリリースしてくれると硬く信じているので、慌てて購入する事もあるまいと後回しにしまくってたらこんな事になってしまいました(スマヌ

もはやバンド恒例となったメンバー・チェンジが再び勃発し、新メンバーにヴォーカリストとドラマーを迎えている。
新フロントマンはCOOPER’INCやPARRISなるバンドで活動し、AYRIONのアルバムへも参加経験のある John“JayCee”Cuijpersと、ドラマーはCHINA WHITEやTERRA NOVAにも在籍していた Hans in't Zandtで、2人ともオランダ人との事。

そして、この新作ですが、トレードマークのカマキリがジャケに復活したのを見て、ファンは胸を撫で下ろした事でしょう。
アルバム・インフォにあるように原点回帰を狙っての懐古的なジャケデザだとしたなら、内容の方もある程度は予想がつくってもんです。

前作「Sanctuary」'09 が一時的な解散状態からのカヴァー・バンドのメンツを迎えての再結成作というイレギュラーな事情もあったし、ダークで退廃的なアルバムジャケからして“いつものMANTIS”でない事はファンならすぐに察した事だろうが、それでも活動再開してくれた事を感謝したはずだ。
なのに、その後まさかの再び長い沈黙が訪れるとは完全に予想外でした…
11年に30周年記念の企画盤「Metalmorphosis」をリリースしているとは言え、次のオリジナル・アルバムが届けられるのに約6年も待たされるとはね…orz

で、待たされたその新作ですが、バンド初期への「原点回帰サウンド」への期待という点に限って言えば、正直満たされなかったと言うのが本音かな?(つд`)

基本的に前作と同一方向性のヴォーカル・ライン重視の甘口メロハー・サウンドが基本スタンスで、華麗なる復活作にして名盤の誉れ高い新フロントマン Colin Peelを迎えてリリースされた「A Cry For The New World」'93 時のようなド派手なツイン・リードが炸裂する“マンティス節”と疾走するHRテイストが少な目なのが少々残念ではあります。

ただ、前作で新フロントマンとして迎えられた Mike Freelandが、これまでのフロントマン達が持ち込まなかった“甘い声質の憂いのある歌声による甘口AORテイスト”という新要素はこの新作でも依然活かされており、叙情的メロディと哀愁漂うドラマチックでスリリングな楽曲展開という旧来の“マンティス節”が、より洗練されモダンになった2010年代に相応しいメロハー・サウンドとして、この新作は完成度が増しているとも捉える事が出来るので、あながちこの方向性が間違っているとも言えません。

まぁ、Troy兄弟も歳を取って落ち着いた結果、AOR風要素が多いサウンドを好むようになった、とも取れるかもしれませんけど(汗
個人的には、彼等のサウンドにAOR要素が多くなるのは好ましくないと思うんですが、モダン度が増した今のバンドサウンドを悪く思えないし、寧ろ「Sanctuary」の方向性をより推し進めるべきだったとも思えるのがなんとも…

この新作においては、如何にもAORシンガーって風貌(汗)だった Mike Freelandに変わって、見たまんまワイルドなHRシンガーという風貌の John“JayCee”Cuijpersの歌声が、前任者の大人の渋みも漂わせる甘口ヴォーカル(Colin Peelに近い)とハッキリ違う、パワフルな野太い中域メインで高音もよく伸びる王道HMヴォーカル・スタイルで、前作でモダン度の増した甘口メロハー・サウンドを80年代風味なHRサウンドへ一気にレイドバックさせる最大の要因になっているのが、また面白いというか複雑と言うか…な、印象ですね。

バンドの土台が今風のモダンサウンドに既に変わってしまったのに、上っ面だけ初期80年代風HRサウンドにした、みたいな微妙な違和感を感じると言えば伝わりますでしょうか? ウーン…

モダン度が増した事でトレードマークの“マンティス節”が弱まって、こぢんまりしたメロディアスHRサウンドに聞こえてしまっているのと言うのも、旧来からのファンにとっては痛し痒しと言う所でしょうね…

とは言え、Troy兄弟が初期サウンドを捨てた訳じゃないのが分かったと言うのもこの新作の大きな意味でしょうし、変わらず活動を続けてくれているという事だけでもファンにとっては有り難い事なんですよ。ええ。

モダンさと旧来の“マンティス節”のさらなるマッチングと完成度向上を祈って、次なる新作を待ちましょう。
今度は、そんなに待たせないでね…(つд`)
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# by malilion | 2016-10-27 00:44 | 音楽 | Trackback

98年の香り…タイムカプセルみたい。SOUNDSCAPEの2ndを入手。


SOUNDSCAPE 「Grave New World」'09 c0072376_1591980.jpg

以前紹介したUSA産プログレメタル・バンドの2ndをやっと入手出来たのでご紹介。

1st紹介の時にも記載しましたが、本作は本来98年に完成していたものの09年までリリース出来無かったアルバムです。

本人達にしてみれば不本意だったでしょうが、その時間差が軽薄なシーンの流行に左右されぬ1stの流れを汲んだ夢劇場2ndの音楽の発展系へと結実したと思えば、リリースまで時間がかかった事も幸運だったとリスナー共々今なら思えるのじゃないでしょうか?

1stと同一方向性ながら、よりテクニカルでダーク、そして少々フュージョンチックなパートや、TVゲーム的サウンドを取り込んだりとイタリアのLABYRINTHのデビュー作で聞けたようなポップな電子音キーボード・サウンドが聞こえ、細かく新しい試みに挑んでいたりします。
元から流行に左右されない思考だったのか、ダークなモダン・ヘヴィネス要素が皆無なのも嬉しいポイントでしょう。

フロントマン Rob Thorneの本家 James LaBrieばりなハイトーンは健在で、本作もポップでキャッチーな歌メロに翳りは見えません。
まんま前作のままでなく、加工したヴォイスでのバッキングコーラスやSE的な声の使用法や、ABWHっぽいと言うかYES風コーラスなんかも聴けたりする、前作では聞けなかった新要素も加味している辺りにプログレ・HMバンドとしてのプライドが窺えますね。

2ndを聞き進めて気がついたのは、実はこのバンドのキーマンはHM的やプログレ的なお約束に捕らわれずちょっと毛色の変わったサウンド・アプローチをするキーボーディスト(つまり Rob Thorne)なんじゃないのか、と。

概ね前作同様グレ・メタル系としては珍しくコンパクトな楽曲で纏め上げられているものの、本作では13分と11分台の長尺曲2曲にチャレンジしている辺りが、無駄にヘヴィで長尺曲ばかりになってしまった本家夢劇場への彼等なりの返答のように思えます。

全体的には夢劇場フォロワーなサウンドのままだが、前作よりメタリック度が少々薄れ、複雑に展開するフュージョン的軽めなサウンド・パートを是とするか非とするかで、本作の評価は変わってくるのじゃないでしょうか?

今のシーンで考えると、哀しいかな既に古い形態のプログレHMサウンドという事になるのでしょうが、良い物は誰がなんと言おうと良いので、是非とも早くこのままのサウンドを発展させた3rdを届けて欲しいものです(*´ω` *)

あ。まだまだこの2nd、自主制作盤ながら廃盤にはなってない模様ですので、原盤をちゃんと入手出来ますよ。お早めに!
まぁ、手間ならDLでポチるのも手でしょうけどね…
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# by malilion | 2016-10-25 01:53 | 音楽 | Trackback

最新作が好評で過去作がリイシュー? DRIFTING SUNの2ndが再発!


DRIFTING SUN 「On The Rebound」'98 c0072376_0483543.jpg

最新作「Safe Asylum」'16が秀逸な出来だった彼等の、長らく廃盤だった98年リリースの2ndが、Remix&Remastering、ジャケット(ロゴも)も新たな新装盤がリイシューされたので即GET!

フランス人キーボーディスト Pat Sanders率いる多国籍ユニット5人組でアルバム・リリース毎のメンバーチェンジはお約束とばかりに、86年デビュー作から2年後リリースとなった本作2ndでは、ベーシストを除く全メンツが総入れ替えされている。

この時点では、1stの方向性のままに、リリカルなピアノやシンセをメインにした所謂ネオ・プログレ&ポンプな叙情的メロディアスだが軟弱サウンドを披露しているマイナー・インディバンドに過ぎない。
そのせいもあってか、この後長い活動休止期に入る…

フランス人が中心だからなのか、UKポンプとは若干毛色の違う哀愁を帯びたユーロ・ポンプサウンドを披露している点は個性だろう。

今で言うシンフォ系サウンドになるのだろうが現在主流となっているシンフォサウンドの典型ほど重厚でなく、ポンプらしい軽めなサウンドで、アコギを爪弾く優美さや、リリカルで涼やかなキーボードの音色が軽やかに絡むポイントなどに、現在のバンドの姿が窺えて面白い。

当時、全世界で既に夢劇場症候群の嵐が吹き荒れていた事を考えると、HM色や夢劇場色を廃した懐古的ポンプサウンドや、ポンプ系によく居る線の細く声量のないハイトーン系な癖のあるヘッポコ・ヴォーカル(ちょいシアトリカルなのはFISHの影響?)も、逆に味に思えるから不思議だ(w

最新作が好評で旧作もリイシューしてくれたのか、良ければこのまま1stもRemix&Remasteringでリシューして欲しいものである。
やっぱかなり古いインディ音源だし、今の耳で聞くとかなり悪い音なんですよね…(つд`)

最新作が好評とは言え、相変わらずマイナー・インディバンドの自主製作盤なのに変わりはありませんので、お求めの方はお早めに! c0072376_049721.jpg
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# by malilion | 2016-10-24 00:42 | 音楽 | Trackback

やっと来た!SAGRADO映像作第二弾!('(゚∀゚∩


SAGRADO CORACAO DA TERRA 「Part 2 ~Flores Do Eden~」'16 c0072376_2293822.jpg

ブラジルの至宝サグラドの、長らく待たされたLIVE映像DVD作の第二弾がリリースされたので速やかにGET!

第一弾が2013年リリースだったので、3年ぶりに続編作がリリースされた事になりますね。
も~、遅いですよぉ、ヴィアナ先生~(*´ω` *) 首が長くナリスギタ…

第一弾作では、初期の3作品の曲が中心の構成で、かなり古めかしい映像を届けてくれた訳だが、続編となるこのPART2では、01年、02年、05年のブラジルでのLIVE映像を収録した約80分ヴォリュームたっぷりな映像作品となっている。

4th「GRANDE ESPIRITO」、00年の5th「A LESTE DO SOL、DESTE DA LUNA」、03年の「COLETANEA 1 & 2」からの楽曲をメインに、さらに3rd収録の「The Central Sun Of The Universe」も情感豊かにたっぷりと熱演してくれているので、ファン垂涎なマスト・アイテムでしょう。

流石に第一弾作より映像も音質もグレードアップしているものの、まだワイドサイズでない映像に時代を感じますねぇ。

第一弾と変わらず、激しいアクションが有るわけでも無く、派手なパイロが炸裂する訳でもないので、見た目的に地味な映像作ですが、ファンにとっては遠いブラジルでマルカス・ヴィアナ率いるサグラドの当時の活動状況を目にする事が出来るだけで感無量なのですよ(*´ω` *)
それにしても、フロントの女性(!?)ヴォーカルがスキンヘッドなのが、ちょっと怖い…折角の美声なのに…(汗

殆どインスト作ばかりプレイされるので、宛らフュージョンバンドのようですし、観客も静かに聞き入っている為か歓声も曲終わりに聞こえる程度で余りロックバンド的な生っぽさは感じられないんですが、エレクトリック・ヴァイオリンとエレピで紡ぐヴィアナ先生の指先から生み出される壮大でドラマチックな音世界が華麗に繰り広げられる様を見れれば、神秘的でシンフォニックなメロディを堪能さえ出来れば、そんな事は些細な事なのです。

まぁ、不満としては出来る事ならベストチョイスな演奏やイメージ映像をミックスした作品でなく、頭から丸ごと収録した純粋な生のLIVE作品も見せて欲しいと言う事くらいでしょうか?
本作でもちゃんとベースやドラムスのソロパートも収録してるんだし、お上品なだけでないロックサイドなプレイも正直みたいよねぇ~
オールスタンディングでない会場にも関わらず、05年映像でその片鱗が窺えるだけに、是非見せて欲しいっ!

この分ならまだまだ映像データは残っているでしょうから、今度はもっと早くPart3映像作を届けて欲しいものです。
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# by malilion | 2016-10-23 22:04 | 音楽 | Trackback

相変わらずの美しく切ないメロディ…MARILLIONが新譜をリリース!('(゚∀゚∩


MARILLION 「Fuck Everyone And Run (F.E.A.R)」'16 c0072376_22442058.jpg

ネオ・プログレの旗手として80年代にUKで唸りを上げて登場して以降、今尚気を吐き続ける彼等の、前作「Sounds That Can't Be Made」'12 以来4年ぶり、通算18作目となるスタジオ・アルバムをGET!

本作のコンセプトは「人間の存在と人生の意義」との事で、20分を超える4部構成の組曲『The New Kings』を含む15分超の組曲3曲を収録した17のパートから成る全6曲(!)から構成される久々の大作で、旧来のファンが歓喜する事間違いなし!('(゚∀゚∩

シンプルで美しい黄金色のジャケが「人の欲望の象徴であるGOLD」を暗示させ、「money」に群がり醜聞を繰り広げる人々を歌った「EL DORADO」のコンセプトと呼応させるなんて、英国人らしい皮肉が効いてますねぇ(´~`)

何時もの通りの穏やかで美しいメロディが蕩々と流れ、いつにも増して切なく哀愁を誘う Steve Rotheryの操るギターが咽び泣き、Steve Hogarthの優しい語り口と歌声が現代社会への痛切な批判や疑問を切々と訴えかける、という余りにも青臭くストレートな、けれど古いファンであればある程ガッツポーズもののトータル・コンセプト・アルバムだろう。

と、言っても、ただ流れゆく美しいキーボードの音色と哀しげなロングトーンのギターが紡ぐメロディに耳を傾け、子守歌のように穏やかな歌声に心委ねるだけでも十分に彼等の創り出す美しい作品を楽しむ事は出来るので、妙に小難しそうだと身構える事はありません。

まぁ、若いバンドの出す音のように即効性と扇情性あるリフだったり歌メロやスピード、ハイテンションやテクニカルさ、なーんてものは見当たらないので、初めて彼等のサウンドに触れた方は少々地味に感じてしまうかもしれませんが、一度彼等の創り出す美しく奥深い音の迷宮へ迷い込んだら、もう逃げ出すことは出来ませんよ(*´ω` *)

私如きがいくら言葉を連ねても彼等の美しい音楽を紹介しきれる訳も無いので、後は直に皆さんの耳で是非確かめて下さい。

名前は知ってるけど古いバンドだし、アルバムも多いし、そもそも何聞いていいか分からないし、なんて方にこそ、このシンプルで美しい新作を入り口に、彼等の素晴らしい作品に触れてみては如何でしょうか?
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# by malilion | 2016-10-21 22:40 | 音楽 | Trackback

実はとっくに活動再開してたのね…ROCKET SCIENTISTS


ROCKET SCIENTISTS 「Refuel」'14 c0072376_22481912.jpg

方々のプロジェクトに関わり過ぎて一体今までどれだけの音源作品をリリースしているか定かでないLANE LANEでお馴染みの Erik Norlander(key)率いるUSA産プログレ&シンフォ・ユニット(現在はトリオでドラマー不在)の、アルバムタイトル通り“燃料を補給”し活動再開した5thをご紹介。

デビュー以来アルバムは必ず国内リリースされてきた彼等だが、08年に初期三枚のアルバムをリマスターしてLIVE映像作と一緒にしたBOX音源「Looking Backward」をリリースして以降音源発表がなく、インターバルが6年(オリジナルアルバムとしては8年ぶり)も開いた為か、本作は国内リリースが見送られている。

まぁ、2001年に活動休止したものの直ぐ02年から活動を再開した矢先にドラマーが死亡し、再び活動休止になり06年になってやっと活動再開し二枚組大作「Revolution Road」をリリースしたと思ったら再び沈黙と、各メンバーが他のバンドを掛け持ちして多忙だった事もあってバンドが存続しているのかどうなのか不明瞭だったのも国内盤がリリースされなかった事に影響してるかもしれない。

長い間音源発表が無かったし、本作の国内リリースが見送られた事もあって、既にバンドは解散してるものだとばっかり思い込み、本作リリースに全く気がつかず今頃購入してるアンテナ低すぎダメダメなファンは私です、ハイ(泣
オマケにアルバムリリースに先駆けて26分越えの楽曲を含むEP「Supernatural Highways」がリリースされてたんですよね~…orz

で、内容の方はと言うと、如何にもアメリカン・プログレ・ハードと言う、彼等のファンが長らく待ち望んでいたシンフォニックで重厚なキーボードサウンドが華麗にしてパワフルに鳴り響く、お約束のメロトロン他に数々のアナログ鍵盤サウンドもたっぷりフィーチャーした、まんまドストレートな懐古寄りモダン・シンフォ・ロック作!('(゚∀゚∩

流石に百戦錬磨のベテラン達なだけあって、昨今のプログレHM系と正反対な音数が少なく音の隙間を感じるシンプル・サウンドなものの、ズッシリ重たく芯の太いメロディアスなシンフォ・サウンドは実に洗練されている上に、抜群の安定感で見事の一言。

まぁ、シンフォ&プログレ作だから当然ですがヴォーカルパートは少なめで、Mark McCrite(Vo&G)の歌声をもっと聞かせてくれても良かったのになぁ、と無い物ネダリを呟いてみたりして。

このバンドコンセプト故なのか、Erik Norlanderが他のシンフォ系作で聞けるプレイより一段と強くUSAプログレ系お約束のスペイシーでSFチックなキーボードの音色を鳴り響かせているのも聞き所でしょう。

恒例の奥方Lana Lane(Vo)や有名セッションドラマー Greg Bissonette他に、元BATON ROUGEのKelly Keeling(Vo)やトランペットやトロンボーン等の管弦ミュージシャンもゲストに迎え、安っぽい虚仮威しなテクニカルさは聞こえないけれど高度に練りあげられた隙の無い高品質にして重厚なモダン・シンフォ・ロック作は聞き所満載ですので、彼等の新譜をチェックし忘れたシンフォ・ファンな方がいらっしゃるなら是非チェックして見て下さい!
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# by malilion | 2016-10-19 22:40 | 音楽 | Trackback

Vinny Burns復帰!DAREが新譜をリリース!


DARE 「Sacred Ground」'16 c0072376_21592396.jpg

元THIN LIZZY(いや復帰したし現、か)という肩書きも最早何の意味も成さなくなった(泣) Darren Wharton率いるUK AORバンドの9th(LIVE含む)がリリースされたのでGET!

元々デビュー当時はHRバンドだったものの、オリジナル・ギターリストの Vinny Burnsが2ndで抜けてからは軟弱AOR路線へまっしぐらに突き進んで少々退屈な音楽を奏り続けて来た彼等だが、前作「Calm Before the Storm2」でLIVEのみとは言え客演したのが呼び水となったのか、本作はオリジナル・ギターリストの Vinny Burnsが復帰しての一作と言う事で俄然期待しておりました。

で、出てきたのは、渋いディープボイスでゆったり穏やかに、アイルランド風味漂う哀愁のメロディを歌い上げるAORサウンドな方向性に変化はないものの、Vinny Burnsのギターのお陰か以前より“押し引き”の差が明確になり、より叙情性やメロディアスさが増した風に聞こえます。

もっともその注目の Vinny Burns、3rd以降のアルバムより明らかに印象的なフレージングやリフ等を聞かせてくれ、ロングトーンの泣きのフレーズは流石なのですが、どうにもボスである Darren Whartonの穏やかな歌声とAORサウンドという枠組みのせいでか、せっかくの復帰作なものの弾き足りない感がアリアリで…うーん、チョットガッカリかな…また脱退とかしないでね(涙

癖のない美しいメロディや歌メロはいいんだが、穏やかすぎて山も谷もなく、スーッと楽曲が耳を流れ過ぎてしまう個性の薄さと楽曲の魅力不足という弱点は相変わらずですね('A`)

このバンドの事を考えると、いつも幻の3rdブート音源「Aanother Strike(シングルB面曲も収録しててなかなかの品!)」のキャッチーでブライトなサウンドを思い出し、もしあのまま Vinny Burnsが脱退しないでバンドも崩壊せずメロハー路線のまま活動を続けてくれていたなら、ここ日本できっとブレイクしていたんじゃ…と、ついつい思ってしまいます。

是非とも次作で、HM系としては穏やかすぎて、AORとしてはポップさもキャッチーさも弱い、というなんとも中道で個性の薄いサウンドが、より良い方法へ進化してくれる事を切に願って紹介を終えましょうかね…
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# by malilion | 2016-10-18 21:52 | 音楽 | Trackback

謎の夢劇場フォロワー変異種CROTALO


CROTALO 「Nel Cuore Del Mondo」'97c0072376_20325385.jpg

忘却の海に埋もれていたキーボード入り4人組イタリア産プログ・メタルバンドの唯一作をご紹介。

ジャケがちょっと怖いのと、バンド名が「ガラガラ蛇」という事で、ダークでヘヴィなメタルかと思ったら、意外や意外、爽やか系のシンフォ&プログメタル・バンドでありました。

元々はスラッシュ系を出発点にしているバンドらしいのですが、ドラムスがヴォーカルを兼任するキーボード入り4人組という少々変則な構成で、出してる音はオペラチックにハイトーンまで良く伸びる声で歌い上げるヴォーカルを中心に据えた、少しユーロプログレ風なHRバンドといった音を出しております。

ギタリストが明らかに夢劇場の影響を大きく受けていて、モロなフレーズや展開、そしてエッジの立ったギター・サウンドを聞かせる訳ですが、キーボーディストもそのギタリストに引っ張られる形でか少々夢劇場っぽいフレーズを刻むものの、基本的には古典的プログレ・ティストなプレイが中心で、リズム隊はHM要素皆無の少し古めなHR風プレイを中心にゆったり繰り広げている為か、全体に古風なバンドサウンドに新しめなギターサウンドだけが乗っかっている、というようなギャップを生み出して面白い音を形作っている。

イタリア語で歌われているものの、歌メロ自体はイタ公グレ系にありがちな濃厚さやクドさは無く、意外にあっさり目で所謂英米バンド風に聞こえて、そこも面白い点だと言えよう。

スラッシュ系ベースのバンドにしてはリズム隊が大人しく思えるものの、ドラムスがヴォーカルを兼任する事を考慮し、LIVEを想定して激しいプレイは抑え目にしたのかもしれません。

全体的に夢劇場フォロワー風なサウンドなものの、チグハグなギャップもあって単純なフォロワーに聞こえない所は独自性と言えるでしょう。

ただ、難点も多く、特にユニゾンで一丸となってバックのプレイがハイテンションになるものの、抑え目なヴォーカルが乗っかるとスーッっとテンションが下がってしまう箇所が見受けられて、プログレメタル系でなかったらこのヴォーカル、下手ではないにも関わらずバンド最大のウィークポイントとして思い切り目立っていた事でしょうね。

ギタープレイやヴォーカルはかなりエモーショナルでなかなかのレベルで、もし次作があったらならどんな進化を遂げていたのか、聞いて見たかったバンドではあります。
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# by malilion | 2016-10-17 20:27 | 音楽 | Trackback

誰か詳細ご存じない? USインディHRバンドMIRROR


MIRROR 「Same」'97 c0072376_3325810.jpg

詳細不明なバンドのアルバムがまた転がり出てきたので、Key入り5人組のUSA産80年代風インディ・HRバンドの唯一作をご紹介。

海外のマイナーな批評板でQUEENSRYCHEやLED ZEPPLINの影響あるサウンドだとか、調子のいいLEGS DIAMONDっぽい(謎)みたいに紹介されているのを見かけますが、全くそんな事はなく(笑)、単にリードヴォーカリストの声が甲高いハイトーンなだけで、音楽性は80年代初期の産業ロック風なキャッチーなHRサウンドなので誤解のないように。

本作以外に7インチ・シングル(アルバム未収録曲)が1枚存在しているようですが、例によって例の如く現物未確認。

声の伸びがイマイチでちょっと声が濁っている風なTNTの Tony Harnellって感じのリードヴォーカルを中心に、ギタリストとベーシストの分厚いバッキングヴォーカルでキャッチーなサビをもり立てるという、80年代メインストリームだったポップでブライトなサウンドをストレートに繰り広げてくれていて、その筋が好きな方なら十分堪能出来るアルバムで、これ一作で終わったのが残念なバンドです。

関係ないけど、また Tony HarnellってTNTへ出戻ったんですね…何度目の脱退と加入なんだ…(汗
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# by malilion | 2016-10-15 03:27 | 音楽 | Trackback

暴走メタル野郎がお上品になっちゃ、そりゃ不評だよね…HIBRIA最新作。


HIBRIA 「Same」'15c0072376_159326.jpg

新世代のプリースト候補として彗星の如く登場したブラジリアン・パワーメタルバンドの雄HIBRIAの、前作から2年振り通算5枚目(リレコーディング作含まず)のアルバムを今頃購入したので、一応ここでご紹介。

まぁ、こんなに購入が遅れたのは、どうにも本作の評判が巷では悪くて悪くて、怖くて手が出せなかったってのもかなり大きな理由です(汗

で、そのサウンドを耳にしてみての感想は、確かにコレは初期の彼等を応援していただろう、男臭くダイハードな正統派HMを愛するファン達からは芳しい評価は得られないだろうな、と思いましたね。

前作の時点でリーダーだったベーシストと作曲の中心人物だったギタリストが抜けたものの、若干の音楽性の変化を感じる程度だったのですが、本作に至っては、そのサウンドの質がかなり変容している事が分かります。

簡単に言って、初期の荒削りで未完成だけれど“小細工なんて必要ねぇ!メタルはテクより勢いだろ!”とばかりに力でねじ伏せんが如き暴走気味なスピードと攻撃性が著しく減退し、疾走感を抑えたグルーヴィーなドラムと、前任者と打って変わってスマートな印象を受けるウネるベースというリズム隊の上に、今風モダン・ヘビィネスサウンドの流れに乗ったテクニカルなリフを刻むギターが絡むという、10年のキャリアで当然培われたバランスだったり整合性という要素が楽曲に色濃く表れているように思えます。

初期のような所謂“臭い”と言われる扇情的なメロディと荒々しいエッジが失われて、よりモダンでポピュラリティが高い方向へシフトし、結果として音楽性の幅を広げたリズミックなサウンドへ変化したのは、キャリアを考えれば当然だと思いますしアルバムの完成度も初期と比べて断然上がっているんですが、彼等にはその多様性やテクニカルさ等のお上品さは求められていなかった、ひたすら愚直に偏狭な正統派HMを求められていた、というのが悲劇だったんでしょう…

個人的にはこの方向性を変化させた音楽性の幅を広げるチャレンジ作は嫌いじゃありませんし、挑戦する姿勢を応援したくもありますが、もしその方向へ進もうとするならば正統派HMだから許されていた歌メロの魅力不足やヴォーカリストの表現力の足り無さ(コレはデビュー時からの問題点ですね)が、今後は避けて通れないウィークポイントになっていくと思うんですよ('A`)

耳を惹くリフなりキャッチーな歌メロがもう少しあれば、もっと心象も変わったのかもしれませんが、変化の過渡期作としても少々残念な一作となってしまったのは否めません…

日本盤ボートラで最後に納められている Stevie Wonderの超有名曲のカバーが、一番歌メロが優れていてファンクメタル曲として悪くない出来なのも初期のファンにとっては切ない事実なんでしょうね。

むしろ彼等のこれまでのアルバムを聞いた事のない方の方が、このグルーヴィー&テクニカルでリズミックなモダン・パワーメタルをすんなり受け入れやすいんじゃないかと思えてしまうのです…

リーダーが変わったんだし今さら当然だろ、と言われればその通りですが、もう次作からはポスト・プリーストだの、正統派だのとは呼べない作品をリリースするのは確実でしょうから、初期からのファンは彼等は別バンドに変わったのだと綺麗さっぱり諦める方が精神衛生上宜しいかもしれません。

彼等がよりテクニカル度を増してANGRA化するのか、それともよりポピュラリティが高い普遍的なロック・サウンドへ近づくのか、どう進化するのか興味は尽きません。
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# by malilion | 2016-10-14 01:50 | 音楽 | Trackback

たまには、渋ぅ~いアメリカン・フォークロックは如何? MICHAEL McDERMATTが新譜をリリース。


MICHAEL McDERMATT 「Willow Springs」'16 c0072376_0354478.jpg

インギーの新譜で荒んだ心(涙)を癒やそうと、手を伸ばしたのがコレ。

アメリカのSSW Michael McDermattが4年ぶりとなる通算10作目をリリースしたのでご紹介。

まぁ、国内じゃ殆ど知名度なんて無いも同然なのでしょうがないけど、UKのシャレオツなAORデュオ WORKSHYの Michael John McDermattとは別人なのでご注意を。

本作のサウンドをメロハー好きだったりHR/HM系の人に連想して貰いやすい音を乱暴に例えるとJon Bon Joviのソロ作にサウンドが近く、John Cougar Mellencampばりな大地に足のついた、ゆったりリラックスした、適度に埃臭いストレートなアメリカン・フォークロックが、実に心を癒やしてくれるのです。

カントリーっぽいドライなギターサウンドを始め、マンドリン等を掻き鳴らす、如何にもアメリカン! という渋いサウンドに、しゃがれ声が乗っかって浪々と歌い上げられていく…うーん、いいわぁ(*´ω` *)

荒野で焚き火を囲みながら、夜空を見上げて熱いコーヒー飲んでる、そんな情景が浮かんできそう(w

本作は今までで一番渋めな、カントリーに近づいたアーシーなサウンドですが、初期の頃は同一方向性ながらもよりロックサウンドに近く、歌メロもポップでアルバム全体も朗らかなイメージだったんですけどね…まぁ、SSWってのは得てして年月を経るとどんどん内省的で渋いサウンドへ傾いていくもんですから…

秋の夜長に、たまにはこんな風に渋いサウンドにじっくり耳を傾けるのも、なかなかおつなものですなぁ♪
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# by malilion | 2016-10-12 00:31 | 音楽 | Trackback

駄作、それしか言葉が見つからない YNGWIE MALMSTEEN新作


YNGWIE MALMSTEEN 「World On Fire」'16 c0072376_14185517.jpg

前作「SPELLBOUND」から4年ぶりとなる新作がリリースされたので、かなり悩んだ挙げ句にやっと今頃に購入…してみた…ファンなんです…これでも初期からの…

前情報でインスト8曲+歌入り3曲という全11曲構成、イングヴェイ自身がリードヴォーカル、ベース、キーボード、チェロやシタール等も演奏し、自らプロデュースしていると知って…ああ、もうダメだ…となっておりました('A`)ハンセイシテネー

ちゃんとしたヴォーカリストが居れば、まだ良くなりそうな楽曲だったり、耳を惹くフレーズなんかも散見するものの、何時もの如く劣悪なサウンドも相まって、何度も聞く気になれない…orz

結論、ダイハードなイングヴェイ・ファンだけが購入して喜べばいい、普通のHMファン、ひいてはメロディアスなロックを愛する音楽ファンにとっては全く不必要なアルバムです。

ちゃんとしたヴォーカル加入させ、普通のプロデューサーとプロのミキサー雇って言う事聞くだけで、まだまだ凄いアルバムをリリース出来そうなのに、このままでは駄作しか生まれないのが確定してるのが哀しい。

唯一無二の素晴らしい才能の無駄使いなのが、本当に哀しい…
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# by malilion | 2016-10-11 14:11 | 音楽 | Trackback

早弾き+Robby Valentine+プログレメタル×J-POP=RUN FOR VICTORY


RUN FOR VICTORY 「Game Over」'16 c0072376_1523133.jpg

BoA、EXILE、三代目J -SOUL BROTHERS、安室奈美恵、倖田來未等の日本人アイドルやグループに楽曲を提供しているスウェーデン人ソングライター&プロデューサー、そしてマルチプレイヤー Erik Lidbomによる完全自作自演プロジェクト作(ジャケ裏のメンバーショットが全部同一人物w)を今頃GET!

某メタル雑誌で高評価されたものの、購入した方々が「コレはHMじゃない!」とご立腹な様子でアルバムがイマイチ酷評されているような本作。

方々で言われているように、オランダの貴公子こと Robby Valentineの初期のドラマチックな音楽性を今風のモダン・サウンドに仕上げ、倍速にスピードアップし、DREAM THEATER等のテクニカル系HM風リズムアプローチと、怒涛の如く畳み掛ける80年代風早弾きギターをタップリとミックス(ハードエッジな音じゃないけど…)して、J-POP風なメロディアスさやダンスミュージック風アレンジ、そしてデジタリーな加工(ドラムは完璧打ち込み)を全編にまぶしたキャッチーなハードポップ・サウンドで、確かにストレートなHM系をい求める方には少々軽く軟弱な作り物臭いサウンドと捉えられかねないですね(汗

でも Robby Valentineから大仰すぎるQUEENっぽさを薄めて、より大衆向けにサウンドをキラキラしたポップサウンド寄りにしたこの方向性、個人的には嫌いじゃありません。
AOR系として捉えると、ドラムとギター、そしてキーボードがうるさ過ぎるし、楽曲スピードが速すぎるし、情緒や深みと言ったものが無いかもしれませんが、ソコが Erik Lidbomの個性なんでしょうし、そもそもミクスチャー系じゃん、と思えば文句を言うのは筋違いな気もします。

ガッツリ自分一人で好きなサウンドをシコシコ造り込んだソロプロジェクトにありがちな、サウンドに生っぽさが希薄で音のレンジも狭く感じるのはよくある事でしょうし、ちょっと爬虫類系な中性っぽい線の細い鼻にかかった甘ったるいハイトーンの歌声は癖が強くて好みが分かれそうですけど、そこは Robby Valentineの一連のアルバムも許容出来る方なら受け入れられるのでは?(*´ω` *)

因みに Erik Lidbomはブラックメタルバンドのエンジニア等も手がけていたらしいので、ダーティな濁り声で少しエクストリームHM風な怒気を孕んだ歌声もちょっと顔をだして、造り込まれたキャッチーで爽快な分厚いコーラスハーモニーとシンセシンセした煌びやかなキーボードの音の壁で軟弱になりがちなサウンドのアクセントにしております。

インナーのハゲ頭に上半身裸&ピッチリタイツな上にマント姿でギターを抱えてるワンパンマンみたいな Erik Lidbomの風貌から、どうしょうもなく色物臭(苦笑)が漂いますが、是非二作目も届けて欲しいとは個人的に思いましたね(*´ω` *)

しかし、TREATの Anders Wikstromといい、北欧HM系ギタリストはJ-POPにマッチした楽曲を提供する人が地味に多いんですよね…日本人好みなメロディメイカーが多いんだから北欧系HMが人気なの当然だよねヽ(´ヮ`)ノ
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# by malilion | 2016-10-08 01:45 | 音楽 | Trackback

ドイツ産だけど大陸的な高品質AORサウンドは如何? HARTMANNが新譜リリース!


HARTMANN 「Shadows & Silhouettes」'16 c0072376_050207.jpg

元AT VANCEのフロントマン&ギタリスト Oliver Hartman率いるドイツ産AOR&メロハー・プロジェクトバンドの4年ぶり通算5作目がリリースされたので即GET!

このソロ・プロジェトではハイトーン抑え気味なミドル中心の少し枯れた感じの声質での歌唱で、ちょっと白蛇のデビカバ風っぽかったりMr,BIGのE・マーティン風っぽかったりのググッと渋めな歌声が相変わらず抜群に上手い訳だが、それは今作でも変わっていない。

一時、何を血迷ったかモダンヘヴィネス・サウンドへの色気も見せたが、ソロ活動当初のAOR路線へ戻り、本作でも歌心に満ちた定番のハードポップ風ロックをシンプルに奏ってくれていて一安心です。

インナーの Oliver Hartmanやバンドメンツの風貌だけ見ると、泥臭い疾走HMでも奏りそうなアウトローのバイカー野郎(スキンヘッドに鬚面、そしてタトゥーだらけ)って感じだが、すっごく優しいリラックスした歌声と親しみやすいアコースティカルでキャッチーなアメリカンAOR風サウンドなのが凄いギャップだ(w

カントリーっぽい乾いたギターの音色といい、かなりアメリカン・ポップを意識したドライな音なのにも関わらず、歌メロだったりバックの演奏のメロディに隠し味的にユーロティストが漂うという、キャッチーさとウェットさも忘れていない、US産ポップアーティストには無い深い味わいが実にいいですねぇ(*´ω` *)

本作ではドラムスだけメンバーチェンジしているが音楽性に影響は無く、前作と同じくミッドテンポとバラードな楽曲が多く、前作はアルバム途中でちょっとダレ気味になりそうだったのが、本作ではカントリー風なサウンドを巧みに編み込みつつ、ちょっとアップテンポなロックっぽい楽曲も挟む事で、以前より音色の幅が出て最後までスッキリ聞き通せてしまうのはお見事と言う他ないでしょう。

最後の13曲目の隠しトラックも、如何にもなインスト曲で実にいい余韻を残してアルバムが終わりますねぇ♪

ドイツ産と思えぬ、ポップでキャッチーな高品質アメリカンAORサウンドをお求めの方は是非チェックしてみて下さい('(゚∀゚∩
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# by malilion | 2016-10-07 00:41 | 音楽 | Trackback

未知への探求は時として大失敗を招く…THOUGHT SPHEREのデモについて…


THOUGHT SPHERE 「Grailkeeper's Gate」'97 c0072376_0263410.jpg

存在をすっかり忘れていたド級のマニアックCDが転がりでてきたので、自身への戒めも含めてご紹介(汗

キーボード入りツインギターの6人組ドイツ産プログレメタル・バンドの、デビュー前にリリースしていた8曲入りデモCDです。

ハッキリ言ってこの時点でE級レベルですので、よい子の皆さんは間違っても手を出してはいけない品です(汗

何故このCDを購入したか既に記憶が定かでありませんが、当時行きつけだった輸入盤屋でまだ見ぬ気鋭の新人を探り当てるべく世界中の夢劇場フォロワーのアルバムをB級、C級問わず漁り狂っていた自分に、馴染みの店員が薦めてきたような気がします(騙サレテル!

テクも無いのに無理に複雑で無意味なリズムチェンジや、入り組んだ楽曲構成、唐突にサンバになったりと無理矢理な展開をネジ込み、精一杯背伸びしてテクニカルな事をしようとして、楽曲が壊滅的迷子になったり、リズムがモタったりと、自爆してる感アリアリなサウンドと言えば伝わりますでしょうか?(汗

そんな複雑怪奇な展開の楽曲なので、只でさえ歌メロを乗せるのが困難だろうに、地声は悪くないものの圧倒的に歌唱力が不足しているヘッポコヴォーカリストが無理くり複雑な楽曲に合わせ懸命に歌い上げた結果、目も当てられない大惨事に…(つд`)

しかも、そんなヘナチョコ楽曲を豪華にもり立てるべく、美声のフィメールヴォーカルをゲストで迎えたり、ヴァイオリン等の弦楽器をバックにシンフォニックなアレンジにも手を出して(サポートの方々の仕事は見事なんですよ…)みたりと、もう若気の至りが全開で痛々しい事この上ないんですわ('A`)

所々で耳を惹かれるメロや展開、フレーズなんかもあるものの、流石にこの先このバンドをフォローする気には到底なれなかったので、音源を入手したのはここまでです(汗

以下、好事家向け某所に転がっていた音源を耳にしての感想を、書き殴っておきます。


96年に7曲入りデモテープ「Emerald」をリリースし、続いて97年に本作デモCDをリリース、Keyが抜けて5人組になってデビューアルバム「Eden's Shore」を98年に自主製作盤でリリース。

デモCDより幾分マシだが、相変わらずヴォーカリストがメロを歌い切れておらず、所々でフラついたり、ひっくり返りそうになっております…(汗
まぁ、バックの演奏は普通に聞けるレベルにまでこぎ着けたというレベルでしょうか。でもC級だけど(ウウ…
デモCDでもそうでしたが、ヴァイオリンの艶やかな調べのイントロやキーボードによる導入メロはリリカルでしっとりなメロディなのに、ヴォーカルが入るとズッコケるという事未だに繰り返しております…orz

同年、7曲入りデモテープ「Sapfire」をリリースし、ベースをチェンジして00年に2nd「Vague Horizons」をインディ・レーベル B-Mind Records(現在消滅)からリリース。

さらに楽曲が洗練され、無駄なリズムチェンジ等も減り、随分聞きやすくなりました。
ちょっとキャッチーでポップな歌メロなんかも顔をだしております。
相変わらずヴォーカリストはヘッポコで歌メロを歌い切れておりません…やっとB級に手がかかったくらいのレベルです…

三度ベースがチェンジし、01年に3rd「Eos」をB-Mindからリリース。

ヘヴィさが幾分後退し、優美にアコギを爪弾いたりと、楽曲の艶やかさ、纏まりが出てきました。
相変わらず楽曲は複雑に展開しますが、無理くり感は薄れ、ちゃんとメロディアスな楽曲が展開している風で聞き苦しくありません。
自己主張の強かったドラムも幾分落ち着いたのか無駄な事をしなくなっていますが、相変わらずヴォーカリストはヘッポコなままです…orz

同年4曲入りEP「Gold」をリリース。

ヘッポコだったヴォーカルが幾分マシになって、聞きやすくなっていますが、そのヴォーカルにデジタル処理したりしてますね…
楽曲はストレートなHM度が増して、かなり聞きやすくなっております。
相変わらず、リズムで遊んでみたりとプログレスする気概を捨ててません…なんで下手なのに無理に難しい事に挑むんですかね…(つд`)
その後、情報が無いので既にバンドは解散していると思われます。

デビュー・デモCDのジャケだけはチープでいただけないものの、劣悪なセンスのジャケが多いHMバンドにしてはこのバンドは出してる音に反比例して、アルバムのジャケだけは上品と言うかマシなセンスしてたんですよね…
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# by malilion | 2016-10-05 00:21 | 音楽 | Trackback